酒の紙パックにはリサイクルできるものと、困難なものの2通りが
あります。
近年ようやくリサイクルできるものの比率が50%近くになったところ
です。
牛乳パックはほぼ例外なくリサイクルできるのに、なぜ酒パックに
はリサイクルが困難なものがあるのでしょうか。
それはパックの内面に銀色のアルミ成分が貼り付け(蒸着)られて
いるからです。
このようなアルミ蒸着パックは、限られた専門工場でしかリサイクル
できません。(上記写真の紙パック・リサイクルマークのないもの)
現に私の住むさいたま市など多くの自治体では、燃えるゴミに分類
されています。
しかしそれではリサイクルマークの付いた酒パックまで、燃えるゴミ
として出してしまうことが想像に難くありません。
ご存知の通り紙パックの原料は、良質のパルプ材です。
燃やしてしまうのは、とてももったいない。
できれば全量をリサイクルすべきです。
現在大手酒造メーカーを中心に、日本酒(清酒)では脱アルミパック
の採用が進んでいますが、相変わらずアルミ蒸着パックにこだわる
メーカーが多く存在します。
特にアルコール度数が高く、香りを重視するためか芋焼酎(乙類)
では脱アルミパックの採用例を見ません。
結果としてリサイクルできるものと、できないものが混在し(約半々)
リサイクル効率を下げているのです。
この問題解決には、いくつかの取り組みが考えられます。
① アルミ蒸着パックから非アルミタイプへの切り替え促進。
② アルミ蒸着パックのリサイクル処理が可能な工場を増やす。
③ リサイクルマークの認知度普及推進。
④ リサイクルマークの表示を、商品前面の見やすい場所に変更。
等々が挙げられますが、いずれも時間が掛かったりコスト増や、
技術面などのハードルを乗り越えなければなりません。
②の工場増設などは、そもそもアルミ蒸着パックが減れば需要が
無くなるわけで、現実的とは言えません。
しかし環境への負荷を減らすため、粘り強く解決策を模索する事は
重要です。
一方私たち消費者がリサイクルの為にすぐにできることがあります。
次回のブログでそのことを紹介させていただきます。
SD爺さん