前記事の続きで、2023/24V.LEAGUE Division1の各チームの概観です。
ここでは、昨季のV.LEAGUE Division1の6位~4位までの3チームについて、見てみます。
デンソーエアリービーズ(昨季6位)、JTマーヴェラス(昨季5位)、埼玉上尾メディックス(昨季4位)の3チームになりますね。
なお、毎回メモしていますが、昨季のV1リーグの最終順位は、以下のようになっていました。
https://www.vleague.jp/round/detail/333
https://www.vleague.jp/round/detail/338
https://www.vleague.jp/round/detail/339
1位 NECレッドロケッツ(前季4位、前々季3位)
2位 東レアローズ(前季3位、前々季2位)
3位 久光スプリングス(前季1位、前々季8位)
4位 埼玉上尾メディックス(前季5位、前々季5位)
5位 JTマーヴェラス(前季2位、前々季1位)
6位 デンソーエアリービーズ(前季6位、前々季4位)
7位 日立Astemoリヴァーレ(前季7位、前々季7位)
8位 トヨタ車体クインシーズ(前季10位、前々季11位)
9位 PFUブルーキャッツ(前季8位、前々季9位)
10位 KUROBEアクアフェアリーズ(前季12位、前々季12位)
11位 岡山シーガルズ(前季9位、前々季6位)
圏 外 プレステージ・インターナショナルアランマーレ (昨季V2リーグ1位、昨季チャレンジマッチでヴィクトリーナ姫路に勝利→V1リーグ昇格)
12位 ヴィクトリーナ姫路(前季11位、前々季10位、昨季チャレンジマッチでアランマーレに敗戦→V2リーグ降格)
また、今季、2023/24季の日程概要については、下記記事に記載しています。
「2023/24V.LEAGUE Division1 日程・大会概要 発表!!」
https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12808878197.html
以下、この記事では、デンソーエアリービーズ、JTマーヴェラス、埼玉上尾メディックスの3チームについて、主としてメンバー構成を中心に、昨季との対比において今季がどうなのかを見てみます。
7.デンソーエアリービーズ(昨季6位)
(Vリーグ登録選手)
https://www.vleague.jp/women/team_detail/265
(チームサイト選手紹介ページ)
https://airybees.denso.com/team/player/
1 山下晴奈 選手(OH)*新加入
2 横田真未 選手(MB)
3 横山真奈 選手(MB)*新加入
4 川畑遥奈 選手(L)*新加入
5 吉田美海 選手(OH)*昨季加入
6 中元 南 選手(OH)
7 モンチベル・ロザマリア 選手(OH)*新加入
8 佐藤吉野 選手(MB)
9 小口樹葉 選手(L)
11 モラド・ジュリア 選手(S)*新加入
12 古市彩音 選手(S)*新加入
13 山口結可 選手(S)*昨季加入
14 磯谷実紅 選手(OH)*新加入
15 横田紗椰香 選手(MB)*昨季加入
16 野田祐希 選手(OH)*新加入
19 福留慧美 選手(L)
23 麻野七奈未 選手(MB)
以上、17名。
キャプテン
中本 南 選手(6/OH)
副キャプテン
山口結可 選手(13/S)
https://airybees.denso.com/news/13614/
監督
辻 健志 監督
https://airybees.denso.com/news/13614/
入団
山下晴奈 選手(1/OH/172cm/2000.4.21生) ← 東海大学
横山真奈 選手(3/MB/180cm/2000.12.12生) ← 鹿屋体育大学
川畑遥奈 選手(4/L/163cm/2001.2.8生) ← 東海大学
磯谷実紅 選手(14/OH/176cm/2000.12.28生) ← 筑波大学
野田祐希 選手(16/OH/177cm/2004.11.5生) ← 八王子実戦高校
https://airybees.denso.com/news/13552/
古市彩音 選手(12/S/168cm/1995.6.16生) ← 群馬銀行グリーンウィングス
https://airybees.denso.com/news/13613/
モンチベル・ロザマリア 選手(7/OH/185cm/1994.4.9生/ブラジル代表) ← UYBA Volley
モラド・ジュリア 選手(11/S/170cm/1995.5.10生/フィリピン代表) ← Creamline Cool Smashers
https://airybees.denso.com/news/13619/
退団
髙橋愛莉 選手(7/S) → マネージャー
森谷史佳 選手(10/MB) → アカデミースタッフ
松井珠己 選手(11/S) → ユニライフ・マリンガ(ブラジルリーグ)
石橋桃子 選手(12/L)
兵頭由希 選手(24/OH) → 事務局
