子どもと関わる仕事にハマるまで 〜エピソード3:幼稚園♡荒波期♡〜 | 新しい時代を生き抜く子どもを育てる方法☆大滝世津子

新しい時代を生き抜く子どもを育てる方法☆大滝世津子

わが子と心が通い合う♡そのうえ、新しい時代を楽しみながら生き抜くことができる子どもに育つ《学び舎メソッド》をお伝え。アート制作を通して答えのない問題を解決する思考力を育み、自信のない子でも自信をつけてチャレンジできるようになるメソッドです。

\わたしの子育てこれでいいんだ!/
自分の子育てに自信が持てる人を増やしたい
大滝世津子です。

教育学博士が研究をもとに実践している
子育て術をお伝えしています。



 

 

はじめましての方も

これまでお読みくださっている方も
お読みいただきありがとうございます。

改めて自己紹介をさせていただいて
おります。

 

お付き合いくださると嬉しいですニコニコ飛び出すハート

 

前回の記事はこちら下差し

 

 

 

幼稚園♡荒波期♡

 

今回は私が

子どもと関わる仕事に

就くことになった

 

原体験とも言える

強烈な体験について

お話ししたいと思います。

 

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崖登りによって

すっかり自信をつけた私。

 

毎日楽しく崖登り修行を続ける

幸せな日々を送っていましたが

 

年中になったある日・・・

 

 

 

こら!せっちゃん何やってるのっっっっっっ!?

 

 

担任の先生の悲鳴にも近い声が

私の頭の真後ろから

飛んできました。

 

ビクッ!!!

 

あまりの突然のことに

ペンを持つ手は滑り

 

まるで蛇のような

ウニョウニョした線が

 

目の前に残されました。

 

それを問答無用で

取り上げられ

 

おかえりの時間に

 

「これ、せっちゃんが

描いちゃったんだよね〜えー

 

と、みんなの前で

発表され・・・

 

「え〜!いけないんだ〜プンプン

 

「ダメなんだよ〜びっくり

 

と口々に罵られる時間。

 

悲しい

やるせない

恥ずかしい

悔しい・・・

 

許せない

 

いろいろな感情が

湧いてきました。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

一体何があったのか

 

この日の朝に

さかのぼってみましょう。


 

登園して保育室に入ると・・・

 

私の目に入ったのは

机の上に置かれていた

 

『しずくのぼうけん』

 

という1冊の絵本。

 

水色の表紙に

白いしずくのキャラクターが

大きく描かれています。

 

私はしばらく

その表紙をじっと見ていました。

 

「何かがおかしい・・・」

 

どこかに違和感があると感じ

見つめていると

 

「そうだびっくり!!」

 

と気づきました。

 

しずくの色です。

 

しずくは水だ。

 

水は青い。

 

だから

 

このしずくは

 

青くなくちゃいけない!!


 

そう気づいたら

 

もう色をぬらずには

いられません。

 

半ば正義感のような

感情すら抱きながら

 

辺りを見回しました。

 

「・・・あった!!!」

 

ふと右を見ると

太いずんぐりむっくりした

青いペンが置いてあります。

 

そう・・・

油性ペンです。

 

「これだ!!!!」

 

私は夢中で蓋をあけ

しずくをてっぺんから

 

丁寧に

丁寧に

 

塗り始めました。

 

その時です。

 

私の頭の後ろから

あの声が飛んできたのは・・・。

 

ーーーーー

 

この日の悲しみは深く

実際私は大人になるまで

 

この出来事を鮮明に

覚えていました。

 

今でもハッキリと

覚えています。

 

この時はまだ

自分の気持ちを

言葉で表現することができるほど

 

発達が進んでおらず

言い出す勇気もありませんでした。

 

でも

この時の自分の感じたこと

考えたことは

覚えています。

 

「どうして何も言わずに取り上げるの?」
 

「どうして私が塗った理由を聞いてくれないの?」

 

「どうしてみんなの前で私を責めるの?」

 

「あのまま塗らせてくれれば絶対に

 綺麗に塗れたのに!」

 

「途中で取り上げられたから

 あんな風にぐちゃぐちゃになっちゃって

 悔しい!!!」

 

「それをみんなの前に見せられて

 悔しい!私はもっと綺麗に塗れる力が

 あるのに!」

 (↑自信過剰かよ w)

 

大人になってから考えてみると

 

公共のものに色を塗るのはよくないことだから

それ自体は教えてもらった方がいいこと

 

だということに気づきました。

 

でも同時に

 

