BESJピラティス資格更新セミナーに参加 | パーソナルトレーナー/写真作家 古川貴久 【Personal Trainer / Photowriter】 Takahisa Furukawa

パーソナルトレーナー/写真作家 古川貴久 【Personal Trainer / Photowriter】 Takahisa Furukawa

◆ピラティス・マスターストレッチ・ウェイトトレーニング
◆東京浅草、ポルトガル写真

昨日、私が保有するBESJという団体のピラティス資格の更新のため、セミナーに参加してきました。場所はスタジオ・アランチャ渋谷店にて。

 

テーマは「股関節の詰まりを解消する考え方」。

 

私たち人間は生活習慣や歩行、走行、あるいは行うスポーツの特性によって様々な負担を体にかけています。そこには重力や人それぞれの動作の癖もあり、知らず知らずのうちに特定の筋肉をオーバーワークさせてしまっていたり、反対に働いてほしいのに働かずに拘縮させてしまっていたりします。そこで抑制したい筋肉をリリース、改善し、活性化させたい筋肉を促通させようということで、その箇所を股関節に絞って座学と実技が行われました。抑制したい筋肉として広背筋、大腿四頭筋、大腿筋膜張筋、活性化させたい筋肉としてそれらの拮抗筋でもある腹筋群、ハムストリング、殿筋群にフォーカスし、それぞれの現在の状況をチェック、リリース・ストレッチ、促通といった流れで、トレーナー自身が実践、実体験していきました。

ピラティスのムーブメントは矢状面での動きが多いので、もっと多動的な動きが必要になるケースがあります。特に股関節はヒップ・ジョイントと言われる球関節で、肩関節と同様に三次元で動く多軸性関節なので、制限がある場合はよりダイナミックに多方向に動かすことでアプローチしなければなりません。チェックの段階で詰まりがある動きで、その後のリリース・ストレッチを数度行っただけで人によってはかなり改善される場合がありますが、それは一時的なものです。数時間後、あるいは明日には元に戻ってしまいます。日々継続させていくことが大切です。

以前から書いていることですし、昨日セミナーを担当されていた講師の方もおっしゃっていたことですが、ピラティスのムーブメントそのものが目的ではありません。クライアントそれぞれに目的や主訴があり、そこに向かっていくための、改善のための手段としてムーブメントが存在します。ピラティスムーブメントの大会があるわけではありませんから(どこかにあるかもしれませんが)、ムーブメントそのものにフォーカスするだけではなく、その先の目的のためにムーブメントを利用すると考えれば、取り組み方や動作の質が違ってくるのではないでしょうか。

 

毎回そうなのですが、セミナーにはBESJのトレーナーだけでなく、他団体のトレーナーさんや他資格を保有する方々も参加されています。当然、大なり小なり、それぞれ学ぶ意欲を持った方々ばかりで、こういった環境は大事だなと毎回感じさせられます。自身で目標を立て、危機感や向上意識を高く持つことは勿論必要不可欠なのですが、それを日々キープし続けることは殊更難しいものです。ただ、キープし続けることでしか成長は出来ないのも真実なので、トレーナーとしてどうこうに限らず、自分を成長進化させるための環境というのは一つの大切な要素であるということを改めて実感させられました。セミナーを受講するメリットは、学習し、知見を深められることだけでなく、現場での刺激を受け、アクセルを踏み直せることでもあるのです。