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11月を迎えた青葉山の仙台城本丸。
わずかではありますが現在、落葉樹が色づいております。
宮城県と言えば、鳴子の紅葉が有名なのですが、ここの紅葉も心を和ませてくれます。
実は、伊達政宗様も「秋」に関わる和歌を残しています。
今日は2首を紹介しましょう。
なつ衣 きつつなれにし 身なれども 別るる秋の 程ぞものうき
(これまでもつらい経験をしてきた自分だが、この秋に部下と別れるのはことさらにつらい)
むしの音(ね)は 涙もよほす夕まぐれ さびしき床の起伏(おきふし)もうし
(虫の音が涙をさそう秋の夕暮れ。部下なき後の日々はつらいものだ)
文禄二年(一五九三)七月、朝鮮出兵いわゆる「文禄の役」で、朝鮮出兵中に伊達政宗の部下の一人(原田左馬介宗時)が病没します。政宗様はその死を悼んで、この歌を読んだそうです。
秋の風は政宗様の頬を冷たく通り抜け、亡くなった部下への思いをしたためたのでしょうか。
姿がなくとも 心のフィルターを通せば みえるものもある
仙台城で紅葉で目を和ませ、ガイドの語りで耳を楽しませてみませんか?