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生き馬の目を抜くような戦国時代。周りの国からの侵攻に神経をすり減らしつつ、自領の運営にも力を注がねばならない。天下がある程度定まってからは臣下の礼に重きを置き、お家を守るために、主従関係の安定にさぞや心血を注いだことでしょう。
伊達政宗様も心が休まる時間はほんの僅かだったのかもしれません。
今日は、政宗様の人間味が感じられる話を紐解いていきたいと思います。
あるとき政宗様はご自分のコレクションの茶器を眺めておられました。
そのとき、手が滑ってしまい、高価な茶碗を落としかけた。が、なんとか、茶碗は無事だった。
セーフ!
さすがは我らが政宗様、持ってる!
と、普通ならこれで話は終わりなのですが、終わらないのが天下の伊達男。
な、なんと政宗様はその高価な茶碗を地面に叩きつけて割ってしまったのです。
驚いた家臣が理由を聞きました。
「殿、どうなされたのですか? それは南蛮から取り寄せた、お気に入りの茶器なのでは?」
すると政宗様はこう、答えました。
「茶碗を落としそうになり、焦った自分が許せなかったのだ。」
家臣「、、、。」(-_-;)
この行動。果たして、人間としての器の大きさだったのか?それとも、自分の気持ちに素直で正直だったのか?それとも、子供じみていたのか。
凡人にはなかなか理解し難い行動のようですが、この「そんな自分が許せない!」的な衝動というのは、古くはお釈迦様だったり、徒然草の兼好法師にも同じような逸話がある。
そうなのです、政宗様はお釈迦様レベルということなのだと、この際理解しましょう。
一説に聞いたことがあるのですが、むしゃくしゃしてストレスがMAXな時の一番のストレス解消法はお茶碗や湯飲みや壺などの陶器を「これでもかー」ってな具合に粉々に叩き割ることなんだそうで、外国ではお金を払えば部屋の中にあるものを存分に破壊していいという「アンガールーム」というビジネスモデルがあり、CRASH BOX(クラッシュボックス)というのが日本にも上陸しているんだそうです。
さぞかし、スッキリするんでしょうねぇ~。
う~ん、一生に一度でいいからやってみたい!、高~い壺とかね。
ちなみ、宮城県仙台市太白区秋保にある「秋保神社」には「厄割玉」と呼ばれる陶器の玉に自分の厄を吹き込んで、「勝石(まさるいし)」という霊石に投げつけて割り、厄を払うという「プチかわらけ投げ」が体験できる場所があります。