アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア | Get Up And Go !

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ザ・ビートルズ
THE BEATLES
『アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア / I Saw Her Standing There』



そう あの娘はまだ17歳だった
ぼくの言いたいことはわかるだろ
そして彼女の素敵さは 誰とも比較できないぐらい
他の女の子と踊る気なんて失せてしまったよ
あそこに立っている彼女を見たときには

彼女もこっちを見ていた
そして僕にはわかった
まもなく彼女に恋をするだろうって
彼女も他の男とは踊ったりしないだろうとわかった
あそこに立っている彼女を見たときには

Well she was just seventeen
You know what I mean
And the way she looked
Was way beyond compare
So how could I dance with another,
Oh, when I saw her standing there

Well she looked at me
and I, I could see
That before too long
I'd fall in love with her
She wouldn't dance with another
Oh, when I saw her standing there


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1963年リリース。イギリスでのデビュー・アルバム 『プリーズ・プリーズ・ミー』 に収録。アメリカでは1964年のアルバム 『ミート・ザ・ビートルズ』 に収録され、シングルとして 「抱きしめたい」 のB面として発売。全米最高位14位を記録しています。ジョン・レノンも歌詞を手伝ってはいますが、ほとんどがポール・マッカートニーによって作られた曲であるそうです。

「アイー・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」 が収録されたデビュー・アルバム 『プリーズ・プリーズ・ミー』 は、プロデューサーのジョージ・マーチンが当時のビートルズのライヴを再現すべく、ほとんど一発録りによるスタジオ・ライヴ形式で録音されたアルバムです。曲冒頭の 「ワン・ツー・スリー・フォー」という掛け声は、そのライヴ再現ということを意識してのものです。

ビートルズはこのデビュー曲前からライヴで演奏していましたが、録音された時点ですでにロックン・ロールのスタンダード・ナンバーのような風格があるのは、そのせいかもしれません。つまりライヴによって磨かれ、無駄はすべてそぎ落とされていたということです。ポールとジョンのヴォーカルには、鍛え抜かれた黒光りのような輝きも感じさせてくれます。この曲、そしてアルバム全体を通しても、ビートルズが本物のロックン・ロール・バンドであったことがよくわかります。






カヴァー曲としては、1975年のマギー・ベルによるヴァージョンがなかなか かっこいいです。なおタイトルは、Her を Him に替えて 「I Saw Him Standing There」 として歌っています。87年のティファニーによるカヴァーもこれに倣ったタイトルですが、彼女はこのとき17歳どころか15歳でした。古くは65年にルルも 「I Saw Him Standing There」 のタイトルでカヴァーしています。


エルトン・ジョン・レノン
1974年11月28日、ジョン・レノンはマジソン・スクエア・ガーデンでのエルトン・ジョンのコンサートにゲスト出演し、この曲をエルトンと共に演奏しています。このコンサートでの楽屋でジョンはヨーコと再会し、別居状態を解消することにつながった有名なエピソード付きのライヴです。

ジョンとエルトンが親しくなったのは、ヨーコとの別居中であったロスでのいわゆる「失われた週末」 の頃だったそうです。そしてエルトンはジョンのアルバム 『心の橋、愛の壁 / WALLS AND BRIDGE』 に参加し約束を取り付けます。2人のデュエット曲 「真夜中を突っ走れ / Whatever Gets You Through The Night」 がもしチャートの1位になったら、彼のコンサートにゲスト出演するということを。そして1位を獲得し実現することになったライヴで、ジョンはエルトンと共に 「Whatever Gets You Through The Night」 「Lucy In The Sky With Diamonds」 「I Saw Her Standing There」 の3曲を演奏することになったのです。


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この演奏は後にシングルやアルバムとして発売されましたが、ビートルズをよく知る者が驚いたのは、ジョンがポールのナンバーを歌ったという事です。当時、ジョンとポールは不仲が伝えられていましたからね。
ジョンは歌う前に、「昔はポールが歌っていた曲だけれど、今日は僕の歌で」 と言って歌い始めるのです。そしてジョンはビートルズ時代に歌っていた低音部のハーモニーではなく、ポールが歌っていた主旋律をエルトンとのユニゾンで歌います。

昨年上映された映画 『ジョン・レノン、ニューヨーク』 の中で、「失われた週末」時、ジョンのいたLAにポールが訪ねる場面があり、その時の事をジョンに同行したメイ・パンが証言」しています。「互いに対する敵意などなく、ふたりは兄弟のようであった」 と。
おそらくこの時点でジョンとポールの仲はかなり修復されていたのでしょう。そして76年、ポールはウイングスの全米ツアーの際、NYのダコタ・ハウスにジョンを訪ねることになるのですが、これについてはまたひとつのストーリーになってしまうので、次の機会に・・・















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