仙台城ガイドボランティア会のブログをご覧頂き、ありがとうございます。m(_ _)m
今ですと、仙台~東京までは東北新幹線を使えばはやぶさでおよそ90分、やまびこで2時間。
仮に自家用車を利用したとしても、5~6時間で東京には着くでしょう。
では、江戸時代の仙台藩の庶民はどうやって江戸へ向かったのでしょうか?
仙台から江戸までの距離は92里(約368km)ありました。
当時の旅人の移動手段は基本的には徒歩です、1時間で1里(約4km)速い人で1日あたり11里半(約48km)ぐらい歩きました。
凄いですよねぇ、昔の人って。だって、50kmといえば、仙台から国道45号線沿いの石巻市がちょうど50kmなんですから、マラソンの42.195kmを1日掛かりというイメージです。
その1日マラソンを8日間続けて、ようやく江戸に到着です。
ちなみに、エッホ、エッホと進む「かご」は1日に6km、江戸まで6日間。(How much?)
佐川急便のトレードマークの飛脚は1日に120km、江戸まで4日間。(駅伝選手並みかな)
馬だと1日に360km、江戸まで2日間掛かりました。(ホープ!)
移動は日が出ている昼間が基本となりますから、夜は宿場に身を寄せて泊まります。
仙台と江戸の間には69の宿場があったそうです。
つまり、自分の歩くペースと体力と宿場町までの距離を計算して、夕方ごろにはちょうど宿場町に到着するようにしないと、さあ大変!歩き疲れて、真っ暗な夜道で野宿するなぁんてことになってしまいます。(夜は危険がいっぱいですから)
当時の旅人はある程度歩き方を工夫していたそうで、始めのうちは歩く距離を短くして、だんだん歩く距離を延ばし、真ん中頃に一番長く歩いて、あとは減らしていき、目的地にたどり着く最終日に、再び長い距離を歩くようにしたそうです。
仙台藩の大名行列は3,000人の家来を連れて10日間掛けて江戸にたどり着きました。
なので、江戸からの帰り道は明るいうちに仙台に着くようにするために、必ず岩沼に泊まることになっていたそうです。
でも、庶民が大名行列に出くわしてしまったら、地べたに座り頭を下げて、通り過ぎるのを待たなければいけなかったのですから、その日はアンラッキーと思ったことでしょうなぁ。
※昨今の歴史研究の進展は目覚ましいものがあり、過去の書物に記された史実や出来事などとは別の説が発表されたり、歴史認識が改められたりしている事も多く見受けられます。このブログで書かれたことは、諸説ある中でも多く語られることの多い部分を抽出して書かれたものであり、歴史認識や見解の確からしさを断定するものではありませんことをご理解頂きますようお願い申し上げます。