ネリマン・オズソイ 選手(34/OH/トルコ)
https://airybees.denso.com/news/13598/
【2024/25 新加入選手】(2023.12.19追記)
10 石倉沙姫 (いしくら さき) 選手(OH/174cm/2002.2.16生) ← 日本体育大学
https://airybees.denso.com/news/13646/
22 大﨑琴未 選手(MB/180cm/2000.8.23生) ← 東レアローズ
6 福本 眸 選手(L/162cm/2000.1.11生) ← KUROBEアクアフェアリーズ
https://airybees.denso.com/news/13705/
18 山上有紀 選手(S/172cm/1995.3.5生) ← トヨタ車体クインシーズ
25 瀬戸杏華 選手(MB/179cm/1997.12.21生) ← PFUブルーキャッツ
https://airybees.denso.com/news/13706/
【2024/25 退団選手】
6 中元 南 選手(OH)
2 横田真未 選手(MB)
15 横田紗椰香 選手(MB)
https://airybees.denso.com/news/13683/
19 福留慧美 選手(L)
https://airybees.denso.com/news/13704/
今季のデンソーは、かなりの人数の出入がありました。6選手が退団されて、8選手が加入された形ですね。
人数は2名増えて17名になりましたが、今季は多くの中堅・ベテラン選手が退団された反面、新加入の皆さんは多くが高校・大学の新卒の皆さんですので、実のところ、今季のデンソーがどんな感じになるのかは、まさにふたを開けてみないと分からない感じで、個人的な感覚としても、とても掴みにくいものとなっています。
退団選手を見ますと、とにかくまずは昨季メインセッターを務められてきた松井珠己選手(11/S)が抜けられたのは大打撃になりそうですし、アタッカー陣としましても、このチームの得点源となられていた兵頭由紀選手(24/OH)が不在になるのは痛いでしょうし、ベテランMBとして要所でチームの流れを作ってこられた森谷史佳選手(10/MB)が退団されたのも痛手ではないかと思います。外国人選手のネリマン選手は、昨季はこのチームにとって大活躍とまではいかなかったかもしれませんが、それでも日本に慣れたベテラン外国人選手として、もちろんチームに大きな貢献をされてきたと思います。
そうした主力またはそれに近い選手が多く退団されたのに対して、今季新加入の皆さんは、まさに新卒の皆さんが多く、学生バレーで一定の実績を残されてきた選手が多いのだとは思いますが、私が大学バレーに詳しくないこともあって、果たしてV1リーグでどのようなご活躍をされることになるのかは未知数と言わざるをえません。
新外国人選手のモンチベル・ロザマリア選手(7/OH/185cm)は、経験豊富なブラジル代表の強力アタッカーだと思いますが、ネリマン選手とは全くタイプの違う選手ではないかと思いますし、これは常のことですが、新外国人選手は誰しもチームにフィットするかどうかの問題があり、そもそもが不確実なところはありますね。
また、セッターについては、松井選手(S)の穴を埋めるべく、群馬グリーンウイングスから古市彩音選手(12/S *群馬銀行は、今年の10月からチーム名を改称したそうです-https://www.gunmabank.co.jp/about/csr/vb/info/20231005.html)とフィリピンからのモラド・ジュリア選手(11/S)が加入されましたが、ジュリア選手のことは私は全く知りませんので何とも言えず、古市選手は、かなり経験豊富なセッターだと思いますが、デンソーチームでどんな感じになるのかは不透明な感じがします。
こうした点からしますと、今季のデンソーは、横田真未選手(2/MB)や中元南選手(6/OH)、横田紗耶香選手(15/MB)、麻野七奈未選手(23/MB)、福留慧美 選手(19/L)といった軸の選手は残られているものの、特にセッターとサイド陣が大きく変わることとなりましたので、昨季とはまた全然違ったバレーになる可能性があると感じます。
かといって、もともとデンソーは、伝統的にチーム作りが上手なチームであり、いつもうまくまとめてきますので、必ずしも今季のデンソーが昨季と比べて大きく低迷するとも予想しにくく、本当にどんな感じになるのかはリーグが始まってみないと全く分からないという感じですね。
新外国人選手のロザマリア選手は世界的な強力アタッカーですので、同選手の驚異的なご活躍があるかもしれません。
今季のデンソーの主力的なメンバーとしましては、
Sが、ここがよく分からないのですが、古市彩音選手(12)かモラド・ジュリア選手(11/フィリピン)を中心に据えて、昨季加入の山口結可選手(13)がヘルプに回られることになるでしょうか。なお、山口結可選手は昨季も控え選手として出場されていましたが、大半松井選手がセットを上げられていましたので、出場機会は多くはなかったと思います。今季あたりは中心に据えられる可能性はありますね。
