(本日文中に尾籠な

話題が含まれます、

お食事中の方は

またあとでどうぞ)

 

先日ひとつ年を重ねた

わが夫(英国人)は

楽しいお誕生会の数日後

NHS(英国国民保健

サービス)から小包を

郵送で受け取りまして。

 

「わあ、なんでしょう、

遅れて届いた

プレゼントかな」と

軽口を叩きながら

封を開けた夫は

中身を確かめて非常に

複雑な表情をしておりまして。

 

「何だ、どうした、

NHSが君に

何を送って来たんだ」

 

「・・・僕は今年から無料で

大腸がん検診を受けられる

年齢になったそうです」

 

「ああ、なるほど」

 

「・・・たぶん次の冬、

僕は無料でインフルエンザの

ワクチンも

打てるんじゃないでしょうか」

 

「それは嬉しいことだよな、

君は今までお金を払って

インフルエンザのワクチンを

接種していたんだから」

 

「僕は・・・もう

そんな年齢なんですね・・・」

 

 

いやいやいやいや!

 

NHSも私も皆も

君には健康で

長生きして欲しいと

思っているんだよ、

と慰めつつ

「しかし検診のお知らせが

どうして小包なんだ?

病院に検診呼び出しなら

手紙でいい話じゃないか?」

 

「検査キットが入っていて

サンプルを採取して

送ってくれとのことです」

 

サンプル?

 

「サンプルとはつまり?」

 

疑問を呈した私に夫は

小包と同封されていた

『サンプル採取の方法』という

紙を見せてくれたのですが、

ああ、つまりあれですか、

検するところの便・・・

 

まあそれはいいんですけど

私が地味に衝撃を受けたのは

この説明書は手順それぞれに

写真を添付してくれていて

それはそれはわかりやすい

出来上がりになっていたのですが

・・・その写真がですね・・・

 

非常にリアルで・・・

 

NHSのこちらのサイトでは

イラスト図解してあるんですが

(イラストでもそれなりに

リアルさを追求しているところに

NHSの医療への誇りを感じる)

政府広報も同じ内容を

イラスト付きで

説明しているんですが

明らかにあえて

リアルさを軽減している)、

小包に添付された説明書は

実写版というか何というかで。

 

まあ大事だとは思いますよ?

 

採取方法を間違えた

サンプルが届いたら

また検査キットを送り直して

間違いを説明して、という

手間を考えたら最初から

「間違いなど!

起こさせぬ!」という

姿勢を貫くのが

大正解でしょうし、

世の中『文章を

正しく読めない』人は

思いのほか沢山いますし、

故に変に対象物の

形状を変えたり

色を変えたりモザイクを

かけたりするよりは

誰が見ても

「ああ、これは!」と

納得できる写真を使ったほうが・・・

 

でもこれ、写真のこれ

どうやって入手したのかな・・・

 

いやたぶん

『それっぽいもの』を

工作担当班が作ったんだとは

思うんですけど

・・・もしかしてこの艶は

チョコレート仕上げ・・・?

 

写真を見れば見るほど

今後の生活に影響が

出そうな気持になったので

私は黙って夫に

お知らせ用紙を

返却したのでした。

 

夫はその後しっかり

サンプルを

NHSに送っておりました。

 

 

最初そのお知らせの写真を

さらに写真にとってここに

載せることも考えたんですが

 

・・・考えたんですが

 

NHSおよび医療従事者

医療関係者の皆様への

感謝の気持ちを込めて

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