徒然なるままに目薬 -4ページ目

徒然なるままに目薬

読んだ本の事とかを超いい加減に書きます.Twitterもフォローしてねん(・∀・)

@se1zan

風邪引きました.仕事するのでいっぱいいっぱい.
読書も頭がボーっとするから中断…

でも明日は国立の入試.生徒は頑張ってる.自分も頑張らねば.
明日はゆっくり寝れるので少し夜更かし.

受験参考書の事を最近書いてないので気が向けば書きます.

明日は用事で富士山のある県へ.ちょっとした小旅行?


許されるのなら過去に戻りたいとは誰もが思う.しかし今しか生きられないなら今を肯定し,強く生きるしかないのか.
シンメトリーとモンスター 数学の美を求めて/岩波書店
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数学をちょこっとかじったことのある人なら「群」という言葉は聞いたことくらいあるかと思う.群とは対称性を一般的に記述する数学的対象のことで,イメージとしては全単射のような性質を満たすものと思ってもらえればいい.
正確な定義を述べると,「積」という演算が定義されている集合Gにおいて以下の3条件が満たされているときにGを群と呼ぶ.

1.任意のGの元a,b,cに対して,a(bc)=(ab)c : 結合律
2.任意のGの元xに対して,xe=ex=xを満たすGの元eが存在する. : 単位元の存在(通常eは1と書かれることが多い)
3.任意のGの元xに対して,xy=yx=eを満たすGの元yが存在する. : 逆元の存在(通常yはx^(-1)と書かれる)

このたった3つだけの性質から群論というのはすべて構成される.
さて,この群というやつをもっと細かい群の積に分解するようなことを考える.整数で言う素因数分解である.整数の場合,これ以上細かく分けることの出来ない数を素数というが,これを群の言葉では「単純群(simple group)」という.単純群の正確な定義は「正規部分群を持たない群のこと」である.部分群は持っていてもいい.

単純群は簡単に見つかる例として

1.素数位数の巡回群
2.5次以上の交代群

がある.ちなみに5次以上の交代群が単純群であることは,可解群でないことを示し,これは5次以上の方程式が代数的な解法を持たないというガロア理論におけるかの有名な主張に繋がる.
そして3つ目の単純群の例として

3.リー型の群
がある.これは私が全然知らないので特に説明はしない.

そして以上3つとは全く異なる構造を持つ単純群として

4.26個の散在型単純群(sporadic simple group)

がある.有限単純群が上の4パターンのどれかにすべて分類されると言うのが有名な「有限単純群の分類定理」である.そしてこの26個の散在型単純群の中で最も位数が大きいものを「モンスター群」と呼ぶ.
モンスター群の位数は
808017424794512875886459904961710757005754368000000000
と天文学的に大きい.そしてこの数字そのものが他の数学の分野との偶然とは思えない関連があり,それこそ宇宙を真理を説明してしまうかもしれない数字なのである.詳しいことは本書を読んでもらうとして,このモンスターの持つ奇妙な性質を「ムーンシャイン」と呼ぶ(厨二クサくてかっこいい!!).

本書の目的はこのモンスター群が発見された経緯と,有限単純群の分類定理を成し遂げた数学者たちの奮闘,そしてムーンシャインについてなるべく分かりやすく書かれている.しかしながら,もとの対象が恐ろしく難しいものなので少なくとも大学で群論をやったことのある人とかでない限り読んでもあまりピンとこないかもしれない.何しろモンスターやムーンシャインをちゃんと理解しようとすれば(この言葉には正確には語弊がある.何しろまだモンスターやムーンシャインについて人類は完全な理解をしていない)有限群論だけでも非常に難しいのに,それに加えてデザイン論や格子論,頂点作用素代数と言った最新の理論も駆使しなくてはならない.

しかしながら著者の妙によって,しっかり読めばなんとなくその美しさや凄まじさは伝わる(と私は思う)ので,数学が大好きな高校生などにも読んでいただきたい次第である.

