
Eiichi Ohtaki's NIAGARA 50th Odyssey
東京・神保町 New Gallery にて開催中の大滝詠一 特別企画展に行ってきました。 大滝詠一氏のレーベル「ナイアガラ・レコード」の50周年を記念した特別企画展です。「もしいま、東京・神保町にナイアガラ・レコードの事務所があったら . . .」というコンセプトのもとに企画された展示とのこと。観覧料は無料です。
近年、夏は仕事だけで体力的に精いっぱい。けれど17日の日曜日までの開催だし、大滝さんの企画展ともなれば行かなければならないだろう、と言うことで、10時間の睡眠の後、気合いを入れて行ってきました。大滝さんの世界観にどっぷりと浸ってきました。
入り口で大滝さんの人形が出迎えてくれましたよ (^o^)

1981年のアルバム『A LONG VACATION』以降の大滝詠一の音楽のイメージは、リゾート地の夏、あるいはアメリカ西海岸の夏でしょうか。あのアルバムの大ヒットによって大滝印の音楽はメジャーとなったんですね。作詞家の松本隆氏に作詞を依頼し、アートワークを含めて入念に練られ作られたアルバムです。
『A LONG VACATION』がリリースされた年の夏、アルバムのレコーディングのためスタジオに詰めていた浜田省吾が、「あのアルバムが唯一 夏を届けてくれた」なんてことを言ってました。ほんとに夏を感じさせてくれる名盤だと思うのです。"夏” と言っても、50年代から60年代の、アメリカン・ポップスに出てくるような屈託のない明るい夏なのですが。

日本語ロックの伝説的バンド、はっぴいえんど解散後の1973年、大滝さんは東京西多摩地区の福生に移り住んでいます。横田基地に隣接する福生市は、米軍ハウスが立ち並ぶ独特の雰囲気を持った街です。その米軍ハウスを改装して作ったのが、福生45スタジオで、そのスタジオでレコーディングされたのが、ナイアガラ・レーベルから1975年にリリースされたアルバム、『ナイアガラ・ムーン』です。今年50周年というわけです。
実は僕が現在も住む昭島市は、福生市に隣接していて、高校時代・大学時代は、国道16号線沿いの店に米軍ジャンク品を買いに行ったりもしました。そんなわけでずっと昔に、現在では大滝詠一の聖地と言われる場所を探したこともあります。(米軍ハウスは現在も、立川、昭島、福生、瑞穂にはリノベされて残っています)




大滝さん愛用の品々が展示されていました。大滝さんは今年亡くなられた長嶋茂雄氏の大ファンでしたが、大切にしていたと思われる長嶋さんの写真や、巨人軍の帽子なども展示されていました。
50年代から60年代のアメリカン・ポップスのレコードをコレクションしていた大瀧さんらしいとも言える、ジュークボックスも!


『A LONG VACATION』に続いて、1984年にリリースされたアルバム『EACH TIME』も大ヒットを記録。アルバム中の曲「ペパーミント・ブルー」が、日本版グラミー賞として今年起ち上げられた「MUSIC AWARDS JAPAN」にて、「最優秀国内リバイバル楽曲賞」を受賞しています。これは素直に喜びたいですね。
昨年『EACH TIME』40周年として新たに制作されたクリップ映像も素晴らしい出来で、曲の素晴らしさを際立たせています。いいものは決して滅びることはない。大滝さんの作品が新しい世代の音楽ファンにも聴き継がれていくことを確信しています。

