ショパンの夜想曲第一番の
練習を始めるか、それとも
まずは現在ある程度
弾けているピアノ曲を
暗譜まで持って行くか、という
帰国以来の懸念は実は
過去のものだったりいたします。
先週末に色々あってその結果
ショパンよりも
ドビュッシーよりも先に
今はゴジラですよゴジラ！
という興奮状態に陥ってしまい。
観ることが出来たんです、
ゴジラ最新作『ゴジラ -1.0』を、
ちゃんと映画館のスクリーンで！
『ゴジラ -1.0』は昨年末
１２月に英国の映画館に
かかり始めたんですけど
私はその時
一時帰国準備に忙しく。
１月にスコットランドに
戻って来た時点で
近隣の映画館情報を確認したら
『上映終了』となっていたので
諦めておりましたら
知人のスコットランド人青年
（『昭和ゴジラ完全網羅
DVDセット』を所持）が
「１月最終週にグラスゴーで
リバイバル上映ありますよ！」
行きました。
観ました。
・・・あれですね、やはり
ゴジラを見るなら
大画面大音響ですね。
身もふたもない
言い方になるかもしれませんが
私がゴジラ映画に求めるのは
いかにゴジラが魅力的に
撮られているかなので
ストーリーですとか
人間側の演技の
どうこうですとかは
ゴジラ本人（本獣？）の
邪魔にならなければ
それでいいんです。（暴言）
でも音楽！
音楽だけは伊福部テーマで！
もうあの銀座のビルの間から
ゆっくりと登場するゴジラの
圧倒的理不尽さ、人間たちの絶望感、
緩から急への攻撃の変化、
体の前面でドーンと
建物と人間を破壊した後の
うねる尻尾でのとどめ、
ああ、なんて
怖くて非道でハンサムなんだ！
私は何のかんので
浮気とか不倫とかに
魅力を感じない人間なのですが
ゴジラに・・・ゴジラに
口説かれたら揺らいで
しまうかもしれない・・・！
（『キング・オブ・
モンスターズ』を観た人は皆
芹沢博士に嫉妬を感じたはずだ、
私だってちょっと弱った
ゴジラの鼻とか撫でたいよ、
皆私と同じはずだ！）
映画館で自分の後ろの席に
誰も座っていなかったのを
いいことに（残念ながら
お客はあまり入っていなかった）
最後のテーマ曲に合わせて
椅子の上で踊っていたのは私です。
今回のテーマ曲、編曲が
わんぱくな感じで
それもよかったですね。
（『キング・オブ・
モンスターズ』は
ゴジラの神性を
追求した感じにお上品）
（これもこれで私は大好き）
それでまああんな
いかしたゴジラを大画面で
堪能しちゃったものですから
翌日からの私のピアノの練習は
ゴジラゴジラゴジラですよ。
こんなこと今まで一度も
思ったことはなかったんですが
私は今、自分の手がもう少し
大きかったらととても悔しい・・・！
オクターブをもっと
断定的にすっきりと
おさえたいんですよ・・・！
これまではそんな和音は適当に
アルペジオで誤魔化しておけば
いいじゃないくらいの
ヘボなりの達観があったんですが。
ゴジラには！
アルペジオなど似合わぬ！
そんなわけで最近私の右手は
ちょっと疲れ気味です。
特に小指。
あとああいうフォルテ・
フォルテシモ・
フォルテシッシモが
聴かせどころになる曲で
必要とされるのは演奏者の筋力。
力任せに鍵盤を叩くと
聞き苦しい音が
出てしまいますから。
ゴジラにそういう音は
まったく似合いませんから。
腕立て腹筋再開するかな・・・
ええ、知っているんです、
あれはそもそもオーケストラ曲、
それをピアノで再現するなど
おこがましいにも程がある、
でも仕方ないじゃん！
あの巨大怪獣に私は
心を奪われてしまったんだもの！
このピアノ編曲とかいいですよね：
（でっかい手しやがって
心底うらやましいぞ）
恋心を刺激された
『ゴジラ -1.0』でした。
だってゴジラなので脚本が
『かつてどこかで目にしたことが
あるようなストーリーの
寄せ集め』であるのは仕方ない
（よく言いかえれば『王道・
ツボを押さえている』）、
むしろ今回すごく上手に
寄せ集めてあると思いますよ
これは嫌味ではなく
で、それはそれで
主人公シキシマ役の
神木隆之介って演技巧者ですね
物語の展開に合わせて
ちゃんと表情・顔つきを
変化させていったのは
すごいと思いました
ちなみにサブストーリーを
私なりに要約すると
「ノリコ、強いな（生き様的に）
・・・いや強いな（精神的に）
・・・本当強いな（肉体的に）
・・・・・・ノリコ
洒落抜きで強いな（物理的に）」
『ゴジラ -1.0』、話題だけど
数年後にテレビ放送される時に
観ればいいや、とか
思っている方がいらしたら
それは違うと強く言いたい
これは『トップガン
マーベリック』と同じで
大画面で観ないと
損する映画です
あーしかし本当
ゴジラいいですよね
ゴジラに恋する
気持ちがわかるあなたも
本気でわからないアナタも
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