
Hits of 1975 ②
That was 50 years ago
今からちょうど50年前、1975年の洋楽ヒットの2回目です。今回は地味に行きます。
カセットテープ・レコーダーのついたラジオが部屋の主役となり、そこから流れる音楽によって、自分は世界と繋がっているんだ という幻想を抱いていたあの頃。もう二度と目の前には現れることのない、あの幻想を彩った音楽たちです。
。。。ナンテネ (^-^;
CARPENTERS / Only Yesterday
洋楽体験の始まりの頃の記憶は、ビートルズ、ウイングス、エルトン・ジョン、クイーンといったアーティストたちのヒット曲ですが、実はその数年前から、小学生男子の耳に刻まれ続けた洋楽があります。それがカーペンターズです。
居間にあったステレオのレコード棚には、歌謡曲のレコードと並んでカーペンターズのLPがあったんですね。父はカレン・カーペンターの声を聴くたびに、いい声だ素晴らしい声だと言っていました。高校にもなると、周囲に硬派なロック・ファンが増えて、カーペンターズが好きとは言えない雰囲気になってしまいましたが、それでもカレンの声はずっと好きでした。
1975年というと、カーペンターズの武道館での来日公演のチケットが取れて、あの年の秋はその日が来ることを最大の楽しみにしていた日々でした。それはカレンの体調不良で翌年4月に延期になったのですが、クラスメイトと一緒に行きました。初めての武道館、初めての外国人アーティストのコンサートでした。夢の中にいるような感覚であったことを覚えています。
DONNY & MARIE OSMOND / Mornig Side Of The Mountain
ポップス界の兄妹デュオはカーペンターズだけではないんですね。5人の男兄弟グループ、オズモンズの一番下のダニーとそのすぐ下の妹マリーが組んで、ダニー&マリー・オズモンドとして、グループとは別に売り出したんですね。
オズモンズは日本でも人気となりました。あのフィンガー5は、ジャクソン5とオズモンズをモデルにして売り出しています。なのでダニー&マリーも日本で人気となったかというと、そうでもなかったような気がします。アメリカでは、2人のためのテレビシリーズまで作られるほどに人気があったようですが。
当時毎週聴いていた、湯川れい子さんが担当していた洋楽ラジオ番組『全米トップ40』では、しばしばチャート上位に登場していましたが、日本の洋楽ヒットチャートに登場することはなかったはずです。アメリカの白人中流家庭のティーンには好まれても、日本のそれとは豊かさが違うというか。
2人の曲はカバー曲が多いのですが、"二人の祈り" という邦題のついた「Morning Side Of The Mountain」は、古き良きアメリカ思わせるドリーミーな佳曲。好きな曲です。 全米最高位8位。
CAPTAIN & TENNILLE / Love Will Keep Us Together
1975年を代表するヒット曲となると、全米の年間チャートで1位となり、グラミー賞の最優秀レコード賞も獲得したこの曲、「愛ある限り」なのかなと思います。日本のラジオ番組でも、この曲はよくかかっていましたよ。
キャプテン&テニールは、1972年に結成された夫婦によるポップ・デュオです。夫であるダリル・ドラゴンが鍵盤とアレンジを担当し、妻のトニ・テニールがボーカルとソングライティング。所属はカーペンターズと同じA&Mレコードです。はじめは同じ男女ポップデュオでもあるしカーペンターズの亜流、二番煎じかと思いました。第二のカーペンターズというコピーもあったんですよね。A&Mと契約する際には、同じ男女ポップ・デュオのカーペンターズも所属していたので、躊躇する気持ちもあったようです。
”キャプテン” ことダリル・ドラゴンは、2019年に亡くなられています。
