パリ五輪開会式、中盤。

 

序盤の話はこちらにて

 

 

 

 

マーチングバンドに

対面する形での

アヤ・ナカムラの歌唱。

 

ナカムラ嬢は五輪起用が

取りざたされると同時に

仏国国内右翼の一部から

出演反対論が出ていたとの

話だったので、このたびの

無事の檜舞台、何よりです。

 

(『もっと伝統的な

仏国色を!』というなら

レディ・ガガのほうが

フランスとの縁は薄いかと)

 

楽曲的にはこれ、

私にはピンとこない系の

音だったんですけど、

こういうのは個々人の

趣味の範囲の問題ですから。

 

場面は変わって

今度はピアノ演奏。

 

・・・何故ピアノの周囲に

小テントなどを

設置してあげないのか、

弦楽器に雨は大敵ですぞ!

 

 

 

 

今回の五輪開会式は

個人的にピアノへの扱いが

ひどかったと思います。

 

雨ざらしだし、なんなら

演出で火をつけられるし。

 

パリの音楽院では

「楽器は大事に

扱いましょう」とか

教えないんですかね。

 

また場面は移って

今度は『アニメ』映像、

『星の王子様』はいいとして

・・・『猿の惑星』?

 

『ミニオンズ』?

 

 

 

 

開会式関係者の

皆様に申し上げたい、

『ミニオンズ』の

開会式登場を

喜ぶに違いない、と

皆様が信じていたであろう

世間のちびっ子たちは

先ほどの『血まみれギロチン

オマージュ貴婦人』の場面で

絶対に視聴を

停止していると思いますぞ。

 

今回の開会式、なんだか

こういう細かい点の

詰めが甘い印象で・・・

 

あの、『モナリザ』とか

汚水、もとい、セーヌ川に

浮かべていいものなんですか?

 

フランスにはいわゆる

『ネット右翼』とか

存在しないんですかね?

 

日本で国宝級の絵画を

水に流したり汚したり、

箏や和太鼓を燃したりを

国際大会の開会式で

『パフォーマンス』として

披露したら、割と深刻な

キャンセルカルチャーさえ

招くような気がするんですが。

 

ここが我々日本人の

エンタテイメント性の

追求の限界なのか・・・?

 

しかし私のそんな暗い思念を

一気に吹き飛ばしたのが

グラン・パレよりの国歌斉唱。

 

こ、これは・・・!

 

序盤の舞踊でも思いましたが

こうやって問答無用に

観客をねじ伏せる

『芸術の力』の降臨って

観ていて本当に

気持ちがいいというか、

芸術鑑賞の基本ってこれですよね。

 

芸術論とか技術論とかは

よくわからんが

とにかくすごいものを私は今

目撃している!みたいな。

 

それに続いて

『歴史を作ったフランスの女性』

10人の像が登場

・・・1体登場しなかったか

登場のタイミングが

おかしかった気もしましたが

さあここでいよいよ

日本選手団の紹介です!

 

・・・紹介の瞬間、

選手団の皆様が

公式カメラの設置されて

いないほうの岸に

元気に手を振っていたのは

残念でした!

 

あれは景観設定デザイナーの

見込み違いというか、

選手団の船の右側に

客席があって沿道ならぬ

沿岸の人々が手を振り

左側で『アーバンスポーツ』の

演技が披露されていたんですよ。

 

そりゃ選手たちは

「あ、ちょっとアクロバット

見物したいな」と思っても

五輪選手の正しい姿として

観客に手を振るじゃないですか。

 

・・・カメラは左岸に

設置されていたんですよ・・・

 

カメラ位置が

反対側であることに

気が付いた選手団も

存在したのですが

(コソボとか

マダガスカルとか)、

まああれは難しいですよね。

 

ところで五輪開会式において

各国代表団は旗手を

一人に絞るべき、という声を

私は強く上げたい所存です。

 

男女一人ずつのペアで、

みたいなことをすると

「旗の奪い合い」みたいに

見えてしまう場面があり、

そういう時に損をするのは

体の大きな男性選手のほうで

「女性から旗を奪っている」

ような絵面になってしまう。

 

かといって騎士道精神を発揮して

女性のサポートに回ると

「このご時世に女性選手を

一人前扱いしない時代遅れ男」な

印象を与えてしまう、逃げ場なし。

 

ところで選手入場って

選手以外の大会関係者も

『選手』扱いなんでしたっけ?

 

ナウルの船が登場した時

「参加選手はひとり」と

説明された(と思う)のに

実際にはさらに3人が

同じ船に乗っていて・・・

 

コーチとか役員も

入場資格があるんでしたっけ?

 

今回は船の大きさの関係か

各国割と入場人数を

絞っていた気もするのですが・・・

 

あとニジェール選手団が

敬礼をしたのは

あれが伝統的に

国の挨拶の仕草なんでしょうか、

それともクーデターを起こした

軍事政権の配慮なんでしょうか?

 

・・・長くなりすぎたので

さらに明日に続きます。

 

 

全体として演出は

リベラル方向で

まとめられていて、

むしろリベラル賛美が

強すぎるくらいで

・・・ああ、だから

この間の選挙で右派が

人気になったのかな、とか

考えちゃった私の心は

五輪精神にそぐわない

ねじくれ方をしております

 

だってガザでは

五輪開催後も学校

攻撃されて子供たちが

殺されているんですぜ

 

何が五輪精神だ、

『五輪休戦』とか

口先だけでしょ、と

そりゃ私も

ねじくれるわけです

 

画面にピアノがうつるたび

眉間にしわが

寄ってしまったアナタも

ピアノ・・・?

着眼点って

人それぞれですね・・・と

首をかしげてしまったあなたも

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