『執着とは「自分のものを手放したくない」という気持ちのことで
執着が生むのはたいがい苦しみです。
自分のものをしっかり所有していないと安心できない
自分のものが勝手にどこかに行ったら困る
自分のものを手放すのが恐い
といった、恐れの気持ちを多く生みます。
労力をかけたり、思い出があったり、苦労して育てたものであればあるほど執着は増して強くなっていきます。
境界性人格障害の人との関係は
面倒を見てあげたり度を越した要求に付き合うといったケースも多いので
特にこの執着を生みやすく、それを手放すのが難しいのです。
執着の関係は「自分のものが勝手にどこかに行ったらどうしよう」という不安が常につきまといますから
決して安心できる穏やかな関係とはいえません。』(境界性のパートナーの心をケアするジンさんのブログ「こころタウン」より)
まさにその通り!
境界性の人とのお付き合いは「執着」なしでは進まないように思います。
「執着」。安定した恋愛関係だったら必要のないもの。
この執着がある限り、境界性の人とのお付き合いは大きな苦しみを伴うものになります。
そしてこの執着をなくすには自分自身の不安と戦い、克服するしか方法はないと思うのです。
境界性の人が別れを口にしてきたときは、そっけないくらいあっさりと「そう、わかった」と引いてしまうのも一案です。
「こちらの気持ちは変わらず好きだけど、あなたがそういうなら仕方がない」というのも忘れずに。見捨てたわけじゃないということはちゃんと伝えておくのが大切です。
本気で別れようと思っていない限り、少し経てば何らかのコンタクトを取ってきます。
境界性でなくても、人って追いかけられると逃げたくなったり、相手に対して慢心してしまったりしますよね。
ってことは、いなくなれば追ってくるってことです。
境界性の人は病気の症状だけでなく、究極のかまってちゃんという性質を持っている人が少なくないような気がします。
大人になれば相手の気持ちや思いやりに感謝したり、それに応えようとするものですが、境界性の人は自分のことしか基本は思いをはせられないのだと思います。
自分のことでいっぱいいっぱいなんですよね。
境界性の人とお付き合いしていると、次から次へと大きな爆発を起こしてくるので、「今回はきっと本気で別れようとしているに違いない」と不安になります。その度に大きなダメージが心身に襲い掛かってきます。
でもたいてい戻る。
そしてこちらはそれをありがたく受け入れる。
理不尽ですよね。おかしな話です。
境界性の人はどこまで受け入れてくれるか、どこまで許してもらえるかを無意識に考えています。
だからギリギリのラインで、これ以上は許してもらえない、嫌われてしまうとなる前に試し行為をストップします。
次々と大きくなっている場合は、この人はまだ大丈夫、自分から離れていかない、とわかっているのです。
だからこそ、境界性とお付き合いしていこうと思っている人は自分をしっかり持つことが大切だと思うのです。
これ以上は許さないよ、間違っているよ、という線引きを自分の心に持つことです。
プライドをなくしちゃいけないと思います。
確かに、付き合いの短い関係であれば、そのまま終わりになることもあるでしょうし、別に好きな人が見つかってしまえばそれで一度は切れてしまうかもしれません。
でも、こんなに大変な人、そうそう誰もが付き合っていけるはずがないです。
境界性のパートナーに悩む人達はみんな頑張り屋さんで真面目で責任感の強い優しい人。
世の中の多くの人達はさっさとやめてしまうと思うのです。周りに聞いても「なんでそんな人といるの?」っていわれませんか?
戻ってくる可能性大です。
自信を持って楽しく毎日を過ごしていたほうがいいです。
その中で、あなたをずっと待っているから、というスタンスはやめたほうがいいと思います。
それは追っていると同じだから。相手は安心しちゃう。重いし。
離れている間は存在を忘れてしまうくらいがいいです。
もちろん簡単にはできないですけれどね。でも無理してでもそう振舞っているほうがいいように思います。
追えば逃げる、逃げれば追う。
恋愛のパターンです。
追いかけるより、追いたくなるような人になるほうが手っ取り早いと思います。
執着と戦い、克服できた暁には、彼らが必要じゃなくなるかもしれません。
そんなに執着する相手でもなかったな、と冷静に判断できてしまうかもしれません。
でももし、執着せずに彼らと上手に恋愛ができるようになれたならば、
彼らの病気も随分と落ち着かせることができるようになるのではないかとも思います。