一時期ニュース等で問題となった「電気楽器等のビンテージ品等を含んだ販売に伴うPSE問題」
これは『この問題に伴う対象内の製品の話』であります。
ではここで疑問が出ます。
そもそも対象外の電気製品(部品)はどうなのか。
日本の場合、特に低圧電源用SPDは日本工業規格(JIS)に技術規定はあっても、電気用品安全法などの対象とされておらず、今日に至るも製造者による「自己申告」までであり、公的第三者による安全審査・認証制度やこれによる使用制限などはありません。
このことは一見、いわゆる縛りがなくて良さそうなものですが、実はこれは「責任の所在が不明確」ということで、結局、製品などに使用する場合、またいちいちその製品製造者によって詳細評価をしなければならず、結果、製品価格アップに直結してしまっているのが現状です。
世界中の国々の基準としてその多くがそのまま採用されているULの規格やその評価試験に注目します。UL認証マークのある製品は、製造者による「自己申告」ではなく、第三者であるULによってその機能や安全性を確認されている製品であるということです。
ULは、日本でいうところの「PSEマークのある電気用品」(電気用品安全法)とでもいうものです。
ULとは、米国保険業者安全試験所(Underwriters Laboratories Inc.)のことで、米国イリノイ州ノースブルックに本拠を置く非営利機関です。材料・装置・部品・道具類などから製品に至るまでの、機能や安全性に関する標準化を目的とした製品安全規格を策定し、同時に評価方法を設定、実際の評価試験を実施しています。これらの試験に合格したものにはUL認証マークの使用が認められます。ULの規格やその評価試験は厳格で、米国国家規格(ANSI)のみならず世界中の国々の基準としてその多くがそのまま採用されています。
すなわちUL認証マークのある製品は、製造者による「自己申告」ではなく、第三者であるULによってその機能や安全性を確認されている製品であるということです。
UL認証低圧電源用SPDには以下の特長があります。
1.基本的にIEC規格+αでありJIS雷対策システムにそのまま適用できる。
定格サージ処理動作で爆発・発火・発煙せず、さらに定格超えのサージにより破壊され、最悪、発火しても自己消火して火元にならない。
すなわちSPDはその定格動作責務を果たした後、安全に故障することが第三者であるULによって検証されていることから製品設計が楽である。
2.概ね配電線に直結できる安全性能を有する保安装置(遮断器)が内蔵されている。
内蔵されていないものでも、長時間の短絡に耐えることが第三者であるULによって検証されていることから製品設計が楽である。
3.全数出荷時検査されていることから不良がまずなく、製品の品質管理が楽である。
なお、UL1449 3rdの認証を受けたSPDはその出荷前、認証時の試験方法に準じて全品、絶縁試験と(接地側)接続抵抗試験の2つを行い、100%合格しなければなりません。
このUL認証済み製品を安全に使用し、雷対策システムを構築するとユーザー側も安心していただけると思います。
いくら優れた製品でも、使い方を間違えれば効果はなく、むしろ大事故に繋がるおそれがあります。
弊社はUL認証製品の自社推奨使用だけでなく、日本の利益主義の雷対策に断固反対し、国内外のいかなる営利目的業界団体にも所属せず、大学など国内外の非営利団体と共にアカデミカルな見地より世界標準、UL基準の一般家庭雷対策システム設計を行なっている日本唯一のメーカー、平川製作所と協同、施工を担当している数少ない専門業者のひとつです。
国内基準以上に厳しい世界基準の『現場に合わせた設計』『計算』『施工』を行い、厳格なUL規格やその評価試験をクリアした製品、技術を駆使することにより、国内ユーザーにより安心で、安全な生活を提供することを提案しております。