この本を読んで群論を学びたいと言う人は,入門書として
『代数系入門』 - 松坂和夫
代数学1 群論入門』 - 雪江明彦
などを挙げておく.もっと専門的に学びたい人であれば日本語の本だと
[1].『群論 上・下』 - 鈴木通夫
[2].『群とデザイン』 - 永尾
[3].『有限単純群』 - 鈴木通夫
などを挙げておく.[1]は群論のかなり広範囲に渡る事項が載っている.有限単純群に関する比較的新しい記述もあるので読める人にはお勧めする.[2]はデザイン論と群論の関連について書かれている.群に関する本は多いがデザインについてしっかり書いてある本はあまり見ない(ような気がする)ので挙げておく.[3]は名前の通り有限単純群について(特に散在型について)一通り記述されている.恐ろしく難しいので申し訳ないが私もほとんど覚えていない.あとページ数の割に値段が1万円と非常にコスパは悪い.

センス・オブ・ワンダー/新潮社
¥1,470
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カーソン最後の著作.内容はごくごく短く,カーソンが別荘で子どもと大自然の中で戯れる.

自然の美しさを忘れるな.子供の頃には皆が持っていた「センス・オブ・ワンダー」を継続しなければ.というメッセージがひしひしと伝わってくる.取り敢えず1冊置いておいて,ふとした拍子に一読したい.そんな1冊.

ニーチェ入門 (ちくま新書)/筑摩書房
¥819
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はじめてニーチェを知ったのは高校3年生のときだった.センター試験の倫理の参考書を読んでいるときだった.
当時は「神は死んだ」などその厨二病臭い言葉に異様なかっこよさを覚えて高校生ながらツァラトゥストラを読んでみたのだが,まったく理解出来ず.非常に残念な気分になったものだ.

時は経って,ニーチェ読みたいなぁ...でもいきなりニーチェ本人の著作は厳しいなぁ...と思っていたところ本書に出会う.ニーチェの難解な思想を非常に分かりやすく解説してくれていてすぐに気に入った.特に力への意志や永劫回帰といった難解な思想についても簡明に記述してくれていたので最後までスラスラっと読めた.所々にニーチェ自身の著作からの引用もあるので「次はニーチェ自身の本を読んでみようかな」と思わせてくれる.

東大理系教授が考える 道徳のメカニズム (ベスト新書)/ベストセラーズ
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今読み終わりました.移動時間とかに読んでれば1日で読み終わるので良いですね新書は.

内容は
なんで人を殺しちゃいけないの?説明できなくない??それって道徳ってものをちゃんと分かってないんじゃないのかな??よし,ここらでちゃんと考えようぜってかんじです.

著者が従来の哲学の大物たちの思想における,不完全な点を指摘していき,最終的に道徳とは何かを2つの法則で説明仕切る論調は面白かったです.

詳しくは書かないので道徳とか倫理とかが好きだけど難しいのは苦手だなって人は是非読んでみてください.2時間ちょっとで読み終わると思います.

ブラッド・スクーパ - The Blood Scooper/中央公論新社
¥1,890
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もしかしたらネタバレを含むかもしれませんのでご了承下さい.

新シリーズ2作目.
時は戦国?乱暴な言い方をすると,世間では天下無双の侍として知らぬものはいないスズカ・カシュウに教えを受けたゼンという若い侍が浮世を旅して,剣を通して成長していくお話です.
前作に引き続き出演する人もいるので前作の『ヴォイド・シェイパ』を読んでおく事を強くおすすめします.

魅力はゼンとその他の人間の会話にあるのではないでしょうか.哲学的な問いかけやそれに対する登場人物たちの考え,ユーモアに富んだ受け答えは見ていてクスっときてしまいます.

前作はあまりなかった戦闘シーンも今作では割と?豊富にあってそういうのを楽しみにしている人も面白く読めると思います.短い叙述で畳み掛けるように戦闘を描写していく書き方は著者の「スカイ・クロラ」シリーズを読んでいる人ならわかると思いますが,今シリーズでも存分に活かされています.