MBは、充実しており、横田真未選手(2)と麻野七奈未選手(23)、あるいは真未選手の妹さんの横田紗椰香選手(15)が中心になると思われますね。
OHとOPは、これまたよく分かりませんが、中元南選手(6)とモンチベル・ロザマリア選手(7/ブラジル)は主力として入られるでしょうが、他は、今季か昨季加入の新人選手しかおらず、誰が主力に喰い込んでくるのかは予想困難です。
山下晴奈選手(1/東海大学)、吉田美海選手(5/帝塚山大雁/昨季加入)、磯谷実紅選手(14/筑波大学)、野田祐希選手(16/八王子実戦高校)の4選手のうちいずれかが、レフト又はライトの一翼にならなければならない状況ですね。
Lは、全日本代表の福留慧美選手(19)がおられますし、他にも経験の長い小口樹葉選手(9)がおられますので、この点は、安定しているのではないかと思います。
ちなみに、デンソーは、先の特別国民体育大会には出場しておらず、また皇后杯はブロック大会免除のチームですので皇后杯東海ブロック大会にも出場していませんので、今季の公式戦出場は、6月末から7月初旬に行われたVサマーリーグ西部大会まで遡ります。
そのときは、超若手新人チームで臨んでおり、8位(全14チーム)に終わっていますが、そのときのメンバーは、
セッターが13番の山口結可選手(昨季加入)、レフトは14番の磯谷実紅選手(新加入)と8番の佐藤吉野選手(新加入)、ライトは5番のレフティの吉田美海選手(昨季加入)、MBは23番麻野七奈未選手と3番横山真奈選手(新加入)、リベロは中元南選手が務められるという、変則の、まさに超フレッシュな経験重視の布陣でした。
それでも、大野石油広島オイラーズにはストレートで勝利し、最後の7位8位決定戦ではトヨタ車体に敗れたものの、2セットともに最少得点差(24-26、23-25)の接戦で終わっています(但し、熊本にフルセット負け、JTにストレート負けでした)。
https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12809275982.html
https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12809287060.html
https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12809290023.html
このように、今季のデンソーは、セッターとサイド陣が大きく変わりますので、昨季とはかなり違ったバレーになる可能性が高く、特に実戦経験の少ない段階のシーズン序盤にどんな感じで走れるかが、今季のこのチームを占うことになりそうな気がしますね。
8.JTマーヴェラス(昨季5位)
(Vリーグ登録選手)
https://www.vleague.jp/women/team_detail/285
(チームサイト選手紹介ページ)
https://www.jti.co.jp/knowledge/marvelous/profile/index.html
1 西川有喜 選手(OH)
2 林 琴奈 選手(OH)
3 塩出仁美 選手(S)*昨季加入
4 アンドレア・ドルーズ 選手(OP)*再加入
5 和田由紀子 選手(OP)
6 田中瑞稀 選手(OH)
7 小川愛里奈 選手(MB)*新加入
8 籾井あき 選手(S)
9 榊原菜那 選手(MB)
10 西崎愛菜 選手(L)
11 目黒優佳 選手(OH/L)
12 東 美奈 選手(S)*昨季加入
13 小山愛実 選手(OH)
14 高橋茉莉奈 選手(MB)
15 成瀬ももか 選手(MB)*新加入
16 井上芙香 選手(L)*新加入
18 サンティアゴ・アライジャダフニ 選手(MB)*新加入
以上、17名。
キャプテン
田中瑞稀 選手(6/OH)
副キャプテン
林 琴奈 選手(2/OH)
塩出仁美 選手(6/S)
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2306_02/index.html
監督
吉原知子 監督
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2306_01/index.html
入団
アンドレア・ドルーズ 選手(4/OP/191cm/1993.12.25生/アメリカ代表)
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2309_01/index.html
小川愛里奈 選手(7/MB/178cm/1998.6.3生) ← 東レアローズ
サンティアゴ・アライジャダフニ 選手(18/MB/195cm/1996.1.20生) ← 埼玉上尾メディックス
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2306_04/index.html
井上芙香 選手(16/L/158cm/200.4.11生) ← 青山学院大学
