仙台城ガイドボランティア会のブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。m(_ _)m
皆さんよくご存じの我らが伊達政宗様。
武将としての存在感はいまさら説明をするまでもありませんが、実は「美食家」としても有名なのです。
彼の食へのこだわりは、客に対して料理を数多く出せばいいというものではなく、相手の好みを調べて、数は少なくても自慢の一品を出すべきだということを近臣に語っている。
なんでも、旬の食べ物を選んで贈り物に使い、その食べ頃まで細かに手紙で書き添えていたんだそうです。
そんな政宗様ですから、当然お酒も大好き。でも、お酒の失敗談もこれまた日本一の伊達男らしい！
二日酔いで調子が悪い。とか、飲み過ぎて手紙の文字が乱れてしまったという自筆状も残っているほどなのです。
また、ある日、小姓頭の姿が見えないので、ほかの小姓たちに尋ねました。
政宗 「あれ、今日小姓頭の姿が見えないけど、どうかした？」
小姓「何を言ってるんですか？ 昨日、殿が酔った勢いで、脇差の鞘（さや）で頭を殴った挙句に、
もう、お前の顔なんて見たくもな～い、城に来るな～！って言ったじゃあないですか。」
政宗「、、、。(-_-;)」（記憶にございません）
その後、小姓頭に「ごめんね。ケガが治ったら戻ってきて。」という詫び状を出したんだとか。
記憶が飛んでしまわれた、政宗様。もはや、たちの悪い酔っ払いと何ら変わらない。(>_<)
さらに、江戸では、酔った勢いで能の舞台に乱入したこともありました。
（その行為自体がＮＯ！ですから。）
そして、たぶん、これが一番の失態なんでしょうね。
な、なんと酔いつぶれてしまって、２代将軍徳川秀忠様との約束をすっぽかしてしまったのです。当然、二日酔いが理由とは言えないので、体調不良を理由にその日はお断りをしたらしいですけど。
もう、ここまで来ると、二日酔いで会社を休んでしまった若手社員と大差がない、、、。(-_-;)
武勇伝ばかりをご紹介しましたが、そこは「美食家」でもある政宗様ですから、美味しいお酒への探究心はハンパないものがありました。ある時、飲み友の柳生宗矩の屋敷で飲んだお酒に感動し（さぞかし美味しかったんでしょう）、この酒を造った杜氏を仙台に招きたいとオファーを出しました。宗矩は浪人諸白屋又五郎を紹介すると、仙台城内に住まわせ、榧森又右衛門と名乗らせて、城内詰御酒御用として十人扶持を与えて、数多くの酒を造らせたのだそうです。
仙台市博物館の裏庭には、清水が湧き出ているところがありまして、そこにこの説明書きがあるので機会があったら、ぜひ足を運んでみてください。
ちなみに仙台で江戸時代に創業した酒蔵で伊達家御用蔵も務めて、現在も営業を続けているのは
「勝山酒造」さんだけです。https://www.katsu-yama.com/#p2
最後に、これはお酒を飲まれる全ての方へのメッセージです。
酒は飲んでも飲まれるなという言葉があります。
・一杯飲むのは、「酒、酒を飲む。」
・二杯飲むのは「人、酒を飲む。」
・三杯飲むのは「酒、人を飲む。」
晩酌は二杯くらいで止めときましょうという意味です。
体を壊して病気になってしまって、お酒の飲めない体になってしまっては
この先の人生があまりにも味気ないものになってしまいますからね。
お酒とは細～く、長～くお付き合いをしていきたいものです。!(^^)!