前回、予備役砲兵大尉のアルフレードベッカー
がフランス戦に自身も勝利し、束の間の平和をノルマンディで、過ごしてたと思いきや…
この人は砲兵陣地構築の任務の合間に、多分勝手に自主開発して兵器局に売り込みます。
開発の経緯は自分のアイディアを実践する為に自身の故郷のクレフェルト周辺の企業や鉄工所の作業者に専門家と共に前々から目をつけてたイギリス製の捕獲軽戦闘車MKⅣを改造して、ドイツ最初の砲兵戦闘車を作ってしまいます。
しかも搭載する砲は旧式の16式105mm軽榴弾砲を本国からコネで入手します。
16式軽榴弾砲自体は第1次大戦型の 旧式ですが、弾丸と薬莢は新型の18式と共通で装薬を減らせば問題なく使用でき、主力榴弾砲だから、どこでも入手可能って理由で員数外の訓練用を回して貰ったそうです。
後は、軽量車体だから反動が受け止められないって欠点はアメリカの自走砲で良く見る、駐鋤落とすって簡単な方法で解決。
装甲ハウジング無しの試作車で砲撃訓練に実験をし6カ月後には彼の第15中隊は第227砲兵連隊第1突撃砲中隊と呼称されます。
編成内容は105mm軽榴弾砲搭載自走砲12台
155mm重榴弾砲搭載自走砲6台でどちらもイギリス製捕獲軽戦闘車を改造してます。
当然155mmも旧式砲をコネで入手します。
面白いのはベッカーはよほどイギリス製車両がお気に入り見たく、支援車両も含めて全てイギリス製捕獲車両で中隊を編成しました。
ベッカーは工学博士ですから、そこら辺も含めてイギリス製を採用したんですね。
その後、ベッカーとその突撃砲中隊はバルバロッサ作戦に投入され第227歩兵師団と共に北方軍集団に所属しレニングラード目指して進撃します。
良く訓練され車両にも詳しく運動性が高いベッカーの自走砲は実戦でも活躍しT-34すら討ち取ったって話もあります。
1年半に渡り活躍しましたが、ヒトラー総統からの召喚により自走砲1門をロシアから引き揚げて各種新兵器と共に成果報告と共に展示します。
そして新たに任務を総統から与えられ、大規模捕獲車両再生計画ベッカープログラムが始動します。
それにしても謎なのが、
ベッカーは砲兵戦闘車の開発に対する資金と装甲板をどこから持って来たのかわかりません?。
しかもドイツ.クレフェルトから専門家をノルマンディに呼んで詳細な検討するのはいいですがクレフェルトの企業との連絡に製品の装甲板の納入はどうやったのか気になります。
砲架なんて精度が無いといけない部品は現物合わせじゃ出来ないと思います。
多分、図面はベッカーが自分で書いたんだと思います。しかも夜なべして…。
資金は師団長決済か、コネで力ある砲兵将軍辺りから回して貰ったのかもしれませんが、興味つきません。
にしても、実験試作量産を6カ月で完了して作戦準備万端に訓練するのは日本の基準では、あり得ない早業で、1式砲戦車なんてドイツなら3週間で、でっち上げちゃうよね。
日本の開発はメーカーに委任ぢゃなく御役所仕事ですので企画に時間が掛かり図面審査、部材発注加工組み立てに仮に製品が出来ても、砲兵学校だ満州で試験だ修整だ仮制式だ、量産品が出来た頃には戦争終わっちゃったよ。
なんてオチが笑えない。
どうもいろんな資料見たら、ベッカーはバルバロッサ作戦に参戦してないんじゃないか疑惑が浮上。
資料を片手に時系列的に妄想。
資料価値全く無いので御了承宜しくお願い致します。
1941.初頭 イギリス製捕獲軽戦闘車改装の砲兵戦闘車開発が認められ、兵器局で進められてたフランス製捕獲車両をドイツ国防軍に使用可能な用に改装する任務の為にベッカーを引き抜き、パリに兵器局外局のベッカー生産本部を立ち上げ、1941年度中は最低限の整備修理で、使用可能な戦車を各地に送る任務に着く。
更にまとまった数があり使用可能のルノーR35をベースにチェコ製47mm対戦車砲を搭載した対戦車自走砲をアルケット社と共に開発。
2/8に試作車両が完成し問題点を修整の上に5月より10月までに指揮車両と自走砲合わせ200両をアルケット社にて完成。
後継車両は5cmを搭載予定で試作車両は8月に完成したが、T34ショックにより計画放棄される。
その後、新型の75mm対戦車砲の開発待ちの間に搭載する車両を選別。
ロレールシュレッパーが構造的に自走砲向きレイアウトだった為に採用。
アルケット社とベッカー生産本部との協同開発で1942/5より170両のロレールシュレッパー改装対戦車自走砲マーダーⅠを完成させる。
更にヒトラーから要請による北アフリカ向けの150mm重榴弾砲搭載自走砲の開発製造も同時平行で行う。
4/2同車の改装する際の契約の軍需省側の責任者としてコンサルタント契約をする。
ベッカーは自走砲の改装の功績により1942.5/13付きで、ドイツ黄金十字章を授与される。
実戦で活躍中のベッカー開発のイギリス製捕獲車両改装自走砲を8月にOKHの命令により、北方軍集団より引き揚げ、9/2にヴォルシェシャンテにて、ヒトラー総統と兵器局にプレゼンを行う。
その後ベッカーは9/1付きで剣付き1級戦功十字章を授与されると、ヒトラー総統から直接フランス製捕獲車両再生計画の任務に任命される。
更にアルケット社と11/1に新たな車両の改装コンサルタント契約をして新型車両開発に邁進します。
以上が時系列的に妄想しましたが、どんなんでしょうか?。
ベッカーはヒトラー総統からの直接任務を利用して直接の部下達、第15中隊の隊員達をパリに連れてくる為にあの手この手の軍規違反スレスレの非常に高度な交渉を繰り広げます??。
今度こそ続く。