背骨コンディショニング スペシャリスト/作業療法士の鈴木諒です。

 

今回は「重い物を持ってはいけないのか?」というようなお話をしてみたいと思います。

 

 

※音声で理解したい方はこちら

→【#159 重い物を持ってはいけない?】

 

 

重い物を持つ時に痛めそうなのは、腰とか肩ですよね。

 

特に腰は

「重い物を持った瞬間にぎっくり腰を起こしてしまいました」

というようなご相談はよく受けます。

 

 

 

 

そうなると

・重い物を持ってはいけないでしょうか?

・そういう動きは避けた方がいいでしょうか?

 

と言われることがあります。

 

 

結論を先にお伝えすると

 

重い物に負けない筋力をつけましょう!

 

ということに尽きるんですよね。

 

 

 

日常的に重い物を持つ機会があまりないという方が、たまにイレギュラーな形で持った瞬間に腰を痛めるということはあると思うんですが、そのイレギュラーなことを除いて考えてみてください。

 

 

例えば、日常生活で掃除をする時。

 

掃除をする時に、椅子や机を持ち上げて移動させようということって皆さん少なからずあると思います。

 

それで日常生活が事足りるのであればいいんですが、ごく一般的な暮らしをしていれば何かしら物を持ち上げて動かしたりするっていう機会はあると思います。

 

 

でも「重たい物を持つことを避ける」といったことを続てしまうとどういうことになるか…

 

 

単純に

物を持てなくなります

 

物を持った時に支えるために必要な筋力がどんどん弱くなってしまうので、結果的に自分の体を弱くしてしまうっていうことと同じなんです。

 

 

 

このあいだパーソナルのクライアントさんが、職場で水のタンクをたまたま持ち上げたときの話。

 

筋力に不安がありながらも持ち上げてしまったところ、腰を痛めたという方がいらっしゃいました。

 

その方は「これからは若い職員の方に頼みます」とおっしゃっていましたが、現時点ではそれが正解だと思います。

 

 

では、この先ずっとそのような重い物を持つことを避け続けていいのか?というと、そういうことではありません。

 

・現時点の自分の筋力、自分の許容範囲っていうのはこれぐらいなんだな

・これ以上重たい物を持つと、今の自分自身の筋力では負けちゃうんだな

 

と理解して欲しいです。

 

 

今の自分の許容範囲を超えてしまうようなものは避けたほうが良いと思いますが、それを避け続けてしまうと弱くなってしまう…

 

どうすればいいか?

 

 

それは、やっぱり

 

筋トレをしてそういった負荷に負けない体をつくる!

 

という視点がとっても大事だと思います。

 

 

 

時点では10㎏を持ち上げると腰を痛める。

 

今度は8kg…それでも不安。

 

じゃあ次に5㎏はどうか?5㎏もちょっと不安だからやめとこうかな…

 

 

というようにどんどん持つ重さを軽くしていってしまうと、本当に軽いものしか持てなくなります。

 

 

1kg、2kgぐらいの軽いものしか持てないとなると、どうでしょう?

 

想像してみてほしいんですが、牛乳パック1Lを2本。

それでもう2kgですよね。

 

それしか持てないと、日常的な買い物でも支障が出るかもしれません。

 

 

許容範囲を超えるようなものは確かに負担は強いかもしれないですけど、買い物のように誰もが日常的に経験するような動作にも耐えられない…これはちょっとまずいですよね。

 

 

現時点の自分の許容範囲を見極めたうえで、重い物を避け続けるのではなく、許容範囲を広げるために筋トレをちゃんとやるということは本当に大事だと思います。

 

 

重たい物を持って腰を痛めるという方は、ほぼ例外なくお尻や背中の筋肉が弱いです。

 

背骨コンディショニングの筋トレ種目で言うと「バックキック」とか「バックエクステンション」ですね。

 

 

 

 

背骨コンディショニングでは背骨を支える筋肉を優先的につけましょうといつも言っていますけれども、その基本に沿ってお尻や背中の筋肉(できれば肩の筋肉も)を鍛えておくと、かなり安心できるかなと思います。

 

 

筋肉をつけるにはちょっと頑張ったくらいではつきません。

 

ちゃんとした方法で取り組んでも年単位かかります

 

 

繰り返しになりますが、現時点では重い物を持つことを避けたとしても、いつまでも避け続けるわけにはいきません。

 

筋トレは将来の自分の体を守るために、今回のような体を痛めるリスクを下げるためにも、ずっと生涯続けることが本当に大事なことだと思います。

 

特にお尻や背中、つまり体の後ろ側の筋肉を鍛えることを本当に意識して日々取り組んでいただけたらなと思います。

 

とても大事なことですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

 

※音声で理解したい方はこちら

→【#159 重い物を持ってはいけない?】

 

※音声配信「stand.fm」のチャンネルはこちら(ぜひアプリからフォローして聴いてくださいね)

→【背骨コンディショニングがわかるラジオ】

 

 

 

▶「個別に指導を受けたい、背骨矯正を受けたい」という方はコチラ

⇒背骨矯正・パーソナル指導のご案内

 

▶「グループレッスンに興味がある、参加したい」という方はコチラ

⇒体操教室・サークルのご案内

 

 

◆背骨矯正・パーソナル指導の申込はこちら⇒背骨矯正・パーソナル指導お申込フォーム
◆体操教室・サークルの参加、各種お問合せはこちら⇒お問合せフォーム