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2022/2301_01/index.html
成瀬ももか 選手(15/MB/179cm/2004.5.10生) ← 八王子実践高等学校
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2022/2302_01/index.html
退団
橘井友香 選手(4/OH)
タットダオ・ヌクジャン 選手(7/MB/タイ)
カースタ・ロウ 選手(25/OP/アメリカ) *新加入
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2022/2304_05/index.html
【2024/25 新加入選手】(2023.12.6追記)
17 大山 遼(おおやま はるか) 選手(MB/177cm/2001.5.5生) ← 筑波大学
19 宮部愛芽世(みやべ あめぜ) 選手(OH/173cm/2001.10.12生) ← 東海大学
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2312_01/index.html
20 山下遥香 選手(S/169cm/1996.10.14生) ← PFUブルーキャッツ
21 志摩美古都 選手(OH/175cm/1999.1.18生) ← PFUブルーキャッツ
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2024/2406_02/index.html
【2024/25 退団選手】
4 アンドレア・ドルーズ選手(OP/アメリカ)
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2403_04/index.html
8 籾井あき 選手(S)
13 小山愛実 選手(OH)
14 高橋茉莉奈 選手(MB)
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2404_08/index.html
5 和田由紀子 選手(OP)
https://www.jti.co.jp/sports/marvelous/information/topics/2023/2405_02/index.html
JTマーヴェラスは、今季は強力な補強がなされた印象がありますね。
退団選手は3選手、新加入は5選手でしたが、人数的に増えただけでなく、一昨季退団されたアメリカ現役代表のドルーズ選手(4/OP)が再びJTに戻ってこられたのは大きいと思いますし、タットダオ選手が退団されたのは残念ですが、代わって昨季まで埼玉上尾のセンター攻撃をリードしてこられたフィリピン代表のサンティアゴ選手(18/MB)が加入されたのも大きいですね。
また、センター線には、全日本代表の小川愛里奈選手(7/MB)が加入されることとなったのも、このチームに層の厚さを与えたと思います。
その他新卒の2選手については、よく分かりませんが、いずれも強豪校からの新加入ですので、今季のご活躍も期待できるかもしれません。
JTマーヴェラスは、ドルーズ選手が初めて所属されることとなった2019/20季にV1リーグ優勝を果たし(この年の準優勝は岡山シーガルズでした。決勝戦で、惜しくもフルセット負けを喫し、夢の頂点を逃したのでした)、その翌年の2020/21季も連覇を達成(準優勝は東レ)、さらに3連覇を狙った2021/22季は準優勝に終わり(優勝は久光)、そして、ドルーズ選手が退団されて不在となった昨季の2022/23季は、5位に沈む(優勝は久光)という経過をたどってきました。
https://www.vleague.jp/form/b/25704
https://www.vleague.jp/form/b/26654
https://www.vleague.jp/form/b/27207
https://www.vleague.jp/form/b/28257
そのため、今季は、チームを強力に支え、優勝街道を走る契機となったドルーズ選手に戻ってもらい、再びV1リーグの頂点を目指したいということだと思いますね。
実際のところ、そううまく事が進むかどうかは分からないわけですが、今季のJTのメンバーを見ますと、今季新加入のサンティアゴ選手(18/MB)は、ここ数年の埼玉上尾の上位成績を支えた立役者の一人だと個人的には思いますし、他にも日本代表で活躍された林琴奈選手(2/OH)や和田由紀子選手(5/OP)、田中瑞稀選手(6/OH)に小川愛里奈選手(7/MB)、籾井あき選手(8/S)に若手の西川有喜選手(1/OH)など、多くのタレントが揃っており、今季優勝を果たす力を発揮する可能性は、十二分にあるように思いますね。
優勝候補の一角と言っていいのではないでしょうか。
メンバー的には、
Sは、籾井あき選手(8)がメインとなり、東美奈選手(12)と塩出仁美選手(3)がサブに回られ、
