というわけで、
現在我が家の庭にいるガチョウは
父君ガチョウと母君ガチョウの2羽と
長く独身貴族であった(途中麗しの
ゴミバケツ嬢との情事はありましたが
あれはノーカウントで)兄君ガチョウ、
そして去年の春に生まれた
若ガチョウ2羽の計5羽でございます。

この若ガチョウ2羽はいわゆる
『兄君のお相手』候補であり、
冬からこっち彼らの兄君に対する態度が
他の5羽に比べて親しげであったことから
このたびの選抜を勝ち抜く結果に
つながったわけでございますが、
奇しくもこの2羽は2羽とも例の里親メンドリ
夏の間育てられていた子達でございました。

新トリオ


世をすねた兄君の孤立ぶりに他の若ガチョウ5羽が
時に反抗的な態度を見せたり
あたまから無視してかかったりしたのに対し、
この2羽は割と常に兄君と行動を共にしていて、
うーむ、これがニワトリ的社交術の力なのかしら。

さて、色々あって他の5羽が
敷地から消えたその翌日に
ガチョウ集団社会に変化が起きました。

それまで何があっても揺るがなかった
父君ガチョウによる
力の支配にひびが入ったのです。

具体的に申し上げますと、
それまで父君ガチョウは
自分のくちばしの届く範囲に
兄君ガチョウの姿を見つけると
躊躇なく突進しその首根っこを
これでもかと押さえつけていたのが、
この日からその立場が逆転しまして。

そう、朝食時など父母ガチョウのいる小屋と
兄君ガチョウとそのお相手2羽のいる小屋の
扉を同時に開けると、攻撃的な声をあげ
相手に突っかかっていくのがなんと兄君で、
そして父君はそんな兄君の姿を見ると
くるりと方向転換をしてあっちに逃げていくのです。

「・・・これは何だ?こんな父君と
兄君の関係性を私は
これまで目撃したことがないぞ」

「父君の有する味方は
母ガチョウ1羽であるのに対し
兄君は若いのを2羽背後に
控えさせている現状ですからね、
ガチョウ式の単純計算で
兄君の立場が強くなったのでしょうか」

そういえば今は亡き(・・・うっ)5羽が
草地に健在であった頃は
あの5羽はどうしても幼き日の
扶養の恩を忘れかねていた様子があり
父君と兄君の喧嘩が始まると
さちげなく父ガチョウの背後に
布陣していたような記憶も・・・

決して直接手というかくちばしは
出さない状態ではあったんですけれども。

父君と兄君の諍いに手および
くちばしを挟まないのは
母君ガチョウと若ガチョウ2羽も同じで、
彼らは父君と兄君が対決を始めると
一応最初のうちはぎゃあぎゃあと
声援を送ったり一緒に羽を鳴らして
威嚇に協力したりするのですが
そのうち肝心の2羽のことは無視して
もくもくと餌を食べ始めるあたり
・・・やっぱり男に
大事なのは哀愁なのかしらね・・・

しかし兄君は慈愛の人であるためか、
一時期の父君がそうしたように
相手のメンツを完膚なきまでに
叩きのめすほどには暴力を駆使せず、
適当なところで攻撃を切り上げると
てくてくと仲間(若ガチョウ2羽)の
ところに戻り一緒に寛ぎ始めるのでした。

「本年こそは兄君に家庭人としての
幸せを堪能して欲しいものだ。
両手に花で多くのたまご持ちに
なってくれたら私も嬉しいのう」

「・・・でも妻ちゃん、気づいていますか、
この2羽が本当に雌である可能性は
100%ではないんですよ」

・・・ええ、そうなんです。

彼らは兄君に対し一貫して
親密で友好的ではあるのですが
・・・これが年上の同性に抱く
淡い恋心的なものだったらどうしよう・・・

悩んだ私が家庭内パパラッチと
化した話はまた明日。


ガチョウの性別判断が難しいことは
すでに経験済みでありまして、
もうね、こういうことは『万一』を
前提にしてやっておかないと
精神的にもたなくなっちゃう、という

まあ探せば『ガチョウ雌雄判断
技術養成クラス』みたいなものも
どこかにはあるらしいんですけど、
果たして我々はそこまでその技術を
必要とする生活を今後
送るのであろうか、という・・・

というわけで明日は
写真満載記事になる予定

まあカメラマンは私なので
クオリティを求められては困るのですが
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