わが夫(英国人)が

「次の君の誕生日には

何か大きいプレゼントを

渡したいんですけど、

アコースティック・

ピアノとかどうですか?」

 

「アコースティック?

どうせアコースティックに

するなら私は

グランドピアノ希望だぞ。

君、相場をわかっているのか」

 

 

 

某グラスゴーの

ピアノ屋さんの

中古グランドピアノの

価格一覧を見せたところ

「・・・これは・・・

高いですね・・・

想像していたのよりずいぶん・・・

というか君はアップライトが

欲しいんじゃないんですね・・・」

 

だってほら、我が家は

部屋の広さだけはあるし・・・

 

でもそもそも私は今の

電子ピアノに

満足しているからな、

グランドは分不相応だよ、と

この話はここで

終わったかと思いきや、

数日後に夫が

何か決断した顔をして

「考えたんですけど、

グランドピアノ、

買いましょうよ。

お金はなんとかします、

僕たち基本的に

生活が質素なので

たぶんなんとかなります。

ピアノを置く部屋は

あるんですし!」

 

「いや、でもなあ・・・」

 

我が家にグランドピアノを

お迎えするには

お値段以外にも実は

2点問題がございまして。

 

1点目はですね、

ピアノが来たら

設置するであろう部屋、

あの部屋、たぶん床下で

漏水が発生しているんです・・・

 

だからある時点で

家具を全部どかして

絨毯と床板を剥がして

なんだったら壁も取り壊す勢いで

手を入れないと屋根が落ちる、

そんな部屋にグランド

ピアノちゃんを置くのは

軽率すぎるというか・・・!

 

で、もう1点が。

 

私、たぶん皆様が

想像する以上に

今手元にある電子ピアノを

愛していてですね。

 

私は本当に物を買うのが苦手で

(注:書籍はカウント外)

手持ちの私物とか少ないに

こしたことはないって

考え方なんですけど、

それだけに一度何かを

自分の物と認識してしまうと

それはもう執着がすごい。

 

醜女の深情けとは

よくいったものでございます。

 

この電子ピアノちゃんとは

コロナのロックダウン以来の

つきあいですけど、

久石譲の『Summer』

ドビュッシーの『月の光』

ショパンの『夜想曲2番』

私はこの子と!

練習してきたわけですから!

 

 

 

 

 

この子の前で新人の

グランドピアノを弾くなんて

そんなの残酷じゃないですか!

 

じゃあ電子ピアノを

下取りに出しちゃえばいい、

と思ってしまったアナタは

経済観念は

優れているかもしれませんが

共感能力に乏しいですよ!

 

でもグランドピアノ・・・

 

自分自身のグランドピアノを

所有するなら今が

最初で最後の機会だということは

私もよくわかっているんです。

 

悩ましいところです。

 

 

いや本当いいんですよ

電子ピアノ、うちの子は

ヤマハ製なんですけど

 

 

 

電子ピアノ購入前に

私が抱いていた電子ピアノへの

偏見を一気に払拭してくれた

奇跡の存在です、本当にいい

 

・・・グランドは

この電子ピアノより

本当にいい音が出るのか?

それが私に出せるのか?が

今後の悩みどころです

 

ヤマハ派のあなたも

カワイ派のアナタも

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