時刻は朝7時25分。

さあ学校に行かねばとあわただしくコートを羽織り、家を出る。

ここ最近は雪のおかげで自転車で登校することがなかったのだが、なんかいけそうな気がしたので自転車で登校することにした。

こうして雪の中を自転車で走るのは生まれて初めてだ。雪が降り始めたころは、

「雪が降ってきた・・・。雪の中自転車で走るのはかなり危険なんじゃないか・・・?」

と心配していたが、実際に走ってみると思ったほどでは無かった。

むしろ楽である。


「これはいいぞ!!これなら朝早くから家を出る必要もないし、電車賃も浮く。自転車最高!!!」

その時だった。ズルっという音とともに視界が一転した。自転車の勢いをまといながらしばらく氷の上を等速直線運動。

「・・・。」

ゆっくりと起き上がり、周りを見回す。幸いなことに車も、歩行者も、同じ学校の生徒もその道路にはいなかった。

「・・・。」

自転車を起こす。だが乗る気にはなれなかった。

自転車を押して真っ白な通学路を進む俺の心には1つの決意があった。


”歩こう。”




もうダメかもしれない。

あの日から俺はただひたすらにやり続けた。でも、結果には結びつかない。

感情を押し殺して半年間やり続けていたはずなのに、取り残される。

これではまた繰り返す。また繰り返してしまうのか。

嫌だ。それだけは嫌だ。だが、今の俺に一体何ができるというのだろうか。

俺は昨日先輩からついに言われてしまった一言に絶望した。そして問われた。

「お前達はここでなにを成し遂げたいか。」

その質問に俺以外の全員は心中を露わにして答えた。だが今の俺に本当の気持ちを吐き出すことはできない。いや、吐き出してはいけないだろう。

もう限界だ。

自分を見失ってしまった。

誰かに相談しようとも、俺の気持ちを話せるような人はあの場所にいない。

ここまで来るとどうしようもないのか。

もうすべて投げ出したくなる。

どうすればいい。どうすれば俺は、


吹く風も冷たい10月の午前3時。

窓を開けて秋の風を肌に感じる。

空ではあの狩人がちょうど南中するところである。

やはり時の流れというものは早いもので、もうこの季節になってしまった。

この数カ月間俺は悩み、考え、試すを繰り返してきたが、いまだにこれといった成果を残すことは出来ていない。

ある目的から続けている剣道も中途半端な状態だ。

なんというか日々がつまらない。いや、味気ないといった方がいいのだろうか。

まるですごろく台に用意されたマス目を淡々と進んでいるかのようだ。

たまに時間を見つけて読んでいる本にも以前のような共感を持つことが出来ない。

冷たい。

この風が温かく感じられるくらいに自分の心は冷えてしまったのか。

一筋の流星涙のごとく、空をなぞって消えていった。

俺は友人に誘われて母校の文化祭を訪れていた。
自分としてはもうここを訪れることはないと思っていたためはじめ誘われた時は心の底から拒絶しようとしたが、数少ない友人からの誘いに断ることはできずにこの地に来てしまった。
だが、来るべきではなかったと後悔している自分がいる。
自分がいた頃と変わらない教室の風景に懐かしさを覚えながらも後悔の念はふつふつと湧き上がる。
1年前、確かに俺はここにいた。どんな時でもまっすぐに夢を追い求めていた自分が確かにここには存在した。
そんな自分がその後大きな挫折に打ちのめされ、その輝きを失うと思うと悔しくて仕方がない。
もうこの地は俺が訪れるような場所ではなくなったのだ。


9月下旬の日曜日、久々のオフ、まったりとした気分で目を覚ました俺は時計を見て唖然とした。
友人との待ち合わせの時間まで30分を切っていたのだ。ロフトベットから飛び降り、プチメロンパンを2、3個口に詰め込んで大急ぎで身支度を済ませ家を飛び出した。
案の定5分程度遅れてしまったが、何とか友人宅に到着。

そのあとは2ヶ月ぶりに再会した友とたわいもない話を交わし、お昼までごちそうになってしまった。大変美味でございました。
午後から部活があるそうでここで友人と別れ、ドトールコーヒーで3時間ほど数学の問題と向き合い、竹刀を買うため行きつけの武道具店によって家まで帰り、ここでスケジュールは終了するはずだった。

だが、ここで緊急事態が発生した。今日が両親の結婚記念日で自分はそのプレゼントを買うのをすっかり忘れていたのだ。
結婚記念日という事で当然適当なものはあげられない。かといってプレゼントを買うのを忘れたんで今から買いに行ってくるなどと言えるはずもない。
仕方がないので親にはコンビニに行ってくるといって今季最大の全速力でエムズまで行きなんとかプレゼントを調達。帰り道もしっかり全速力でペダルをこいだ。
俺がチョイスしたプレゼントに両親がとても喜んでくれたので結果オーライなのだろう。
明日は筋肉痛でしょうな…(´・ω・`)