敗れてもなお強く | はばたけかもめ

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「泣くな!まっすぐしか投げないから」

8回裏のSHINJOくんの最後の打席。

ドラのキャッチャー、谷繁さんはSHINJOくんにこう声をかけたそう。

それでもSHINJOくんはフルスイングで空振り三振。

涙でボールは見えなかった。

でも誰もその三振を咎める人はいなかった。。


なんてドラマな・・・いい話です。

こう声をかけた谷繁さんもなんていいオトコなんでしょう。

野球に対してまっすぐに、真摯に向き合ったSHINJOくんに

小細工なしの最高のボールを投げた久本投手と谷繁さんバッテリー。

彼らもまた伝説に残る選手になると思います。

勝者もあれば、そこには敗者があり

その敗者もまたまっすぐに野球に向き合って栄冠を勝ち取った選手であることは

間違いない事実。

敗れはしたものの素晴らしい投球だったケンシンくん。

1点先取されたときはもしかしたらこのまま逃げ切られるかもしれない、と

実は見てられませんでした。

それだけ怖い投手、素晴らしい投手でした。

全くあたりがなく、切り込み隊長としてふがいない想いを抱いていたであろう

1番、荒木選手。

打率は1割を切って、全く打てなかったシリーズ。

それでも落合監督は変わらずずっと彼をトップにおいて

自分の仕事場を取り上げず、責任もって全うさせてくれた。

結果は伴わなかったけれど、4回満塁での執念の内野ゴロと

ものすごく遠くから飛び込んだヘッドスライディング。

最後の意地、だったのではなかったでしょうか?

第4戦、絶好の場面でレフト前に抜けるかというSHINJOくんのライナーを

測ったようにきっちり横っ飛びでつかんだ井端さん。

セ・リーグ最高のショートの、最高のプレーを見せてもらいました。

それぞれの選手は本当に素晴らしいのに

グラウンドで笑顔だった人は、誰一人いなかった。

それが今回のシリーズの勝敗にも大きく影響しているのかもしれない。


終盤タイガースに追い上げられ、苦しみながら逃げ切っての優勝。

リーグ優勝のときの落合監督の涙と

アウェイの地で、見せ付けられた歓喜の胴上げ。

絶対忘れないで。

試合に勝つにはどうしたらいいか。

ただ強い、だけではなく

歯が立たないくらいの強さと、波に乗っていける柔軟性。

そして何より野球を楽しむ前向きな気持ち。

欠けているもの、足りないものをチームの一人一人が

それぞれ見つけて、悔しさをばねに

もう一回り大きな竜になって来シーズン、セ・リーグの空を

雄々しく飛び回ってほしいです。

ドラ選手の皆さん、ファンの皆さん、お疲れさまでした。

今回のシリーズが息詰まるいい試合が多かったのはきっと

ハムさんの相手がドラだったから、だと思います。