- 前日、埼玉県和光市議会議員(36歳、最年少) 松本たけひろさんの「『大阪破産』(吉富有治)を読む 」
- を読んで、やはり生まれから大阪府民だったので、ついつい買って読んでみてます。
- 吉富 有治
- 大阪破産 Osaka Bankrupts
まだ2章までしか読めてないけど、これがまた。。。
本気で嫌になるような大阪市、府の現状です。
悪名高き3セクが作った、ワールドトレードセンター(WTC)。
例えば収益に関し、文章を引用すると、
「1989年の当初計画どおりなら総事業費520億円、そのうち334億円で済んだ
借入金もは647億円にアップし、最終的には総事業費1193億円、借入金993億円
と、当初3倍まで膨らんでしまったのである。」
さらに、実はあまりにテナント誘致がままならず、大阪市の部局がテナントの約8割を
締めている。
さらにさらに、テナント代は平均より1.5倍も高い!
つまりは、事業費+大阪のオフィス賃貸料金でさらに無駄に金を使っているわけだ。
WTCのHP情報 も少ないし。。
イベント情報も無いし、どんな企業が入っているかのアピールもない(出来ないだろうけど)。
食事のところで呼びたいわけでもないっぽいし。。
大阪住んでいたときに何回か行ったことあるけど、本当に島全体で人が少ないんですよね。。。
というか、『大阪破産』で言っている、WTCやATC、OCAT(JR難波駅)、クリスタ長堀とか、
フェスティバルゲートとか。。(りんくうは、このごろアウトレットやイオンなどで建て直してきた感あり。
やっぱ民間やし。)
ホント、立派な建物建ててるのに。。。
客として言えば、遊び心が全然足りない、細部への気配り・こだわりが見られない、という
感じですね。
で、何故ここまでアホなことを許してしまえるのかと。
ここが問題なんでしょう。
そもそも、官庁主導で作れるのは、ロジックだけであり(=法律)、
建物や商品は作れない。これが一つ。
建物や商品は、細部までこだわった各作成者の集大成だから、でしょう。
官庁からお金渡されて作れば、企画書的に立派なもの作れても、細部へのこだわり
がない=魂がこもっていない、モノが作られる。
これは精神論的な話でもあるかもしれないけど、人間の精神構造として当然だと思います。
個々人全てが頑張れるようなプロジェクトでも、人事・給与構造でもない。
まあそれでも、その真理が分からず官庁主導でかっこいい物作りたい、起死回生狙いたい
理由もわかります。
もう一つの大きな問題は、
「そもそも官庁がこういうのを作るのを止めることが何故市民に出来ないか?」
自分が市民側として思うのは、市民としてやれることが分からない、というのが
もっとも大きいですね。
投票という手段があるとは言うけど、その投票をしたらどうなるのか?
各政治家個人をよく知っていなければ、その人が何を達成してくれそうなのか
なんて分からない。
さらに、政治家個々人はそれぞれ多くの事柄に関わっているだろうから、選びたい
部分と選びたくない部分もある。
そこで参考になるのは、つい最近『ゲーテ』という雑誌で読んだ、U2のボノが行っている
アフリカで1日何千、何万人と死んでいるのに、それを手助けする方法は無いのか、と。
その一つで、アメリカンエクスプレスのカードに、プラチナなどと同様に
「RED」カードを作った。そのREDカードで使った金額の1%は、自動的にアフリカのAIDS撲滅基金
に寄付される。
消費をすることで、AIDSの撲滅に一役買えるということだ。
ほとんどの人は日常に忙しい。
憤りを感じても、現在の生活を捨ててまでその根本を解決しようとは思わない。
ただ、何を改善するか、に対して、普段の生活に絡めて改善者・改革者を支持
出来るなら、したいと思う人もいっぱいいるだろう。
ちょっとしたメール登録でタバコのぽい捨てに無言の賛意を表明する。
大和川を泳げるぐらいきれいにするためだったら、0.5%ぐらいだったら普段の消費から
払ってもいい。
無駄だと思える施設を作るより、病院をもう少し増やして欲しい。
今の時代、こういうことがネットで、カードで、可能になってきている。
官庁の行動なら、特に目立つ情報は携帯メールなり、ヤフーニュースに載せてもらうなりして、
情報を目につくような場所に配置し、それに対する可否をボタン一つで信任問う。
否定が多いが必要ならば、その情報載せる場に官庁の人間が説明責任果たしてもいい。
とりあえず言えることは、
・監視の目がまだまだ甘い
・悪いと思っても、それをどのように表明すべきか、手段が見えない
ここにこそ問題があるのだろうと思う。
こういう問題に取り組んでいる企業なり団体なり、あったら教えてください。