お久しぶりです。

長かった連載も終わり、以前某様に宣言(?)したヤッシーのお話です。

蓮も久遠もキョーコも出てきません。そして間違いなくオリキャラ満載です。

そして更新は不定期...なのはいつものことですね。

それでもいいよと言ってくださる方は、時々覗きに来てやってくださいませ (^O^) 




☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



「やっぱり勿体ないと思うんですよねぇ。なんでマネージャーなんかしてるのかしら。下手な芸能人より格好いいのに。眼鏡の奥の瞳にちょっと影がある感じとか、すごくイイと思いません?」


「そうよね...。でも、前はあんまりそういう風には思われてなかったみたいよ。」


「えっ?!どういうことですかぁ?」


「先輩に聞いたんだけどね。以前に『敦賀蓮』のマネージャーだった頃はもっとカッコカワイイって感じだったんだって。」


「カッコカワイイって?」


「格好いいけどカワイイっていうの?トップ俳優のマネージメントをしてたくらいだから仕事ができる男ってのは変わらないらしいんだけど...。もっと、なんていうのか今みたいに近寄りがたい感じじゃなくて隣のお兄さんみたいな気安い感じだったみたいよ。」


「えぇ~?!そんなの想像つかない~!」


「今からするとそうよねぇ。話しかければちゃんと答えてくれるけど、それ以上は話が続かないもの。かわっちゃった原因は離婚じゃないかって言ってた。」


「えっ?!結婚してたんですか?」


「ほんのちょっとだけね。すぐ離婚しちゃったんだって。」


「相手は?!」


「なんと、このカフェで働いてた人みたいよ。美人じゃないけどカワイイ感じの人だったみたい。」


「なんで離婚したんです?」


「ん~、さすがにそこまではわかんないって。」


カウンターの前でコソコソと話していたウェイトレス二人はテーブル席の客に呼ばれて噂話をやっと中断した。


は~。

軽い気持ちで始めたもののこんなに長くなるとは自分でも思いませんでした。


マリッジピンク自体が私にとっては「はじまり」のおまけみたいな感じで書いていたんですけど30話超えたらもう、おまけじゃないですね (・∀・)


本当はもっとキョーコに久遠を誘惑させたかったなぁって。

でも、私の文章能力では無理でした。

久遠の結婚式の手袋についてはそういう意味があるのかは良く知りません。どこかで聞いたお話から思いついただけですのであしからず。


このあとは続きません!!

もうここが限界です。

ローリィの愉快な披露宴は後ろ髪ひかれる気もしますが、ネタが浮かばないので書けません。

ごめんなさい、各自で想像していただくってことで...。


ここまで読んでくださった皆さま、温かいコメント・メッセージくださった皆様に感謝をこめて...。


本当にありがとうございました。


そんなこんなでひと騒動あったがキョーコと久遠(蓮)は黙々とタイトなスケジュールをこなしていった。とりあえず、日本での仕事に区切りがついたのが式の3日前でお世話になった方への挨拶もそこそこに二人は渡米した。




「久遠?落ち着けって。動物園のクマみたいだぞ。」

狭い祭壇の前をいったりきたりする久遠に隣の社が苦笑いで声をかけた。

「だって、もう予定の時刻より10分も遅れてるんですよ?まさか何か事故でも?」

「そんなわけないだろう?キョーコちゃんの控室からは歩いてこられる距離なんだから。」

「だって、5分前行動が身についてるキョーコがこんなに遅れるなんて何かあったとしか思えないじゃないですか!まさか!!俺のヘタレ具合に愛想がつきたとか?!だから来られないんじゃなく来ないんじゃ...。」


もう社は言葉も出ない。ヘタレヘタレと周囲の者に言われ過ぎたのだろうか。とうとう、ここにきて自分でも認めたらしい。たかが10分の遅れで捨てられたと大騒ぎする姿は哀れとしか言いようがない。ある意味、キョーコのためには本当に考え直した方が賢明かもしれないと社は思う。


「やっぱり何かあったんです!俺見てきます!!」

今にも控室に向かおうとした久遠を社はすんでのところで引き留めた。

「お前なぁ。こういうのは時間通りに始まるものじゃないんだよ。だから、落ち着けって。」

「なんなんですか。花嫁になんかなったことないくせに、何がわかるんですか。」

キッと睨まれて多少ひるんだものの、社は久遠の腕を離さなかった。

「花嫁にはなったことはないけどな。姉さんの時もそうだった。親父がグズグズして姉さんをなかなか行かせようとしなかったんだ。そこはお袋がとりなしたけどな。きっと、今頃そんなことが起きてるんだよ。今後のためにも時間をやれ。嫁さんの実家とは上手くやるにこしたことはない。わかってんだろう?」


列席者の少ない教会で最前列には久遠の両親、花嫁側にはローリィ、皇貴がいるだけだ。久遠と社の会話は筒抜けでローリィ以外は至極残念な顔をしている。唯一、愛の伝道師を自負するローリィだけがそれも愛の形のひとつとおおらかに生暖かい瞳でニヤケタ笑いを浮かべている。


「ほら、そろそろ始まるぞ。」

社が視線を向けた先にはキョーコのメイク一切を行ったテンと大将を説き伏せていたであろう女将の姿があった。二人が参列席についたのを見計らってオルガンが鳴り響いた。


久遠はゴクリと唾をのみこんでドアを見つめる。

ドアが厳かに開くとまずはマリアが見えた。その後ろに大将にエスコートされたキョーコが見え安堵した。ベールでキョーコの表情は分からないがあのシルエットはキョーコに違いない。マリアはラブミーピンクのフリフリドレスを着ているのだが久遠の目にはキョーコしか映っていない。しずしずと近づいてくるキョーコにじれながらも姿が見えていることでどうにか耐える。


