某社員?

某社員?

私的な考え

1.「SPDって、本当に必要なの?」

電気工事や設備管理、防災設備、通信機器、制御盤などに関わっていると、
今でもこのように聞かれることがあります。

 

昔は「避雷器」や「アレスター」と呼ばれることも多かった機器。
現在では、一般的に SPD(Surge Protective Device/サージ防護デバイス) と呼ばれています。

 

では、2026年現在、本当にSPDは必要なのでしょうか。

結論から言えば、私は これからの時代ほどSPDの必要性は高まっている と考えています。

2.落雷は、単なる高電圧の放電現象ではない

落雷は、単なる高電圧の放電現象ではありません。

落雷の前後には、強い電界変化や電磁波が発生します。
 

その影響により、電源線・通信線・制御線などに、

短時間の急激な電気的変動が誘導されることがあります。

 

この短時間に発生する過渡的な電気的変動を、一般的に サージ と呼びます。

ここで重要なのは、サージには 電圧サージ電流サージ があるということです。

 

電圧サージとは、瞬間的に電圧が大きく上昇する現象です。
電流サージとは、その過電圧や雷エネルギーの影響によって、

短時間に大きな電流が流れる現象です。

 

つまり、サージは単に「異常電圧」だけを意味するものではありません。
電圧と電流の両方を含む、急激な電気的変動として考える必要があります。

 

このような急激な電圧・電流の変化は、

場合によっては電子機器の誤作動や故障の原因になります。

雷が直接建物に落ちなくても、

周辺の電線、通信線、制御線などを通じて設備に影響が出ることがある。
ここが、雷対策を考えるうえで非常に重要なポイントです。

3.SPDとは何をする機器なのか

急激な電気的・電磁的変動が、電源線・通信線・制御線などにサージとして現れたとき、

その影響を抑えるための機器がSPDです。

 

SPDは、主に電線や通信線などに発生した 過渡的な過電圧を制限し、

発生したサージ電流を接地側や他の線間へ分流させることで、

機器に加わる電気的ストレスを小さくする ための機器です。

 

簡単に言えば、SPDはサージを「なかったことにする装置」ではありません。

 

異常な電圧の上昇を抑え、サージ電流の通り道を作り、

保護対象機器にかかる電気的負担を減らすための装置です。

 

ただし、ここは非常に重要です。

SPDは、空間中の電磁波そのものを消す装置ではありません。

SPDは、電源線・通信線・制御線などに現れた

電圧サージや電流サージの影響を抑制するための機器です。

 

この違いを理解していないと、

SPDを過大評価したり、逆に誤解してしまったりします。

 

SPDは魔法の装置ではありません。
しかし、電線や通信線を通じて侵入してくるサージに対しては、

非常に重要な役割を持つ機器です。

4.なぜ今、SPDが必要なのか

必要性を簡単に言えば、これです。

今の機器は、昔より電気的な乱れに弱いからです。

昔の機械は、モーター、接点、リレー、単純な電源回路が中心でした。

もちろん昔の設備にも雷被害はありました。


しかし現在の設備は、昔とは比べものにならないほど電子化されています。

たとえば、今の設備には以下のようなものが数多く使われています。

・マイコン
・インバーター
・PLC
・センサー
・通信基板
・LAN機器
・防犯カメラ
・ルーター
・制御盤
・LED電源
・UPS
・太陽光パワコン
・空調制御
・消防・防災設備の電子部品

これらは非常に便利です。


しかしその反面、

一瞬の過電圧、サージ電流、ノイズなどによって、誤作動、停止、故障するリスクもあります。

設備が高性能になればなるほど、電気の質が重要になります。

5.ブレーカーではサージを守り切れない

ここも誤解されやすい部分です。

ブレーカーや漏電遮断器があるから大丈夫。
そう考える方もいます。

 

しかし、ブレーカーは主に、

過負荷や短絡のように 大きな電流が継続して流れた状態 を検出して遮断する機器です。

 

一方でサージは、非常に短い時間で発生する過渡的な電圧・電流の変動です。

そのため、ブレーカーが反応する前に、電子部品へ影響する場合があります。

 

