庭というか庭の外の草地に

黄色い花が咲きました。

 

 

まあこれは野草というか

雑草に近い子ではあるのですが

「しかし大地に黄色が

登場するのはいいものだ」

 

喜ぶ私にわが夫(英国人)は

「こっちにはセランダイン

(Celandine、クサノオウ)も

咲いていますよ。

これはたぶんこの家の前の持ち主が

植えて行ったものだと思いますよ」

 

 

まあ本当、でも夫、後から

家にある植物図鑑を開いてみたら

この子はどうもセランダインじゃなさそうよ・・・

 

ともあれ足下に気を付けてみると

小さなスイセンも花をつけていた

今日この頃、これはもう春が来たものと

判断しても許されるのではあるまいか。

 

 

日々の日差しもそれなりに頼もしいし!

 

この間まではちょっと日が射すと

私は慌てて南向きの窓のところに

家中の鉢植えを並べていたものでした・・・

 

 

だって明らかに植物たちが

日光に飢えていてですね。

 

しかしもう私はそんなことを

悩まなくても大丈夫な気がします。

 

少なくとも10月くらいまでは。

 

たぶん9月くらいまでは。

 

8月までは素敵な

陽気が続くと嬉しいなあ・・・

 

(書いていて自分が可哀そう)

 

さてそんな春の訪れに人々が寿ぐ中

『英国からのスコットランド独立の

是非を問う2回目の住民投票の

実施を目指す』考えを表明したのが

スコットランド自治政府のスタージョン首相。

 

(NHKの記事はこちら

 

(BBCの記事はこちら

 

私の記憶が確かならば

2014年の住民投票実施の際に

言われていたのは

「泣いても笑っても投票はこれ1回限り、

これで問題に決着をつける、

だから皆投票に参加して、

後からの恨みっこはなし!」

であったはずなのですが・・・

 

故に多くの人が真面目に

投票所に向かったのではないですか。

 

その結果を敬意をもって

受け止めたのではないですか。

 

結果の出た直後に

独立賛成派指導者と反対派指導者の

両者がともに

これからは一緒に歩もう

と演説をしたのではございませぬか。

 

いやだってその後に

英国がEUから離脱することになったし!

状況が劇的に変わったし!というのが

スタージョンさんの主張なわけですが、

それにしたって『投票』という

民主主義的なシステムを通して

首相の座にまで上り詰めた政治家が

その権力構造の基礎の基礎である

『投票結果』を否定する構図に

皮肉を感じるのは私だけでございましょうか。

 

それにあの、それって・・・

 

割と危ない方向への

第一歩じゃございませんか・・・?

 

これとは別件で私と夫(英国人)は先日

近頃の民主主義社会で

『投票結果』を軽んじる姿勢が

目立ってきているのは何故だろう、

という話をしていたばかりでございまして。

 

米国の大統領選を見てもそうですが

昔は自分の支持しない候補が当選しても

そりゃその時は悔しいし悲しくもありますけど

「これが民意だ、結果を尊び受け入れよう」

という風潮があったように思います。

 

自分の望む所ではないけれども、

多数決で選ばれた人には機会を与えよう、と。

 

それがどうもこの頃は

「この結果は私の望むものじゃない!

故に私は受け入れない!」という主張が

公然となされ、ある程度の影響力を持つ。

 

その背景にはインターネットを経由した

人のつながりが存在するのではないかと

私は個人的には思うのですが、

つまり昭和の時代に若人が

「この選挙結果はゴミ同然だ!」

とか声を出して主張すると

周囲の練れた中年以上の大人たちが

「君の気持ちはわかる、しかし

民主主義国家に生きる以上

選挙結果には

最低限の敬意を払うべき」と

鬱陶しがられながらも諭し

新たな視座を提示してくれていたものが、

21世紀の若者が

ネット世界で同じことを発言すると

その発言に賛同する人だけがわっと集まり

中には誠意をもって反対意見を

述べようとする人がいてもその声は本人に

なかなか届かない、という。

 

夫も私の推察に頷きつつ、

そこから我々が考え込んだのは

では、こうした新たなる風潮は

『いいこと』なのか『よくないこと』なのか。

 

まあしかし世の若者が

体制に異を唱えるのは歴史の常としても

「私の望む結果が出るまで

投票のやり直しを希望する!」と

権力を持つ側の人が言っちゃうのは

私は正直ちょっと・・・ねえ・・・

 

麗らかな春の

不穏な政治情勢なのでございます。

 

 

なお私の理解が正しければ

スコットランド首相の申し立てに

英国首相が合意しない限り

住民投票は実施されないはず

 

前回はキャメロン首相が

合意に署名しちゃって

後からチクチク非難されていました

 

さて今回メイ首相はどうなさるのか

 

そんなん署名拒否一択でしょ、

という声もあるかもしれませんが

下手に強硬姿勢を見せると

スコットランド側の心の壁が

一層高くなってしまう危険性がある

 

沈黙は金、を地で行くメイ首相、

今回も土壇場までのだんまりからの

決定一閃、大山鳴動させず策かしら

(EU離脱に関しては

そんな感じでいらした)

 

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