Pop LiFe, Pop FiLe #24 | Get Up And Go !

Get Up And Go !

音楽を中心に、映画、文芸、スポーツ など・・・。

より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ








トランペット、トロンボーン、サックスらの金管楽器で構成されたアンサンブルを、ブラス・セクションあるいはホーン・セクションと言います。管楽器を擁する代表的な編成としては、ビッグ・バンドを最初に挙げる人が多いと思いますが、60年代以降は、ソウル・ミュージック、ロックでも使用頻度が上がり、徐々に一般化していった感じでしょうか。


THE BEATLES / Got To Get You Into My Life (1966)
ビートルズは、1966年に発表したアルバム『REVOLVER』の収録曲、「Got To Get You Into My Life」で、初めて大々的にブラスを導入しています。

当時ヒットしていたジェームス・ブラウンやモータウン・サウンドに刺激されてのことだと言われています。ほぼポール・マッカートニーによって書かれた曲なので、ポールの特徴である音楽的な幅の広さが発揮された曲と言えるのではないかと思います。付け焼刃で導入されたのだとしても、かっこいいアレンジです。才能の為せる技だと言ってしまえばそれまでですが。

ジョン・レノンは「ポールの作ったベストの曲のひとつ」と言っていますね。 最初の赤盤『1962-1966』には収録されていませんでいたが、昨年リニューアルされた新装版の赤盤には追加収録され、晴れてビートルズの代表曲のひとつと言えるようになりました。もっとも僕ら第2世代にとっては、1976年にアメリカでシングルカットされてベスト10内にランクインしたのを知っているので、とっくの昔に代表曲のひとつでしたが。





CHICAGO / Saturday In The Park (1972)
1967年にシカゴで結成されたバンド、シカゴは、ブラス・セクションを取り入れたバンドとして、B.S.& T と並んでブラス・ロックの代表格と呼ばれることとなります。 メンバー・チェンジや路線変更をしながら、バンドとしての生命を現在も維持し続けています。

このバンド、ジャズを根底に持ちながらもジャズ路線に進まなかったことが成功の大きな要因だと言われています。ビートルズの「Got To Get You Into My Life」を聴いて、そこからブラス・ロックという管楽器を中心とするロックという着想を得たとのこと。彼らは1968年から、「Got To Get You Into My Life」をライヴ演奏しています。

「Saturday In The Park」は、日本ではTV-CM で使用されたり、番組のテーマ曲としても使用されたこともあるので、有名な曲と言っても良いでしょう。アメリカでは、ポップ・チャートの3位を記録する大ヒット曲となっています。





THE SPIRAL STARECASE / More Today Than Yesterday (1969)
とても好きな曲なのですが、日本では知らないひとも多い曲なので、今回イチ推し曲とすることにしました。

スパイラル・ステアケースは、1962年にカリフォリニアでその前身グループが結成されています。68年のレコード・デビュー後にグループ名を変更。 69年に「More Today Than Yesterday」が全米最高位13位を記録する大ヒットとなっています。

「昨日よりずっと君を愛している。明日はもっと愛しているよ。毎日が新しい日。ずっと愛している」というストーレートな歌詞に、素晴らしいホーンのアレンジによる前向きなエネルギーが吹き込まれ、それを伸びやかなハイトーン・ボイスで歌い上げるという、とても元気が出る曲です。

スパイラル・ステアケースは短命に終わったバンドですが、1曲でも人々の記憶に残る名曲を残し、ポップス史にその名を刻むことが出来たことは素晴らしいことだと思うのです。