全国の

五輪開会式愛好家の

皆様こんにちは。

 

というわけでパリ五輪です。

 

思い返せば

前回2020年東京五輪、

開会式のわが内容評価基準は

『オリンピッグ』よりマシか」。

 

私は今年前半、とある

フランス人淑女に定期的に

パリ五輪の悪口を聞いていて

開会式についても彼女は

「ダンスの振り付けが

発表されたんですけど

それがもう酷いのなんの!」

とか言っていたので、

東京五輪開会式を超える

衝撃のパフォーマンスが

披露される可能性アリかと

ドキドキワクワクしていたのですが

・・・やっぱり2020東京は

別格でありましたね!

 

でも私は自分がパリ市民・

フランス国民じゃないから

肯定的に様々な演出を

捉えることが出来ましたが

・・・『身内』感覚からすると

「何故、それを今」みたいな

演目もあったよな、と。

 

というわけで以下、

パリ五輪開会式の感想です。

 

 

 

 

まず冒頭の『スタジアムに

観客がいない』の小芝居。

 

・・・私がパリっ子だったら

「よくもまあこんな

低レベルなおふざけで

開会式を始めやがったな」と

たぶん怒っていましたね。

 

でもほら私は部外者だから!

 

ああ、パリ五輪開会式関係者の

考える『ユーモア』って

こんな感じなんですね!

クスクス!ってなもんですよ。

 

聖火を受け取ったジダンが

『パリの街を駆け抜ける』場面も

エールフランスの

機内ビデオっぽいというか

「世間の皆さんの考えるパリって

こんな感じでございましょ?」で、

ああ、関係者の皆様の

考えた今回の開会式は

こういう流れなんですか?

ウフフ!みたいな話で、でも

本当に私がフランス国民だったら

「センスが20年古い」って

呟いていたと思いますね。

 

そして止まる地下鉄。

 

これ、世の陰謀論者の

皆様は

大喜びなのでは。

 

聖火がジダンから子供たちに渡り

子どもたちは地下の水路に出て

そこで怪人に出会い・・・

ちょっと流れが冗漫ですね、

これ本当に大丈夫?・・・からの

さあ選手団が船に乗って登場です!

 

ここからはテンポが

良くなりましたよね。

 

開会式ではどうしても

選手団の入場で

時間が取られてしまうのが

船でどんどん移動が進むので

これは手段の勝利と思いました。

 

ここから選手団入場の

合間合間にパフォーマンスが

挟まれることになり

最初がレディ・ガガだったのですが

・・・正直、あれはガガ嬢の

出色のステージでは

なかったと思いません?

 

これは私がレディ・ガガに

過剰な期待を

抱いていたからかも

しれないんですけど。

 

そして続く

フレンチ・カンカン。

 

・・・私の中のパリジャンが

「フランスならカンカン、

とかいう安易な発想は

もう勘弁してくれ」って

涙を流していたんですけど

視聴者層を考えると

これくらいわかりやすいほうが

実は正解なんですかね?

 

いやあ、でもこれが

この後ずっと続くのか、

東京五輪で流れた

『次回パリ五輪』の予告映像は

なかなかよかったのに、

でもそれを言えば東京だって

リオ五輪で流した

『次回東京五輪』映像は

世界を興奮させたんだよ、

問題は何故あのクオリティを

本番まで維持できなかったか、

なんだよ、クックック、これは

パリも東京と同じ轍を踏むか?

 

・・・しかしここでパリ五輪

開会式関係者は

ギアを入れ直しましたね。

 

ルイ・ヴィトン工場場面からの

一連のシークエンス、

あの集団舞踊には

フランスの芸術大国としての

意地を感じました。

 

あの群舞の動きの見事さ。

 

そこにオペラ座の

エトワールまで出されたら

もう文句は言えない。

 

これはバレエの力だよなあ、

でも日本にだってたくさん

優れたバレリーナは

いるはずなのになあ、と

思っているうち舞台は

コンシェルジュリーに移動。

 

・・・安全管理上

仕方のないことかとは

思うんですが、

メタルバンドの人が

きっちり安全ベルトをつけて

演奏しているのって

音や態度とミスマッチで

可愛らしくていいですね。

 

メタル音楽ファンって

根は真面目な人が多いと聞くし

こういうのが逆に

『イイ』んだろうな、と

油断していたところからの・・・

 

あの・・・

 

あのマリー・

アントワネット・・・

というか首無し貴婦人と

血しぶき演出はあれ、

世界に堂々と披露して

よかったんですか・・・?

 

英国人が時々雑談の際に

「我々に比べてフランス人は

暴力的で残酷、革命の際に

ギロチンで殺された人の数が

それを証明している」とか

口にすることがあるんですけど

・・・この21世紀に

暴力革命賛美を胸を張って

『平和の祭典』に

花として添える、

これは独特の感性ですよね。

 

そのあと歌われた『カルメン』も

割と物語は暴力的な結末を迎えるし、

というかあの、そりゃ作曲家は

フランス人ですけど

『カルメン』といったら

『スペイン』だと思うんですが

パリの皆様はそこらへん

気にしないんですかね。

 

不穏な空気のまま場面は転換し

・・・なんか今度は

串刺しにされた人間が

宙を舞っとる、ええのかこれは!

というアクロバットからの

『図書館』での映像。

 

私はこの図書館の・・・

あれは『ダンス』じゃ

ないですよね、

カテゴリーとしては

『パントマイム』でしょうか、

あの一連の流れ、

トチ狂っていて好きでした。

 

服装とかメイクとか

攻めすぎていて

ほとんど悪趣味だし、

内容もおよそオリンピックとは

関わりのねえ話でござんす、

みたいな開き直りと

場違い感さえあるし、

万人受けするかと訊ねられたら

絶対にしないと

自信をもって答えられる、

でもこういう観客を

置いてけぼりにする

勇気を持った挑戦的な演目、

私はこういうの!

 

好きなんです!

 

東京五輪開会式では

それがなかった!

 

昭和後期のテレビ関係者が

言っていたとされる

「視聴者は馬鹿なんだから

馬鹿にもわかる内容を

こちらが提供してあげないと」

みたいな嫌な親切感が

悪いほうに作用していた。

 

そういうわけで

長くなったので

続きは明日と相成ります。

 

 

開会式、要所要所で

使われる火薬の量を見て

わが夫(英国人)は

「高速鉄道への放火なぞ

この火力に比べれば

屁でもない、みたいな

五輪関係者の

胆力を感じますね」

 

・・・そういう話か?

 

五輪開会式が

お好きなあなたも

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