次回への期待を膨らませる終わり方も良いですね.この後ゼンや,前に登場した人物たちがどう物語に絡んでくるのか楽しみです.

最近は仕事の合間に高木貞治の解析概論と格闘しています.大学生に戻ったような気持ちで,真っさらな気持ちで読んでいます.
どこの小学校や中学校にも学年に1人か2人くらいは「真面目で優秀なあの子」がいるはずだ.授業は常に真面目に受け,ノートは参考書かと思うくらい綺麗に書き,定期テストでは順位はいつも5位以内,通知表はもちろんオール5の「あの子」のことだ.皆の周りにいただろう?

しかし高校に入るとそういう子はいつの間にか頭角を表さなくなる.成績も特に良くもなく(まぁ定期テスト程度の試験だといい点を取ってくるが模試になるとズタボロの場合が多い),ただの目立たない「メガネちゃん」に成り下がる.

何故彼女(彼か?)たちは高校に入ると消えるのだろう??

根本は中学までの「勉強」と高校以降の「勉強」を履き違えているところにあると思う.本当は勉強っていうのは普遍のもののはずなのだが明らかに小・中学校の教育現場での「勉強」は勉強の本質を逸脱している.
何故なら小・中学校では「真面目に授業を聴き,ノートをキチンと取る生徒」が「勉強が出来る生徒」だったのだ.そういう子は当然定期テストの点数も良い.何故ならば定期テストというのは大概の教育現場では「授業でやった内容をそのまま出来る生徒」が高得点を取れる問題しか出ないからだ.

しかしここで考えてみて欲しい.「真面目に授業を聴き,ノートをキチンと取る生徒」といういい子の定義には勉強において最も大事なことが書かれていない.有り体に言うと「自分の頭で考える」ことだ.基本的に大学入試やそれ以降の学問においては自分の頭で思考するという事を繰り返さない限り確実に成長はない.特に難関大の数学の入試問題などでは大抵は「知らない問題」しか出ない.普段から自分の思考力を磨いておくのがいかに大切かということだ.

さて.ここで断言しておきたいのだが,「授業を真面目に聞く」ことや「ノートを綺麗に取る」ことで思考力が鍛えられることは一切ない.「授業を聞く」という行為はもちろん初学の段階では大切だがそこに自分で考えるという行為が付随していないと何の意味もない.「ノートを綺麗に取る」なんていうのは愚の骨頂,言語道断である.そもそもノートをそんな綺麗に書いてなんの意味がある?もちろん後で見るという手もあるが自分で書いたノートなら汚くても読めるはずだ.そういう人は恐らく知らず知らずのうちにノートを書くことが「目標」になっている.私達の目標は何だ?「自分の頭で理解する」あるいは「自分の頭に記録する」ことだろう?「ノートに書く」ことなんかどうだっていいはずだ.ノートが綺麗な人に限って誰か他の他人にその内容を説明させてみると驚くほど理解していない場合が多い.

これが優等生の「あの子」が消えていく主な理由だろう.

僕は人間的な成長や成功なんて知らないし,ましてやこれを読んでいる人にそれを教えられるほどの経験も頭脳もない.しかし受験勉強という限られた世界のお話においては上のように「ノートを綺麗に書く」受験生にはなってほしくはない.真面目な優等生にはなるな.ノートは綺麗に書くものじゃなくて,自分の思考の補助でしかない.教師の言うことを疑え(「信じない」とか「聞かない」とは違う).疑問に感じたことは自分の頭で考えよう.それで分からなかったら教師に聞け.分かったら思考を拡張しよう.授業で進むのよりも先へ行こう.自分で本を読む.知的欲求というのはスイッチが入れば制御が効かないはずだ.教師への遠慮はいらない.授業はあくまで勉強の補助.君が立ち向かうべきは学校の授業ではなく,数学なら「数学」であり物理なら「物理」という学問そのものであるはずだ.

尻切れトンボになってしまったがこのへんで失礼します.