・子どものすることには必ず理由がある。

 にもかかわらず、理由を聞こうともせず

 一方的にみんなの前で見せしめのように

 弾劾したのは保育者としてどうなのか。

 

・理由を聞いていれば、「しずくは水だから

 青くなければおかしいと思った」という

 子どもの見方に共感し、それを生かして、

 しずくの形の塗り絵や表紙のコピーを用意して

 思う存分塗らせてあげるなどの対応も

 できたのではないか。

 

・その上で、やはり「公共のもの」に

 らくがきに相当することをするのは

 よくないことであるということを

 指導する必要があったのではないか。

 

と思うようになりました。

 

そしてこの経験から

 

・年中の子どもはすでに自分の意思が

 しっかりとある存在である

 

・子どものすることには必ず意味がある

 

・保育者はこれらのことに自覚的になり

 子どもを1人の人格として尊重して

 関わるべきである

 

ということを認識しました。

 

ーーーーーーーーー

 

こんなことを考えていた20代のある日・・・

 

通っていた幼稚園から

 

ホームカミングデイ

 

のお知らせが届きました。

 

行ってみると

 

昔の担任の先生たちも勢揃い。

 

その中には

 

あの、年中の時の担任の先生も

いらっしゃいました。

 

その先生はおそらくあの出来事を

覚えてはいないと思います。

 

でも

 

「あの頃はごめんね。

私、先生1年目で。いい保育、

できていなかったでしょう?」

 

と一言。

 

私は言葉に詰まりました。

 

「えぇ、そうですね」

 

とも言えないし。

 

けれども、そこで思ったのは

 

「子どもにとっては大切な

人生の中の1年間。

 

その時に、その先生が

1年目だったかどうかなんて、

子どもには関係ない」

 

ということでした。

 

若かったので、見る目が厳しいですね(^^;;

 

(今は「人間だもの。うまくいかない時だって

あるよ♪気にしないで!」と思ってます照れ

 

その気持ちを年中の先生には

伝えられなかったのですが

 

その後にお話しした年長の時の担任の

先生にお伝えしました。

 

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それから数週間後・・・

 

私の家に1つのレターパックが届きました。

 

中を見ると

 

一冊の絵本とお手紙が。

 

!!!

 

image

 

これは!!!

 

そう、あの時の本だったのです。

 

新しいカバーを外すと・・・

 

image

 

これです(ToT)

 

お手紙には

こんなにあたたかいお言葉が・・・

 

image

 

この瞬間

 

あの忌まわしかった思い出が

 

愛おしい思い出に変わったのです。

 

お礼のご連絡をすると

 

「せっちゃんがこれから

子どもに関わる仕事をするなら

この本を持っていたらいいかなと

思ってニコニコラブラブ

 

とのお返事。

 

この先生の粋なプレゼントによって

 

思い出全体が

 

良き経験に変化。

 

良き経験どころか

 

宝物の思い出

 

になりました。

 

あんなに見たくなかった表紙なのに

 

今では思わず撫でたくなるくらい

 

甘酸っぱい思い出に。

 

そして

 

私もこんな風に

 

子どもの心にそっと寄り添える

先生になりたい

 

そう

 

純粋に思ったのでした。

 

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この出来事は

 

私が子どもと関わる仕事に

つきたいと思った

 

キラキラ原点キラキラ

 

です。

 

その後、保育者を育てる

大学の専任講師として

 

たくさんの保育者の卵たちや

現役の先生たちに

 

この話をしてきました。

 

このエピソードには

 

保育者として考えるべき

 

大切なことが

 

たくさん詰まっています。

 

子育てをしている

ママ・パパにも

 

知っていていただけたら

嬉しいです。

 

ちなみに

 

大学講師として

 

学生たちにアンケートを

とったところ

 

幼稚園・保育園時代に

記憶に残っているエピソード

ナンバーワンは・・・

 

みんなの前で見せしめのように

叱られたこと悲しい

 

でした。

 

これは私の経験と同じ・・・。

 

大人だって

みんなの前で

見せしめのように叱られたら

 

ものすごく

傷つきますよね。

一生忘れられないかもしれません。

 

保育者も

保護者も

 

このことを頭に入れて

子どもたちと接して

いきたいですね♪

 

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次回は私が受けてきた

ちょっと特殊な教育

体験から学ぶ教育について

お話ししたいと思います。

 

それではまた次回♪

 

 

今日も最後までお読みくださり

ありがとうございました♪

 

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嬉しいです照れラブラブ