Pop LiFe, Pop FiLe #2 | Get Up And Go !

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ブリティッシュ・ポップで ン!
ということで。。。 ブリッティュッシュ・ポップってあまり聞かない言葉でしょ。 皆がよく口にするブリット・ポップという言葉は、90年代に入ってからの、オアシスやブラー等が巻き起こした波、イギリスのポピュラー・ミュージックのひとつのムーヴメントのことです。

ブリティッシュ・ポップは、主として70年代に聞いた言葉だったと記憶しています。ちらほらとですけどね。 ツェッペリンやディープ・パープル等のブリティッシュ・ロック勢と音楽的に区別する、という意味合いがあったのかも。それからアメリカのポピユラー・ミュージックとを分ける言葉として。

どちらもイギリスのポピュラー・ミュージックであることに違いはないのですが、音楽的に無関係かと言えばそういうわけでもなく、他のアーティストをこき下ろすことにかけては誰にも負けないリアム・ギャラガーも、「ビートルズは別格」 ということを常々言っています。彼らの音楽も、先達の作り上げた伝統の上に成り立っているということです。

SMOKIE / Living Next Door To Alice (1977)
70年代洋楽が好きな人でも、スモーキーを知るひとは多くはないでしょう。地元イギリスではヒット曲を何曲も出しているグループですが、やはりアメリカでヒット曲を出さないと、世界的なバンドにはなれないんですね。 当時の日本の洋楽ラジオ番組はアメリカのチャート中心だったので、日本でもヒットしないということになってしまうんですよね。

ですが、「アリスは恋人」 という邦題のついたこの曲はアメリカでもヒット。 そして日本でもヒットしました。 僕もこの曲は、当時ラジオで流れていたのを聴き知りました。 シングル盤を買ったはずです。アメリカでのヒット云々関係なくいい曲だと思います。スモーキーには、アコースティック・ギターをアレンジに上手く取り入れた佳曲が他にもあります。こういったポップ・グループには珍しい? クリス・ノーマンのハスキーな声も魅力的です。





GILBERT O'SULLIVAN / What's In A KIss (1980)
ギルバート・オサリバンは70年代からずっと好きです。ライヴも過去に3回行っています。 オサリバンのヒット曲 「アローン・アゲイン」 を、はじめてラジオで聴いた時には、ポール・マッカートニー?と思いました。曲調といい声質といいそっくりだと思ったんですね。じっくり聴いてみると、ポールのポップで牧歌的な部分だけを抽出して培養したみたいな音楽だなぁ、と。 でも、オサリバンの曲にある孤独で寂しい感じと言うのは、オサリバン独特のものかな。

「そよ風にキッス」 という邦題のついたこの曲は、1980年のヒット曲です。 当時としては音沙汰のなかったオサリバンの久々のヒット曲といった感じでした。 70年代末の数年間は、ヒット曲がなかったんですね。

オサリバンとポールの共通点としては、2人ともピアノを独学で覚え譜面を読めないということです。楽譜なんか読めないほうが、型にはまらずにいい曲が作れるんだよ、なんてことをたまに聞いたりしますが、それはずば抜けた才能をもったひとにだけ当てはまる言葉です。('_')





QUEEN / Old Fashioned Lover Boy (1977)
クイーンのことを "ロックの範疇だろ"、と思う方は当然いるでしょう。4年前の映画 『ボヘミアン・ラプソディ』 を観た方なら理解してくれるとは思いますが、あの人たちにはジャンルと言う壁は存在しないんですね。 何物にも捕らわれず、自由に音楽を作っている姿が描かれていましたよね

4人はロック世代なので、基本は当然ロックにあるわけですが、ハードロック、プログレ、アートロック、ポップ・ロック、ダンス・ミュージック . . . 。何でも自分たちの中に吸収し、自分たち流の音楽を作り上げる、という意味では、やはりビートルズを継承しているのではないかと思います。

個人的には、「キラークイーン」や 「シーサイド・ランデブー」のようなヴォードヴィル調のポップな佳曲が好みです。「懐かしのラヴァー・ボーイ」 という邦題のついたこの曲も好きな曲のひとつです。



*BBC の TOP OF THE POPS 出演時のヴァージョン。 公式映像としてアップされています。


ネット社会の現代では、国・地域による音楽性の特徴、違いというのは薄まっていますよね。 どんな音楽でも瞬時に世界を駆けまわるわけですからね。それが良いのか悪いのかはわかりませんが、僕が洋楽を聴き始めた70年代半ば頃は、アメリカとイギリスの音楽の違いは分かりやすかったです。

イギリスの音楽には、アメリカの音楽にあるような突き抜けた明るさや広がりはありませんが、気品がありました。メロディや曲展開はどこか屈折していて、それがある種の癖となって自分の中に定着してしまうというか。クイーンが持つ癖の部分を、当時は嫌う人も多かったことは、最後に記しておきます。