山羊の頭のスープ | Get Up And Go !

Get Up And Go !

音楽を中心に、映画、文芸、スポーツ など・・・。

より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ







ローリング・ストーンズ
ローリング・ストーンズ,1973年発表のアルバム 『山羊の頭のスープ (GOATS HEAD SOUP) 』の2020年ニュー・ステレオ・リミックスが、今月4日に発売となりました。

マルチ・フォーマット (アナログ盤もあり) での新装リリース。 3CD + Bluray による、ライヴ音源やらハイレゾ・ステレオやら映像作品やらを組み合わせた、スーパー・デラックス・ボックス盤 (18,000円 + 税) なんてのも発売となりましたが、予算の都合というものもありますからね。 最低限という事で言えば、ニュー・ステレオ・ミックス (CD:1) と未発表トラックを含むレア音源を集めた (CD:2) を組み合わせた2枚組デラックス (3,600円 + 税) がよろしいのではないかと思います。 僕はそちらを購入しました。

『GOATS HEAD SOUP』 には多くのアウトテイクが存在していると言われていて、今回はその一部をこの (CD:2) のレアリティーズ&オルタナティヴ・ミックスによって楽しむことが出来ることとなったわけです。 そしてこれが凄くいい!
2か月ほど前、発売に先駆けて最初に解禁となったのが、この 「クリス・クロス / Criss Cross」 という曲です。もともとが 本編アルバム 『GOATS HEAD SOUP』に収録予定であったのが、何らかの理由によって当時は外されてしまった曲です。 キースとミック・テイラーのギターの音の塊が、いかにもストーンズらしい曲。 かっこいい!




THE ROLLING STONES / Criss Cross (2020 mix)


ジャマイカで録音された本作は、73年に全米・全英共に1位となっています。 シングル・チャートで1位となった、誰もが知っているバラード 「悲しみのアンジー / Angie」が収録されていることもあり、ストーンズを代表するアルバムかと思いきや、コアなストーンズ・ファンからはそのようには語られないのが 『山羊の頭』 です。

ストーンズにしては甘すぎるバラード 「悲しみのアンジー」が、当時のファンにとっては戸惑いの始まりだったらしいですね。 ブルースやカントリーなど、アメリカ南部の音を基調にして作られた68年の名盤 『BEGGARS BANQUET』に始まり、最高傑作と名高い、イギリス人によるアメリカン・ミュージックの最高峰とも言える 『EXILE ON MAIN ST.』 までの4枚はどれも素晴らしく、それに比べると一風変わった音作りのされた 『GOATS HEAD SOUP』 は、どうもストーンズらしくない、というのが当時の大方の意見であったようです。

個人的にその意見には頷けますが、収録曲の中には大好きな曲がいくつもあり、それまでのストーンズと質感は違っても、素晴らしいアルバムであることには違いないと思うのですが。 例えば 「Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)」,「Winter」、「Silver Train」、「Star Star」などなど。




THE ROLLING STONES / Silver Train (2020 mix)


「Silver Train」 は、ハモニカによって汽車の音を真似て演奏される、トレイン・ピースという手法を用いて作られた、ストーンズ流のトレイン・ピース・ナンバーです。 ミック・テイラーのスライド・ギターも素晴らしく、好きなストーンズ・ナンバーのひとつです。

因みにこの曲、2014年の来日公演で演奏されました。 忘れもしない3月4日。「インターネットで演奏してほしい楽曲を募る」 という企画で選ばれ演奏されたのです。 しかもミック・テイラーがゲスト参加してのスライド・ギターで。ストーンズのライヴ演奏としては、テイラーがメンバーであった頃の1973年以来であったそうです。 大感激であったのは言うまでもありません。






アルバム最後を飾るのは、これもアルバム中では 「Silver Train」 と並んでのストーンズらしいロックン・ロール 「Star Star」。 キースお得意のチャック・ベリー・スタイルのギターです。

いつもスキャンダラスな話題を提供してくれる、そういった意味でもストーンズらしい曲。 原題は 「Starfucker」。 卑猥な歌詞が連発される、グルーピーのことを歌った曲です。 ミックのシャウトがまた素晴らしい!




THE ROLLING STONES / Star Star (2020 mix)


『GOATS HEAD SOUP 』 はこの再発盤によって、最新の全英アルバムチャートで1位を獲得しています。実に6つの年代で全英1位を獲得したアーティストとなりました。 レアリティーズ&オルタナティヴ (CD:2) の中には、ジミー・ペイジ参加の 「Scarlet」 という曲も収められています。 この曲の話題性も1位獲得の後押しとなったのかも知れません。

コロナ禍によって、さすがのストーンズも新作のプロジェクトを上手く進めることが出来ないようです。ここは辛抱強く待ちたいところです。 不死身の男たちですからね。



THE ROLLING STONES / Scarlet (2020 mix)









グラサン 感染症対策スペシャル。 マスク警察もビックリ!
ストーンズ公式 ベロマーク・マスク、ゲットしました!
単なる危ない奴です。 でもこれならば皆さん、勝手にソーシャル・ディスダンシングしてくれます。
ローリング・ストーンズ