盲導犬に

なれないことが決まった

元盲導犬候補生

アーシー(仮名)を

家庭犬として引き取るか

引き取らないか問題。

 

月に一度の盲導犬候補生

集団訓練にお邪魔して

先達の皆様に意見を

うかがった私でしたが

まああれよ、結論としては

「そういうのは自分で考えて

自分で決めないと駄目」。

 

そりゃ正論ごもっともですけど、

考えても決められないから

困っているんです!

 

ほら、あれよ、名作コメディ

『ビッグバン・セオリー』で

PS4とXBOXのどちらを買うか

「選べない!」とシェルドンが

叫んでいた心境というか。

 

 

 

選べないものは

選べないんです!

 

ちなみに私に色々と

有益な助言をしてくださった

元・盲導犬候補生を現在

飼犬にしていらっしゃる奥様は

「ところで私、来年の春くらいから

またパピーウォーカーとして

子犬を預かろうかと思っているの」

 

「・・・え?家庭犬と

盲導犬候補生の

2頭同時飼育ですか?」

 

「そう。もうこの子(現家庭犬)は

それほど手がかからなくなってきたし、

子犬にはいい見本になるだろうし、

この子も同じ家に元気な小さい子が

いたら楽しいと思うし」

 

そういえばこの奥様は

街中に住んでいらして、それも

家を出て右に行くと

そこには公園兼大草原、

左に行くと駅だの

スーパーだのがあり、

つまり盲導犬候補生の

訓練に必要な環境・施設が

徒歩圏内にすべて

揃っていらっしゃるという、

つまりパピーウォーカーとしては

理想の環境に身を

置いていらっしゃるのであった・・・!

 

「それにしてもすごい。

私はなかなかその境地には・・・」

 

「まあアナタの場合はまず

アーシーちゃんをどうするか

ちゃんと考えて決めなくちゃね」

 

ええ、そうですね、しくしくしく。

 

顔で笑って心で滅入っていたら

訓練を終え片づけを開始していた

訓練士さんが近づいて来て

「アーシーのこと聞いたよ。

ちょっと大変な状況らしいね」

 

「そうなんですよ。私は

いったいどうしたらいいんでしょうね」

 

「それは君が決めるべきこと、

あ、心ではなく頭でね」

 

「もうそれ今日だけで

百回は言われた気がします」

 

「うん、これは大事なことだからね。

でもね、そうだね、僕から

何か助言できるとしたら・・・

アーシーは社交的な犬だから

あの子を家庭犬として

可愛がりつつ、同時に

盲導犬候補生を

パピーウォーカーとして

育成するのは可能だよね」

 

「・・・えっ?何の話ですか?」

 

「いやね、盲導犬としての

『適性:なし』の判断が下される

犬の中には、絶望的に

他の犬に対して社交性が

ない子が存在するんだよ。

アーシーはそうじゃないからさ。

あの子は他の子犬を

絶対に可愛がるタイプ」

 

「まあ確かに他の犬が大好きな

性格ではありますよね」

 

「だからああいう犬を

飼っているぶんには

安心してパピーウォーカーの

役目を続けられるんじゃないかな」

 

「いや、でも・・・我が家は

山奥にありますから・・・

日々の歩行訓練には

車で出かけないと

アカンわけですから・・・」

 

「でもアーシーは車での移動・

車内待機に問題のない子でしょ?

試せば可能と思うんだよね・・・

アーシーと一緒に暮らした子犬は

社交性の高い犬になるだろうし、

家に犬がいると犬同士で

遊んでくれるから

1頭だけを飼うより

楽な側面もあるよ?」

 

いやいやいや。

 

いやいやいやいや!

 

まずはそれより何より

アーシーをどうするか、

なのでございます!

 

そして結論はまだ

出ないのでございます!

 

どうすりゃいいのでございましょ!

 

 

でも盲導犬協会の人に

こういう形で

「ウチは君にもう一度

パピーウォーカーを

やってもらえれば嬉しいよ」

という気持ちを

示してもらえるのは

やはり私としても

有難いことなのです

 

いや、ほらさ、そりゃ

誰も私のことは攻めませんけど

結果からしたら私は

お預かりした子(アーシー)を

訓練学校に送りこめなかった

わけですからさ

 

しかしアーシーを手に入れた上での

再度のパピーウォーカー挑戦か・・・

 

猫たちには物凄く怒られる気が・・・

 

いや、その前にアーシーを

どうするか、でございますよ

 

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