MBは、サンティアゴ選手(18)は一角を占められると思いますが、対角には、小川愛里奈選手(7)のほかにも榊原菜那選手(9)と高橋茉莉奈選手(14)がおられ、
OHは、林琴奈選手(2)と田中瑞稀選手(6)か西川有喜選手(1)、
OPは、ドルーズ選手(4)が中心になりそうですが、強力なサブとして若手の和田由紀子選手(5)、あるいは全日本代表チームと同様に林琴奈選手がライトに入られる可能性もあり、
Lは、西崎愛菜選手(10)がおられますが、目黒優佳選手(11)も全日本ではリベロとして活躍されましたから、目黒選手が中心となる可能性もある、
という感じでしょうか。
しかし、ドルーズ選手の加入により、和田選手や林選手がOPのサブに回られる可能性があるというのも、すごいことではありますね。
このように、今季のJTマーヴェラスは、強力な布陣となっていますが、ただ、この点は日立Astemoのところでも書きましたが、全日本代表チームで非常にハードな闘いをこなされてきた選手が多いだけに(その点は、アメリカ代表のドルーズ選手も同じです)、チームでの全体練習や準備は不足している可能性はあり、また一定の代表疲れが残っている可能性もありますから、特にシーズン序盤は、万全の状態でのバレーはできないかもしれませんね。
また、サンティアゴ選手は、日本でのプレーが長いですので、日本のバレーはよく分かっておられると思いますが、他方で、その高さ(195cmの上背があり、最高到達点は、319cmになります)やリズムは、逆に日本人セッターに一定の慣れがないと、戸惑うことがあるかもしれないと思います。
しかし、このチームは、そうした懸念点以上に、各選手のポテンシャルの高さが目立っているような気がしますね。
今季のJTがどんな戦いをすることになるか、これまた非常に興味深いですね。
9.埼玉上尾メディックス(昨季4位)
(Vリーグ登録選手)
https://www.vleague.jp/women/team_d etail/281
(チームサイト選手紹介ページ)
https://amg.or.jp/medics/member/
1 山中宏予 選手(MB)*昨季新加入
2 岩崎(旧姓富永)こよみ 選手(S)
4 鈴木日葵 選手(MB)
5 山崎のの花 選手(S)
7 山岸あかね 選手(L)
10 佐藤優花 選手(OH)
11 青柳京古 選手(MB)
12 岩澤実育 選手(L)
13 黒後 愛 選手(OH)*新加入
14 椎名真子 選手(OH)
15 堀迫 雅 選手(OH)*昨季加入
16 佐々木海空 選手(OH)
17 鎌田咲希 選手(17)
18 権田寛奈 選手(MB)
19 仁井田桃子 選手(OH)
20 岳野ひかる 選手(L)*昨季加入
22 目黒安希 選手(L)
23 亀井美子 選手(OH)*昨季加入
24 サラ・ロゾ 選手(OH)*更新加入
25 山地梨菜 選手(OH/178cm)*新加入
以上、20名。
キャプテン
山岸あかね 選手(7/L)
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20230906_02.php
監督
大久保茂和 監督
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20230609.php
入団
黒後 愛 選手(13/OH/180cm/1998.6.14生) ← 東レアローズ
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20230609.php
サラ・ロゾ 選手(24/OH/186cm/1997.4.29生/セピア) ← 更新加入
山地梨菜 選手(25/OH/178cm/2002.10.8生) ← 環太平洋大学
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20231002.php
退団
サンディエゴ・アライジャ 選手(3/MB/フィリピン)
吉野優理 選手(8/OH)
https://amg.or.jp/medics/news/2022_23/news20230513.php
内瀬戸真実 選手(9/OH)
https://amg.or.jp/medics/news/2022_23/news20230428.php
栗栖明歩 選手(21/MB) → ブレス浜松(期限付移籍)
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20230911.php
【2024/25 退団選手】
4 鈴木日葵 選手(MB)
11 青柳京古 選手(MB)
23 亀井美子 選手(OH)
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20240426.php
5 山崎のの花 選手(S)
https://amg.or.jp/medics/news/2023_24/news20240507.php
【2024/25 新加入選手】(2024.6.6追記)
4 濵松明日香 選手(MB) ← 久光スプリングス
