ある日実家の母から電話。

 

年末のパーティでホテルのペア宿泊券当たったのがあるんやけど、期限も切れそうやから、行ってくれない?コロナで期限延ばせるか聞いたけど、変更なしっていうから・・・

 

と。


えーーー、これは棚からぼた餅ならぬ、ニューオータニのマンゴーケーキ、一切れ4.180円!!

行くに決まってる!!!

 

「で期限いつまでなん?」

と聞くと、7月24日ときた。


連休にエエやん、と思ったのだが、例のオンライン授業で学校のスケジュールぐっちゃぐちゃ。そのせいで、本来なら心置きなく夏休みでワクワクの塊4連休なのに、今年は、連休翌日から、まさかの期末テストというガル男。

 

先生それって

子も親も連休犠牲ですやんか...

 

ちきしょー

連休の少ないアメリカから戻って来て、何が楽しみって、あちこちに散りばめられた休みやったというのに、5月の大型連休は世のいたずらでスティホーム。今度こそ!の夏の連休を学校に奪われるとは・・・

 

そうして計算していくと、もうこの週末で行くしかないな、となり、ガルたちも泊まるので、もう一部屋の予約もしようと先日ホテルに電話を入れることにしたのである。

 

予約スタッフが

「お部屋は確約ではありませんが、今のところ19階でお二部屋お隣同士でお取りしております」

と。

 

夜景も楽しみだなぁ、と思いつつ、その予約日というのが、たまさか、結婚記念日数日後、というタイミングだったので、記念日であることを伝えると

 

「ではシャンパンをお部屋に入れさせていただきます」

ときたのだ。

 

「シャンパンを入れるタイミングはいかがいたしましょう」

ときたので

「チェックインをしたら、すぐに手配でお部屋に入れておいていただけますか?部屋に入ったらわ~シャンパン!みたいな感じになるように」

とホテル勤務経験者なオカンはリクエスト

 

「ではそのようにお手配させていただきます」

 

 

こうして、結婚20周年を記念して

稀に見る妻が旦那へサプライズ

を決行することとなったのだ

 

そして、いよいよ当日。

チェックインをしていると、

「お部屋は11階ですね」とフロントスタッフ。

「あれ?19階って聞いてたんですけど?」というと

「今日チェックアウトのお客様が急きょ延泊ということで、そのお部屋のご用意ができなくて」

となったのだ。

 

ま、それはしょうがない。

と受けいれてチェックインを済ませた。

 

さぁ今まさにフロントから連絡が行き、係がシャンパンを用意して部屋に入れようとしているだろう。その時間を考えて、ちょっともたもたしながら、エレベーターまでの廊下から見える景色を立ち止まって見たりとしながら時間を稼いだ後エレベーターへ乗り込み、いざお部屋へ

 

ガチャっとドアを開ける。

わぁぁぁ見て見て〜!シャンパンとシャンパングラスが

 

ない!!!!!!

 

部屋はコーナースイートで広かったので、ドアを開けて見える真正面ではなくて、はいはいはい、右の奥あたりにあるんだな、と部屋の中へ進み、右に曲がってみると、そこにシャンパンが

 

なーーーーい!!!!

 

おいコラ、ないやんけぇ!!!

 

まさかのサプライズ大・失・敗!!!

ついでに部屋から見える景色微妙!!!

 

それでもシャンパンはいわゆるホテル側の「ご厚意」で入れてくれるものであったし、催促の電話も違うな、それにその電話を入れることでサプライズ消滅してまうし・・・と考えるワタシ。

 

そもそも誰もこのサプライズは知らないのだ。

よし、こうなったら、もうなかったことにしようと飲み込んで、みんなでラウンジへと向かった。

 

というのも、この宿泊にはラウンジでのライトディナーと飲み物がフリーでついてくるプランだったので、ちょっと夕飯前に軽くいただいとくか~と行ったのだ。

 

飲み物はもちろん、シャンパンをオーダー。

だって、もう

シャンパンの口になってもうてるからね

 

で、運ばれてきたライトディナーは

これオードブルね。

さらにメインがフルサイズでやってきて、デザート付き。


こりゃぁもう夕飯いらんな~と、なんか、得した気分になり、もうサプライズ失敗はチャラ。

 

旦那に

「実はサプライズでお部屋にシャンパンってお願いしてたけど、入ってなくてね~」

と告白。

「でもここでシャンパンと美味しいご飯食べれてよかったね」

と話して気分よ~なって、腹パンパンで部屋に戻ったのだ。

 

 

家から持ってきた、いつものでろっでろの星柄のスウェットパンツに履き替え、コーヒーを飲んだり、ベッドに横たわってあはは、オホホ、とほろ酔い気分でテレビを見たりして夜10時半ごろ。ピンポーンと部屋のチャイムが鳴ったのだ。

 

ガルたちがこっちの部屋に来たな~っと思ってドアを開けると


そこにいたのは、黒い服を着た、スタッフ。


しまった、ワタシ

星柄スウェット!!!

 

「シャンパンをお持ちいたしましたー!!」

とワゴンをころころ押しながらやってきたのだ。

 

へ?今・・・デッカ?

チェックインしてアンタ約5時間経ってんで

今の時間、夜10時半やで

なんというか、これがホンマの

サプラ~イズ!!!

 

いや、ちゃうねん。

いらんねん、こんなポンコツサプライズ


とベッドの方を見ると必死で笑いをこらえている旦那。


なんや、このへっぽこ段取りサプライズは...と、とことんぶりにオモロ〜なってきて、新しいカタチのサプライズで結婚20周年を祝うことなったという。



 

いや、それにしてもやな

サプライズとしてのオーダーやのにドアで「シャンパンをお持ちしました~」って言うてもうたら

ダメ~

 

 

 

 

おまけシリーズ

アメリカの17歳の坊やの方がサプライズ上手じゃねぇか。ちゃんと成功した、ニクい演出読んでって!

 

 

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Boi