~続き
客「クマかどうかよくわかりませんでしたが、気をつけてくださいね。」
私「まずいなあ・・・自分がクマみたいなのと足場の悪い天井裏で対面するかもしれないなんて。」
結局、仕方がないので、勇気を出して天井裏に入ることにしました。
天井裏には、たまたま動物がいないみたいでした。また、経年のほこりが溜まっており、暗く、足場も悪い状況でした。
そして所々凹み部分があり、そこを確認したところ、動物の毛や枝みたいな物で作られた寝床のような所を発見。多量の銀杏等が混じったフンが一箇所にまとまっていました。
「あれ?よく見てみると、一箇所だけではなく、何カ所か同じ場所があるぞ。」
そうです。この動物は、寝床がフン等で汚れると別の場所に移動していたのです。
しかも、破れた穴の箇所が多い場所には、うっすらと光が差し込んでいました。
私の出した結論
お客様が見たという謎の動物は、本堂の外にある柱から強いツメ等でよじ登り、天井裏に入った。
そして、入口付近で足を踏み外し落下(過去何度も)、パニックになった動物は暴れて電線ケーブルに引っかかり、感知器と電線の結線部分を破壊した。
私は「おっちょこちょいな奴だなあ・・」と何だか可愛らしくなってしまって、当初の恐怖感は無くなっていました。
その後、結線部分を修繕し、機器は正常になりました。
その後
私の説明を聞いて、早速お客様は業者を手配し、破れた天井を修理、また天井裏を清掃し、人間の髪を置いておいたらしいです。(動物が寄りつかなくなるらしいです)
専門家の見解では、この謎の動物は、ハクビシン(白鼻心)という動物でした。