つまり、ブレーカーとSPDは役割が違います。

ブレーカーは、過電流や短絡から設備を守るもの。
SPDは、一瞬の過電圧やサージ電流による影響を抑えるためのもの。

 

どちらか一方で万能という話ではありません。
役割が違うからこそ、
必要に応じて組み合わせて考える必要があります。

 

6.世界中でSPDが選ばれる理由

電子化された社会では、

一瞬の過電圧やサージ電流が、設備停止、故障、データ障害、営業損失につながります。

そのため、SPDは世界中で 電気設備の保険 のような考え方で使われています。

 

世界中でSPDが選ばれる主な理由は、次のようなものです。

  1. 一瞬の過電圧やサージ電流で、電子機器は壊れることがあるから

  2. ブレーカーや漏電遮断器では守れない領域だから

  3. 国際規格の中で位置づけられているから

  4. 停止コストが、機器代より高くなることがあるから

  5. 電源線だけでなく、通信線・制御線も守る必要があるから

世界中の設備がSPDを必要としている理由はシンプルです。

電気で動く機器が増えた。
電子制御が増えた。
通信でつながる設備が増えた。

 

その一方で、一瞬の電気的変動が、

故障、停止、データ障害、復旧費用につながる時代になった。

 

だからこそSPDは、

世界中で 電気設備を守るための標準的な備え として選ばれています。

6.海外では、SPDをリスク管理として考える

この分野に関しては、世界の方がかなり進んでいると感じます。

 

日本ではまだ、

「壊れたら修理すればいい」
「保険に入っているから大丈夫」
「今まで雷被害がないから不要」

という考え方が残りがちです。

 

しかし海外では、SPDは単なる部品ではなく、

保険、リスク管理、事業継続、費用対効果の一部として見られています。

 

特に重要なのは、ここです。

保険は、壊れた物の一部を補償してくれるかもしれません。
しかし、止まった時間、失った信用、復旧までの混乱、営業機会の損失までは簡単に戻してくれません。

 

機械や基板の修理費だけを見れば、保険でカバーできることもあるでしょう。

しかし、設備が止まったことによる損失。
納期遅れ。
顧客への説明。
復旧までの人件費。
営業機会の損失。
データ障害。
信用低下。

これらは、簡単にお金で元通りになるものではありません。

7.SPDを導入するかどうかではなく、
導入しなかった場合に何を失うのか

海外では、こう考えます。

SPDを入れるかどうかではなく、
入れなかった場合に何を失うのか。

この発想です。

 

損失を数字で見える化し、対策費用と比較する。
これが非常に重要です。

 

つまり、

SPDの必要性は、売る側が無理に作っているものではありません。

設備が止まった時の損失を冷静に考えれば、
事前に対策する理由は自然に見えてきます。

 

止まってから修理するより、
止まらないように備える。

 

この考え方が、

海外では保険・リスク管理・BCPの一部として定着しているのです。

 

ここが分かれば、SPDはただの雷対策ではありません。

保険、リース、保守、BCPにつながる
利益を守るための防衛商品 になります。

 

逆に言えば、

ここを理解できない人には、いつまでもSPDは「高い部品」にしか見えません。

 

8.日本でも意識は変わり始めている

とはいえ、これはもう過去の話になりつつあります。

最近は国内でも、雷対策やサージ対策への意識が高まっています。

 

AI、DX、IoT、クラウド、ネットワークカメラ、センサー、制御盤、太陽光発電、蓄電池、UPS、防災設備。

こうした機器が増えれば増えるほど、電気の乱れに対する備えは重要になります。

 

これからの時代、設備はますます電気に依存します。
そして、電気で動く設備が止まれば、仕事も、通信も、防災も、業務も止まります。

 

だからこそ、SPDは単なる雷対策ではなく、

現代の設備を守るための基本的な備えだと考えています。

9.あなたの設備、雷対策していますか?

