アーシー(黄色大犬)を
獣医さんに連れて行きました。
わが愛犬はアレルギー持ちで
春先に一度皮膚が大炎症を
起こしてしまったことがあり、
以来この時期に予防的に
注射を打つことにしているのです。
少なくとも去年は
この注射が効きました。
今年もバッチリ効いて欲しい。
注射代は結構するんですが
背に腹は代えられないのです。
このたびは私と夫(英国人)の
ふたりで犬のお供をしたのですが
・・・最近はあれですよね、
動物病院を怖がらない犬が
増えている感じがしませんか?
我々のかかりつけの病院は
完全予約制であるためか
今回も待合室には
犬の患畜しか
いなかったのですけど、
なんかどの犬も別に
診察や治療を恐れることなく
他の犬と暢気に挨拶を交わしていて、
まあその中でもアーシーは
別格で大興奮というか
大喜びしていたんですけど。
「ヤダ初めまして、ねえ
今日のこれ何のパーティー?」
みたいな・・・うん・・・
待合室から診察室に呼ばれ
アーシーの興奮は頂点に達し
「はいちょっと触診しますよ」と
獣医さんに撫でられるや否や
「あらもう濃厚接触しちゃう?
アタシ、人間を舐めるのは
基本禁止されているんだけど
そっちがそう来るなら私も
後からの叱責覚悟で
ベロンと行きましょうか?」
ともあれアーシーの
健康状態に問題はなしとなり
「はいじゃあ注射しましょう」
犬の保定に失敗した私でしたが
今回は夫(力持ち)がいる!
ドクターご安心ください!
・・・と思った私は
浅はかでした。
アーシー、正面を夫に
背後をドクターに抑えられると
「何コレ最早喜び2倍!」と
2人の間で喜びの
激動ステップを踏み始め
もう飛ぶわ跳ねるわ体を捩るわ、
私は思わず横から
「・・・先生、
1月の注射の時、先生は
看護師さんにプロの保定を
お願いしていらっしゃいました」
「・・・そうでしたね!
よし、今回もそうしましょう!
アーシー、こっちおいで!」
我らが愛犬は尻尾を
ぶんぶん振り回しつつ
診察室を出て行き、
どこぞの処置室で
体をがっちり抑え込まれて
注射をされることになりました。
「ちょっと可哀そうですね、
油断しているところに
針を打たれるわけでしょう?」
「そうだな。痛い目を
見るとはまったく予想して
いない足取りだったな」
そんなわけでわれらがアーシー、
多少気落ちして我々のもとに
戻って来るかと思いきや
「意外性、意外性!スリルある
アトラクションだったわ!」
みたいな状態で笑顔の凱旋。
いや君、普通そこはもっと
しゅんとして部屋に
戻って来るべきなのでは・・・
「先生、なんかすみません」
「いやいやいや!これが
アーシーちゃんの気質ですよ!」
しかし私は聞いたのです、
診察室を出て会計をお願いする時
獣医の先生が受付の方に
小さい声でわが愛犬のことを
「クレイジー・アーシー」と
呼んでいたのを・・・!
まあ否定できないのが
辛いところですよね。
動物病院でちょっと
喜び過ぎなんです、わが犬は。
怯えすぎるよりは
まだいいか、と
自分に言い聞かせております。
色々な犬を扱う獣医さんが
『クレイジー』と
太鼓判を押すわが愛犬
・・・飼い主に・・・
似たんですかね・・・
考え込む私から
目をそらしながらの
1クリックを
↓