11 ニカ・マルコヴィッチ(OH/185cm/1997.5.5生/スロベニア) ← Rapid Bucuresti(ルーマニア)
https://amg.or.jp/medics/news/2024_25/news20240604_02.php
今季の埼玉上尾メディックスは、人数的にはそう多くはありませんでしたが、内容的には、かなり影響のあり得る出入りがあったという感じではないでしょうか。
退団されたのは4選手(うち栗栖選手は期限付移籍)で、加入されたのは3選手(更新加入のロゾ選手を含む)ですので、人数的には大きく変わりはありませんが、まず、個人的には、この数年間にわたって埼玉上尾で活躍されてきたサンティアゴ・アライジャ選手(3/MB/フィリピン)が抜けられることとなったのは、埼玉上尾にとってかなりの痛手ではないかと思います。
サンティアゴ選手が埼玉上尾に入団されたのは2018年なのだそうですが、当初のころは、まだ粗さが目立つというのでしょうか、チームにもしっくりとフィットしていない感じがあり、そう目立つわけではありませんでしたが、その後、特にアントニオ・マルコス監督が埼玉上尾の監督に就任された2020年前後頃からグングンと目に見えるように成長されて、高い決定力と大量の得点を稼ぐようになり、ここ数年の埼玉上尾の上位キープに大貢献されてきました。
前にも書きましたが、サンティアゴ選手は、個人的には、ここ数年の埼玉上尾の快進撃を支えてこられた立役者のお一人ではなかったかと思います。
また、ベテランの内瀬戸真実選手(9/OH)が退団されることとなったのも、埼玉上尾チームにとっては痛手ではないかと思いますね。
内瀬戸選手は、昨季もレフトの一角として主力的に出場され、その巧さでもってチームの窮地を何度も救ってこられた選手だと思いますね。
対して、今季新加入としては、東レから移籍加入された黒後愛選手(13/OH)に期待がかかりますが、黒後選手は一昨年でしたでしょうか、1年間を通して休養された期間がありましたので、どうしてもまだどこまで復調されることとなるかがやや未知数の感じがします。
黒後選手が本来の調子に戻られ大活躍されるようですと、埼玉上尾チームのバレースタイルは従前とは少し変わるものの、上位をキープあるいはさらに上位を狙うこともできるチームになりそうな気もしますね。
もう一人の新加入の選手である山地梨菜選手(25/OH)のことは私は全く知らず、よく分からないのですが、いずれにしましても新卒での加入ですので、開幕前の今の時点で、過度に期待することはできないのだと思います。
こうした状況からしますと、今季の埼玉上尾は、やや戦力ダウンすることとなったのではないかという気がしないではないですが、ただ、このチームは、もともと選手が多く、非常に層が厚いですので、これまでサブ的に出場してこられた選手が、何名か主力として名乗りを上げて大活躍される可能性も十分に考えられますね。
残された面々を見ましても、粒よりの選手が揃っており、今季の選手の出入りを考えても、十分に上位を狙えるポテンシャルはありそうな気がします。
今季の埼玉上尾の主力メンバーとしましては、
Sが、岩崎こよみ選手(2)と山崎のの花選手(5)がおられますので、どちらがメインになってもいい感じですし、控えには鎌田咲希選手(17)もおられます。
MBは、ベテランの青柳京古選手(11)と、驚異的な高さとパワーを備え、この1~2年の成長が著しい権田寛奈選手(18)に、代表経験もある山中宏予選手(1)、さらには昨季群馬銀行から移籍加入された鈴木日葵選手(4)と、サンティアゴ選手が不在でも、かなり充実しており、
OH、OPは、昨季から加入されているセルビア代表のサラ・ロゾ選手(24)と今年の全日本代表でのご活躍もあった佐藤優花選手(10)に、新加入の黒後愛選手(13)、仁井田桃子選手(19)あたりが中心になり、
Lは、岩澤実育選手(12)とベテランのキャプテン山岸あかね選手(7)がおられますし、今年の国体では目黒安希選手(22)もご活躍されました。
こうした感じが中心になりそうですが、OHにはまだまだ若手人材があり、本当に層の厚さが感じられますね。
なお、外国人選手のサラ・ロゾ選手は、セルビアチームの中では上背のあるほうではありませんので、昨年初期の頃は、セルビア代表といっても、代表チームの中ではやや控え的な存在だったように思いますが、この1年の間に代表チームでの存在感が増し、先のパリオリンピック予選では、チームが非常に厳しい場面で起用されるなど、その実力が高く評価されつつあるように思います。
今季、埼玉上尾でも昨季以上のご活躍が期待されますね。
今季の埼玉上尾メディックスについては、上記のとおりで、昨季程度、あるいはそれ以上の順位上昇もあり得る状態かもしれないと思います。
昨季6位のデンソーエアリービーズ~4位の埼玉上尾メデックスまでは、上記のとおりです。
次の記事では、いよいよ昨季3位の久光スプリングス、2位の東レアローズ、1位のNECレッドロケッツについて、見てみようと思います。
時間の余裕の有無の関係で、少し間が空くかもしれません。