2026年現在、SPDは本当に必要なのか。

私の答えは、明確です。

必要です。

 

特に、電子機器、通信機器、制御機器、防災設備、サーバー、ネットワーク機器、太陽光設備、空調制御、工場設備などを使用している現場では、雷やサージによるリスクを一度見直す価値があります。

 

サージという言葉は、単に電圧だけを指すものではありません。
電圧サージと電流サージの両方があり、SPDは過渡的な過電圧を制限し、その結果発生するサージ電流を適切に分流することで、機器への影響を抑えるための装置です。

 

雷は、いつ来るか分かりません。
サージも、目に見えません。


しかし、被害が出たときには、機器の故障だけでは済まない場合があります。

 

壊れてから考えるのか。
止まってから慌てるのか。
それとも、止まる前に備えるのか。

 

あなたの設備、雷対策していますか?

今こそ、SPDによるサージ対策を見直す時代だと思います。

 

 

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TOP - AI・DX時代の「物理層セキュリティ」|産業用SPD・雷対策ガイド

 

参議院議員の安野貴博さんが、
「日本はAIに仕事を奪われるというより、AIで人手不足を補うインパクトの方が大きい」という趣旨の話をされていました。


この言葉は、本当にその通りだと思います。

最近は「AIに仕事を奪われる」という話ばかりが目立ちます。


でも、日本の現実は少し違う。

リクルートの統計では、日本は2040年までに約1,100万人の働き手が不足するとされています。

パーソルの統計でも、2035年までに約385万人の働き手が不足する可能性があると言われています。


つまり、日本で本当に怖いのは、仕事がなくなることではありません。


仕事をする人が足りなくなり、医療、介護、物流、建設、事務、現場が今まで通りに回らなくなることです。


日本は、仕事がなくなる国ではなく、仕事をする人が足りなくなる国。

だからこそAIは、人間の敵ではなく、人手不足の社会を支える道具になっていくと思います。


ただし、ここで忘れてはいけないことがあります。

AIも、電気と通信が止まれば動きません。

停電すれば使えない。

通信が切れれば、遠隔監視もできない。

機器が壊れれば、省人化どころではありません。


AIだDXだと騒ぐ前に、まず電気・通信・設備を止めないこと。

これからは、雷、サージ、停電、通信障害で重要機器を壊さないための備えが、ますます大事になります。
 

AIを語るなら、まず停電で止まる会社、雷で壊れる機器、通信断で何もできなくなる現場をどう守るか。
そこを抜きにしたDXは、ただの理想論だと私は思います。

避雷針があるのに機器が壊れるなら、

それは“避雷針の仕事じゃない雷(誘導雷=サージ)”です。

 

「避雷針がある=雷対策は万全」
そう思っている人は多いです。


でも実際の現場では、避雷針がある建物でも、

  • パソコンが壊れた

  • ネットが落ちた

  • 監視カメラが死んだ

  • 制御盤が止まった

  • 自火報(受信機)が誤作動した/壊れた

…が普通に起きます。

 

結論から言うと、雷被害は 2種類 あります。
そして 守り方が違う

ここが「避雷針とSPDがごちゃごちゃ」の正体です。

1)直撃雷:建物にドン!(避雷針の担当)

直撃雷は、雷が建物・電柱・避雷針などに直接落ちるタイプ。

このとき困るのは、
建物の外側の破損、火災、大電流の流れ込みなどの
「外側のダメージ」です。
 

直撃雷に強いのが、避雷針(外部雷保護)
避雷針は、雷を受けて流すルートを作り、
建物の破損や火災リスクを下げる“盾”の役割が中心です。

※最近は、避雷針の方式として 
避雷球(PDCE等) のような考え方を採用するケースもありますが、
ここで言いたい本質は同じです。
「直撃雷=外側を守る仕組み」 という役割です。

2)誘導雷:直撃してないのに壊れる(サージの担当)

ここが“現場で多い”やつです。

雷が近くに落ちると、直撃していなくても、
電線や通信線(LANなど)に

一瞬だけ異常な電圧(サージ)が乗ることがあります。

それが建物の中に入り込むと、
機器の中身(電子部品)がやられます。

 

誘導雷(サージ)は、言い換えると
「電源や通信から入る、見えない衝撃」
です。

そして重要なポイント。

避雷針は大事ですが、
誘導雷(サージ)をゼロにする設備ではありません。
(避雷針が悪いのではなく、“役割が違う”だけ)

じゃあ誘導雷(サージ)から
機器を守るのは何?

