マイネックギギギ | 俺的スロ日記

俺的スロ日記

行儀良く真面目なんてペナ喰らえと思った

10/18(ド)就寝前だった。トイレに行かずに寝ればよかった。
寝る直前に行ったトイレで、トレペホルダーにトレペをストックしておこうと手を伸ばしてトレペを取った。その時、微かな痛みが首筋を走ったが、このとき俺はアルコールを摂取していたため、それを特を気にする事もなくベットに戻り眠りについた。



10/19(ニチ)目覚めるには早すぎる日曜日の6時だった。違和感という言葉で片付けられない。断言できる、首をやられた。

俺の首は前後左右1mmも動かなかった。張りつめた針金が破断する寸前。動かしちゃダメだと直感した。しかし首は殆どの動作の初動になるため、どうしても動く。
そして動かそうとすると、動く直前で激痛が走りやがる。これは『ぎっくり首』という症状だそうだ。


本当に1mmも動かない。これはヤバいと覚悟しながらもベッドから降りてトイレへ向う。

そこでトレペホルダーを見て思い出す。俺は昨日トレペに首をやられたんだ。人間の俺は紙のトレペにやられたんだ。くやしいが首は1mmも動かない。そして歩くたびに激痛が走る。




首が痛いとて、朝起きたからにはまずカーテンを開ける。誰だってそうする。俺だってそうした。

左右のカーテンを掴み、左右に開こうとした瞬間だった。無意識に体がピタリと停止した。


俺は気付いた。今のは俺の思考回路内の行動ではなく、本能が直感的にカーテンを開く行動にストップを掛けたんだ。

合わせてその理由にも直ぐに気付いた。左右の両カーテンを止めてある中央上部のマグネット。こいつを開放すると、その衝撃で激痛が走るからやめておけと俺の本能がそうさせたのだ。







しかしそんな馬鹿な?トレペに首をやられはしたが、マグネットにまで追い打ちを喰わらされるであろうか?マグネットだぞ?永久磁石のような保持力は無い。マグネットだぞ?


俺は、俺の本能のストップを無視してカーテンを開けた。マグネットがカーテンレールを左右へ走りはじめるより早く、俺の首へ激痛が走る。もちろん朝日を浴びるより早くだ。光のスピードを越えている。



想像してほしい。早朝にカーテンを開けた男が、顔を谷折りにされたような苦悶の表情で登場し、そこに日曜の朝日が差し込んでいるのだ。











せっかくの日曜日が台無しだな、と思いながらアンメルツヨコヨコを嫁に塗ってもらい熱い首筋とともに安静に過ごした。


アンメルツヨコヨコの熱さも忘れかけてきた昼。首の稼働範囲が広がっていることに気付いた。朝は錆び付いたボルトの様に動かすことすらできなかった首は、錆を落としながら、異音を上げながらも動き始める。


俺は、現状の俺が日常生活にどれほど支障が出ているか確認すべく、いつも通りの日曜日を試す。

お湯を沸かし、珈琲を入れ、コップを洗う。
多少の痛みはあるものの、特筆するほどの痛みはない。自然治癒能力に感謝した。





余裕が出た俺は、ひなたぼっこしながら柿ピーを食っていた。まさにその時だった。

再度、本能のストップ。カーテンの時と同じ、体が直感的に危険と判断し、俺の動きがピタリと停止した。



今度は何だ?カーテンのマグネットなど外部の敵は存在しない。姿勢なのか?いや違う、俺はさっきからこの姿勢だ。


体を動かさず、状況を冷静に整理したとき危険源を特定した。上下の奥歯で噛み砕かれる寸前で、本能によりストップされたピーナッツ。危険源はこいつだ。





柿ピーの柿は普通に食えた。しかしピーは喰えないのであろう。正確に言うとピーは噛めない。体がそう判断してストップを掛けた。

質量の大きいピーナッツは個別包装ビニール内の、柿とピーの混合物の中で沈降する場合が多く、ある程度、柿を食べてからピーが出てくるパターンが主。そのピーの一粒目、今まさに噛み砕こうとする寸前だった。

間違いない、こいつを噛んだら間違いなく激痛が走る。カーテンの時もそうだった。体が直感的に判断したんだ。噛めばまごうことなく激痛が走る。わかってる。わかってる。









しかし噛みたい。噛んで答えあわせをしたい。

体が直感的に危険と判断し、俺をピタリと停止させた理由は、柿ピーの柿がセーフでピーがアウト。

これについて答えあわせをしたい。答えはわかっている。噛めば激痛が走るのだ。

わかっている。そう、わかっているが、柿がセーフでピーがアウトの判定を確実に検証したい。

俺は『答えあわせ』を『検証』にすり替え、やるべきだの使命感を燃料にして、目をつぶり上の歯と下の歯の隙間を噛んで殺した。









噛み潰したピーナッツの芳ばしい香りが口のなかに広がる。続いて、ほどよい塩分が舌の上を駆け抜ける。しかしそれは激痛が走った後にだ。18馬身差はあった。





ぶっちぎりの1着で激痛はゴール。大きく遅れて芳ばしさと塩分がゴールを切る。すでに激痛はウイニングラン。俺は声を失ったさかなクンの表情。噛む前に目をつむったはずだが、瞼は痛烈に開き、本来、声として放出されるべきギョギョー!は、声帯を震わせることへの恐怖により無音化。そのかわり擬音として俺の背後に張り付き背景を飾る  ギョ  ギョ  ギョ  ギョ  ギョ  ギョ



想像してほしい。ひなたぼっこしながら柿ピーを喰っている俺は、ぽっかぽかのお日様の光を浴び、干からびたサイレントさかなクン。この現状、人としてどうなのか?ピーナッツ一粒を中ボスに遭遇した雰囲気で書いている時点で人としてどうなのか?ピーナツではなくピーナッツと表記している事は正しくも、不快感を与えるのではないかどうなのか?










このブログを古くから見ている読者の方は、既にお気づきであろう。

こいつぁ首の痛みを伝えたい訳じゃない。

首を痛めた中で経験した事を伝えたい訳じゃない。

『柿はセーフでピーがアウト』この言葉を気に入っている。この言葉ありきでブログ書いたなと。

御名答、そこまでバレてんのならここまでとさせていただく。


PS 安心しろ首は完治した


投了