祭壇にのぼるための階段の前でキョーコと大将は足を止めた。マリアは先に参列席についている。大将は自分の腕にかかるキョーコの手をギュッと握った。と同時に久遠を睨みつける。ここでキョーコを引き渡してしまえば、もう本当に取り返しがつかない。睨みつけられた久遠は緊張はしているものの大将の目を力強く見つめ返した。しばしの睨みあいの末、大将はキョーコに視線を向け穏やかな笑みを見せると久遠にキョーコの手を渡した。ようやくキョーコの手を渡してもらえた久遠はキョーコとともに階段をのぼり祭壇に進み出る。大将が女将のそばに戻ると女将は良くやったというように背中をポンポンと2度撫でた。キョーコの後ろについていた奏江と千織は祭壇の前に進んだキョーコのドレスとベールを整えると一旦脇にしりぞく。全ての人が落ち着いたところで牧師の声が響いた。


おなじみの説教と戒めが語られる間も久遠はキョーコのことばかり気にしていた。神に誓っても構わないが久遠の中では神よりもキョーコのほうが順位が上だ。神への誓いよりもキョーコ自身への誓いは絶対に破ってはならないものだ。罰当たりと言われようがなんだろうが久遠の中ではそれが当然に思える。


奏江がキョーコの隣に進み出てブーケと手袋を受け取った。社は久遠から手袋を受け取った。二人の結婚に異を唱える者など最初からここにはいないのだが、久遠は形だけでも手袋を持っていた。本当に異を唱える者がいれば手袋を投げつけて決闘をしてキョーコを手にいれただろう。しかし、異を唱える者などいるはずもなく誓いの言葉を言い終えると指輪の交換になった。千織がリングピローの入ったかごを持ってやってくると久遠がリングを手に取った。二人は向かい合うとキョーコの薬指にリングをはめる。やはりマルコの手によるものだがいたってシンプルなリングだ。キョーコが仕事以外では常につけていたいと言ったので家事の時にも邪魔にならないようなものにした。キョーコが千織からリングを受け取り久遠の指に嵌める。少しキョーコの手が震えていたような気がしたのは気のせいではなさそうだ。


指輪の交換が終わると久遠は牧師に促されキョーコのベールをあげる。ようやくキョーコの顔をまともに見ることができたがその瞬間、久遠は息をするのも忘れた。


キョーコのドレスはジュリエナのドレスではあったが、それは手直しされていてもうキョーコのドレスになっていた。今ジュリエナが着てもキョーコほどには似合わないだろう。久遠を見上げる瞳にはうっすらと涙がにじんでいる。自分を見つめるキョーコが悲しみではなく喜びで感極まっている様は何とも言えず、久遠は動けずにいた。


いつまでも動かない久遠に社が小声で囁いた。

「久遠、見惚れてないで...。」

社の声に久遠が我に返る。


「あぁ、すみません。キョーコ、すごく綺麗だ。」

「あっ、あのぉ...ありがとう。久遠こそ王子様みたいです...よ。」

突然、動きを止めた久遠にいささか不安になったものの真正面で心からの賛辞を受けてキョーコは頬を染める。

「うん、ありがとう。キョーコの王子様になれるように努力するよ。」

キョーコだけでなく久遠まで頬を染めて向かい合って微笑み合う二人は初々しいカップルなのだが、あまりにも長いあ間見つめあっていたのでさすがに牧師が続きを促した。


久遠は一歩前に出るとキョーコの肩に手をおいた。キスは何度もした。それでもこれは違う。ゆっくりと久遠は頭を下げるとキョーコの唇にそっと触れた。唇を離すと同時に「愛してる」と囁いた。別段、狙って言ったわけではなく、神聖な誓いに対する久遠の素直な心の声だった。久遠も声に出したつもりはなかったのだがキョーコに届くには十分で堪えていた涙が零れ落ちた。


牧師がキスを確認すると高らかに宣言した。

「ここに二人が夫婦となったことを認めます。」



式が終わると皆は揃って隣の屋敷でお祝いをした。

ここにきて初めて久遠は奏江と千織がラブミーピンクのドレスを着ていたことに気づいた。千織はマリアよりも幾分少なめのフリフリで奏江はそれよりもさらにフリフリが少なめだ。それぞれに似合っているがフリフリについてはひと騒動あったのではないかと思われるがそれはそのうちキョーコが教えてくれるだろう。


料理はクーのために相当量用意されたのだが、それでもまたたくまになくなっていく。大将が愛用の包丁を持ち込んでお作りを作ってくれたのだがそれも端からなくなっていく。意地になった大将はこれでもかと追加の料理を作っていくからクーも意地になる。そんな二人は放っておいて皆はそれぞれに楽しんでいた。マリアがピアノを弾けばローリィが踊りだし、主役の二人も踊れと担ぎ出されいつのまにやらローリィの楽団とダンサーズが乱入し誰もがそれぞれに踊りだす。

もう何曲踊ったかは分からないぐらいで息があがった二人はバルコニーに涼みに出た。

「ねぇ、久遠。私たち幸せね?」

「俺はキョーコがいてくれればいつでも幸せだよ。」

「そうなんだけど、こんなに皆に祝ってもらえるなんて幸せよね。」

「そうだね。一癖も二癖もある人たちだけど、こんなに喜んでもらえるなんて幸せだね。でも...。そろそろ抜け出さないか?」

「?」

「このままここにいたら、いつ終わるかわからないから。」

「でも...。みんなせっかくお祝いしてくれてるのに。」

「いいんだ。新郎新婦は抜け出しても。大丈夫、みんなわかってるから。」

「きゃあ!」

久遠はキョーコを抱き上げると急いで出口へ向かった。