そこで出てくるのが、SPD(サージ保護)です。
 

そして最近は、
「プロが現場で使う」ことを前提にした、
電気サージ抑制装置(サージプロテクト)
のような製品が、

実際に取り付けられ始めています。

サージプロテクトは、電源ラインに入り込む過電圧(サージ)を
入口で抑えて、機器まで届きにくくする考え方の装置です。
 

たとえるなら、

  • 避雷針=建物の外側を守る盾(直撃雷)

  • サージプロテクト=配線から入る衝撃を止める門番(誘導雷)

雷対策がスッキリするのは、ここを分けた瞬間です。

「避雷針がいらない建物」でも、
雷対策ゼロでいいわけじゃない

ここも誤解が多いです。
 

避雷針が必須かどうかは、
建物の高さ・用途・構造・地域・計算条件などで変わるため、
避雷針が必須ではない建物も普通にあります。

でも、

避雷針が“必須じゃない”=雷被害が起きない、ではありません。

誘導雷(サージ)は、
近くの落雷でも電源や通信から入ってきて、
機器を止めたり壊したりします。

だから「避雷針の要否」と「機器が壊れる問題」は、別の話です。

 

 

 

図面がない(古い)・盤が見れない現場でも、
前に進めやすい理由

雷対策は、本当は全部調べて設計できたら理想です。
でも現場はこうなりがちです。

  • 図面がない/古い/更新されていない

  • 盤内を見せられない(止められない・機密)

  • 侵入経路が複数で話が散らかる

  • でも止められない機器だけは守りたい

そこで、サージプロテクトのように
“追加アース工事を前提にしない設計”のタイプは、

現場で助かることがあります。
 

✅ 大がかりな追加工事が難しい現場でも、
「まず電源から入る過電圧を抑える」という一手を
打ちやすいからです。

(※効果の出方は現場条件で変わる場合があります。ただ、現実の現場で“進めやすい”ことが強みです)
 

こんな症状があるなら
“誘導雷(サージ)”を疑う価値があります

  • 雷のあとに機器が再起動する

  • 通信が切れる/復旧に時間がかかる

  • 原因不明の故障が増える(雷の季節と重なる)

  • UPSやブレーカは無事なのに、基板や通信だけ死ぬ

「避雷針はあるのに…」という人ほど、
ここが原因のことがあります。

ごちゃごちゃを終わらせる一文

  • 直撃雷(外側)→ 避雷針

  • 誘導雷(中身)→ サージプロテクト(電気サージ抑制装置)

避雷針は大事。
でも、

機器が止まるのは“別の入口”から入る雷(サージ)の可能性があります。

まずは「守りたい機器」と
「電源(100V/200V)」
をチェックしてください

ここまで読んで、

「これ、うちのトラブルに当てはまるかも」と思ったなら、
その直感は当たっている可能性が高いです。

 

避雷針の有無とは別に、
機器が壊れる入口(電源・通信)は残ります。

 

だから次の対策は迷わず——
電気サージ抑制装置(サージプロテクト)を

“入口と守りたい機器の手前”に入れる案を検討してください。

 

守りたい機器と電源(100V/200V)が分かれば、
どこから始めるべきか(入口対策の優先順位)を最短で整理できます。

※効果は配線状況・侵入経路など、現場条件により変動します。

 

お問い合わせ

電気サージ抑制装置に関しましては

製品販売のINFINITY8株式会社へお問い合わせください。

 

※【注記】
・避雷針の要否や仕様は、建物条件や基準により異なります。

本記事は法令判定ではなく、直撃雷/誘導雷の違いと

対策の考え方を説明したものです。
・電気サージ抑制装置の効果は、配線状況・侵入経路・

機器構成などで変動します。
本記事は「どんな現場でも100%守れる」

という意味ではありません。
・電気サージ抑制装置(サージプロテクト等)は

  AC100V/AC200V系統向けです。

DC系統は別途対応となりますのでご了承ください。