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11月21日、米国歌手 デヴィッド・キャシディ氏が、入院していたフロリダ州の病院にて亡くなりました。67歳でした。 今回はそのデヴィッド・キャシディを偲んでの追悼記事としたいと思います。
70年代初頭から、「パートリッジ・ファミリー」 というアメリカのテレビ番組で人気者となり、その後は、アメリカ、イギリス、そして日本でもアイドル歌手として人気となったひとです。日本でも50歳代後半から60代の女性には、今回の訃報に涙している方も多いのではないでしょうか
Daydreamer (1973)
ゆったりとしたシャッフル・ビートが心地よい。 誰もがやさしさを求めた70年代初頭の雰囲気に溢れています。全英チャートでは1位を獲得。
全盛時の日本での人気の程がどのくらいであったのかはわかりませんが、中学時に初めてラジオでデヴィッド・キャシディを聴いた70年代半ば頃は、アイドル歌手としての人気は下火であったと思います。あの頃はもう、ベイ・シティ・ローラーズをはじめとしたイギリス勢が大人気となっていたので、アメリカ産アイドルは影が薄かった感じです。
ただ僕自身は、アイドルという認識はなかったですね。 少しハスキーで哀愁を帯びたテナー・ヴォイスは魅力あるものであったし、曲もポップ・ソングとしては親しみやすくすぐれていたので。 見た目の可愛さとは違った印象です。 当時、東京12チャンネル (現・テレビ東京) は、アメリカの音楽バラエティ番組を夜の遅い時間帯によく放送していたのですが、ピアノに座り渋くバラードをきめていたのを観た記憶があります。
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75年の、"青春のポートレイト" という邦題が付けられたアルバム 『THE HIGHER THEY CLIMB』 などは、ブルース・ジョンストンとの共同プロデュースによって、ポップ・アルバムとしてすぐれた内容のアルバムに仕上がっています。
ビーチ・ボーイズの 「Darlin」、ニルソンの 「This Could Be The Night」、そしてバリー・マニロウでお馴染みの 「I Write The Songs」 などなどのセンスの良いカバーの選曲。後にはパイロットの 「January」 や、ポール・マッカートニーの 「Tomorrow」 などもカバーしています。
当時、ラジオの洋楽番組でもオンエアされていた 「Tomorrow」 は特に印象に残っています。
ポールの隠れ名曲ともいえる 「Tomorrow」。 ポール自身による録音が粗い印象であったため、デヴィッド・キャシディのカバーこそが、「Tomorrow」 の完成形にも思えます。原曲の持つメロディの良さを最大限に引き出したとでも言えばいいのか。ハンドクラッピングもある、ちょっとビートルズ風の 「Tomorrow」 ですね。
Tomorrow (1976)
"歌の贈りもの" という邦題で有名な 「I Write The Songs」。 1976年にバリー・マニロウによって歌われ全米ナンバーワン・ヒットとなったバラードの名曲です。 作詞/作曲は、ビーチボーイズのブルース・ジョンストン。
この曲を最初に歌ったのは、キャプテン & テニールです。デビュー時のアルバム中の1曲として収録されています。 しかしこの曲はシングルにもならず、話題にもならずで忘れられた存在となってしまいます。
いや、忘れ去られるのを悔しいと思ったのか、ブルース・ジョンストンはデヴィッド・キャシディのアルバム 『THE HIGHER THEY CLIMB』 に、プロデューサーの立場でこの曲を組み込むことになります。 なのでこの曲は、バリー・マニロウのカバーなのではなく、キャプテン & テニールのカバーということになります。
そしてこの曲はイギリスでヒット。 すぐにバリー・マニロウ・サイドの耳にとまり、バリーのカバーによって大ヒットに至った、というのがこの曲のストーリーです。 バリー・マニロウのヴァージョンは素晴らしいのですが、デヴィッド・キャシディの声によるヴァージョンもまた素晴らしく、あえて言わせてもらえば、哀愁を帯びたデヴィッド・キャシディの歌によるものかと。。。
R.I.P.... DAVID CASSIDY の文字は
"I Write The Songs" と共に刻んでおきたいと思います。
I Write The Songs (Live in GRASGOW 2002)
イギリスでも人気の高かったキャシディの、2002年 グラスゴーでのライヴです。
。David Bruce Cassidy
。Apr.12 1950 - Nov.21 2017
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