"場”の交流から地域の日常へ | 和光市世代間交流会

和光市世代間交流会

人から人へ伝えていく思い、世代から世代へ受け継ぐ生きることの価値・・・関係性を再構築していくために、地域でささやかな活動を続けています。



和光市内にも、さまざまな世代間交流事業があります。

主に、社会福祉協議会がやっている高齢者と子ども、あるいは幼児&母親と高齢者の交流の場であるふれあいサロン、長寿あんしん課でやっている福祉交流室を活用した児童と高齢者を中心とするふれあいプラザなどです。また子育て支援センターの事業として、次世代の親となる中高生と赤ちゃんのふれあい事業も始まっています。


和光市世代間交流会の活動は、これらの交流事業を応援しながら、”場”の交流を地域に広げていくことをめざしています。12月3日に開催した「異世代友だちづくりフォーラム」 では、会場に和光市世代間交流マップを掲示して、参加者に世代間交流事業が行われている場所を広報しました。

また、世代間交流は、こうした市や社会福祉協議会の事業の場だけではなく、伝統まつりや団地、子ども会などのコミュニティのまつり、伝統芸能の継承、スポーツ大会や国際交流、おいもほりや川祭りなどのイベントなどを通しても行われています。


世代間交流は、もちろん特別なことではないのです。

けれども、フォーラムの会場からのご発言にもありましたが、さまざまな活動が同年代、同質の仲間で行われていて、それぞれの活動はさかんなのだけれど、なかなか横のつながりが広がっていかないのが現状です。ちょっと異質な人や異年代の人が混じると、何となく’場ちがい’と感じさせてしまうような雰囲気はないでしょうか。


シンポジストの渡辺美恵子さんがお話になったエピソードにありました。高齢者向けの集まりと若いママたちの集まりを曜日をちがえて同じ会場でやっているので、時々曜日を間違えて、若いママたちの日に高齢の方が来られることがある。せっかく足を運んできてくれたのだから、そういう時に渡辺さんは、「きょうはちがいますよ」 とは言わずに、「どうぞー」と入っていただくそうです。でもしばらくするとやっぱり居心地がよくないのか、早々にお帰りになると・・・。


地域のまつりなどの場では、高齢者と子どもたちが自然に交流する姿が見られます。けれども、”場”の交流では、きょうは違う世代の人同士の交流ですよ、と設定されないとなかなか交流できないというのも、不思議なことですが、やはり現実のようです。


今、中高生の「居場所づくり」 という言葉をよく聞きますが、ことさら「居場所」 をつくらなければ、まちや家庭に居場所がない現実を映し出しているようにも思えます。それと似通ったおさまりの悪さが「世代間交流」というときにあるような気がします。


世代間交流を広げていく活動をしていながら、矛盾しているようですが、この「おさまりの悪さ」をどこかで感じながら活動していくことが、必要なことでもあるような気がしています。