雷サージ被害の実例と2つの対策|落雷対策/建物の電気火災対策 | 某社員?

某社員?

私的な考え

今回は、実際に雷対策のご相談をいただいた企業様への
返信文章を記載します。


ある別荘現場で「特定の機器だけが故障した」という事例をもとに、
雷サージ対策として重要な2つの視点についてご紹介します。
 

森林や高地に立つ建物では、
落雷そのものよりも“誘導雷”のほうが脅威となるケースが多くあります。

目に見えない雷のエネルギーが、建物内部へ侵入してくる…。
そんなリスクにどう備えるか、現場目線でまとめました。
 


(以下、いただいた本文を整形・反映)


このたびは、○○○の別荘案件における雷サージ対策についてご相談いただき、
誠にありがとうございます。
以下、現地の状況とそれに基づいたご提案内容をご案内申し上げます。


■ 現地状況と背景
現地では、近隣の樹木への落雷後、
別荘内の**○○○のみが故障**するという事象が発生。
(※只今メーカーにて本当に雷害によって故障したのか確認中)

他機器に被害がないことから、
誘導雷による電気錠へのサージ侵入が強く疑われます。

このようなケースでは、
接地抵抗の高さや、分電盤まわりの保護不備が要因となることが多く
その可能性を考慮し、以下2点の対策をご提案いたします。


■ ご提案内容

分電盤付近に電気サージ抑制装置(INAZUMAクエイクSPDシールド)を設置
接地抵抗を可能な範囲で下げていただく(目標:10Ω以下)

この2点により、
雷サージによる被害リスクを大幅に軽減することが期待できます。


■ 対策①:電気サージ抑制装置
「INAZUMAクエイクSPDシールド」の特徴

  • 応答速度1ns未満、サージ耐性2kA(8/20μs)を2000回以上

  • 分電盤近傍にそのまま設置可能(コンセント式または直結)

  • ネオンランプで劣化表示、交換時期が視認可能

  • 相間中和方式採用で接地線接続不要設計

  • 保護範囲は概ね線路間10m(分岐なし直線50mまで実績あり)


なお、本現場は単相三線方式である可能性があるため、
建物全体をしっかり保護する場合は、
L1–N間とL2–N間にそれぞれ1台ずつ、合計2台の設置が基本となります。
(チラシに接続回路イメージを記載しております)
 

※分電盤のすぐ近くに設置する場合や、
特定の回路のみを保護対象とする場合は1台でも対応可能ですが、
別荘全体の保護を考慮される場合は、
2台構成をご検討いただくのが望ましい構成
となります。
 

本製品は日本の接地系統に最適化されており、
小型ながら従来のサージタップと比較して約100倍の性能を発揮します。


▼製品資料・紹介動画はこちら:

【製品紹介(標準版・約2分)】
🔗 https://youtu.be/gy7nL2HFPYQ?si=RAdV_wYzz5h6fCch

【ショートバージョン(約40秒)】
🔗 https://youtu.be/nIAgFKJ9N5Y?si=vvhhteYdUQyfkx5c


■ 対策②:接地抵抗の改善について

①の本製品は、追加の接地工事なしでも運用可能な設計ですが、
建物全体の雷耐性をさらに高めるためには、接地抵抗の改善が非常に重要です。
 

特に○○○のような森林・高地では、
雷電流が思わぬ経路から建物へ侵入することがあり、
接地経路の抵抗が高いと、エネルギーが建物内部に流れ込んでしまう恐れがあります。


さらに、一度誘導雷が侵入した場所には“雷撃痕”が残り、
今後も繰り返し侵入されやすくなる傾向
もあるため、
再発防止の観点からも、今回の段階での対策が非常に大切と考えております。


接地抵抗については、現場の地盤条件から「確実に10Ω以下」とは申しません。

目標として10Ω以下を一つの目安としつつ、
現場状況に応じた無理のない範囲でご対応いただければ幸いです。

🔧 雷は“見えない侵入者”です。

特に別荘や人が常駐しない施設では、
気づいたときにはもう故障していたというケースが非常に多く見受けられます。

今回ご提案した
① 電気サージ抑制装置の設置
② 接地抵抗の改善は、いずれも被害リスクの再発防止に大きく貢献します。

ぜひ前向きにご検討いただければ幸いです。

このブログが、皆さまの大切な設備や暮らしを守るヒントになれば嬉しいです。
小さなご相談からでも大歓迎ですので、いつでもお気軽にご連絡ください😊
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。