貧乏なのは帝国陸軍の永遠の悩み事で、国民から重税を課して国家予算の半分以上は事実上軍事費なのに常に技術革新する兵器事情について行くのが精一杯で弾の在庫は常に最低限。
第1次大戦後の軍縮で更に員数減らされ危機感が高くなります。
でもそんな情況でもドイツに比べたら結構頑張ってます。
例えは弾丸の共通化。
帝国陸軍の75mmの弾丸は基本的に全て共通。
つまりは山砲だろうが高射砲だろうが弾丸は基本的に共通。
違うのは薬莢の長さと装薬の種類と量だけと、非常に合理的です。
高射砲は専用の高射尖鋭弾に信管等がありますが、基本的にかなり合理的になっております。
ドイツの75mm砲弾なんか本が一冊出来ちゃう位種類が多いんで生産だけで大変だと思います。
帝国陸軍が弾が豊富だったのは大戦初期だけで後は常に弾がない情況でした。
大体、戦前の陸軍は大正年間の研究で第1次大戦のヨーロッパみたいな大砲撃戦は不可能って諦めてた位貧弱な軍隊で、ベルト給弾の機関銃や追撃砲すら陸軍の懐事情では維持出来ないって諦めてた位貧弱でしたから第2次大戦みたいな消耗戦は無謀でしたね。
やっぱりドイツの西方電撃戦の影響が悪い方に影響してしまって短期決戦で行けると勘違いしたのが悪いですね。
弾がないのはドイツも同じで1944年の総力戦時に第1次大戦と同じ弾薬生産量に戻ったらしいんで、ドイツも弾の員数は結構キツキツだったみたいです。
しかも悪い事にドイツ軍は常に武器不足とゆう持病の為に積極的に捕獲兵器を第一線に投入し続けた為に弾がないのと弾の種類に規格外の弾まで生産補給しなければならないと悪循環。
88mm高射砲なんか弾を作っても作ってもバンバン撃ちまくってるんで弾が足りない。
大西洋防壁なんか砲の種類が多すぎて補給が無理って諦めちゃった所まであります。
日本は基礎工業力が低い為に大口径の大砲の砲弾が作れる工場が少ないって笑えない事情もあり75mm口径の大砲が主力に据えてたのにドイツ先生のお教えにより105mm口径と150mm口径榴の榴弾砲に編成途中で大戦突入は痛かった。
しかも戦局が悪化したら、結局は砲兵の主力は75mm口径の山砲にせざるえないと、悲しい位です。
弾が豊富ならいいのかってのも、そうでもなく、第1次大戦中の大砲撃戦は、余りにも大量な弾を必用としたので、勝ってる方にも財政破綻の危機や工業力の食い潰し等ボディーブローになり国家財政を悪化させたといいます。
最後に明治時代の日露戦争中の砲弾増産に勤しんでた日本の砲弾工場の下請けでは、メートル法なんて知らないって理由で、くじら(尺貫法)で弾作ってたそうです。
良く弾が砲身から出たよね…(笑)。