この秋、私が投資家になったお話 は
すでに皆様にいたしましたが、
その後のわが大事な資産、
羊達がどうしているのかと申しますと。
・・・これ、事情をご存じない方には
なんのこっちゃな書き出しですよね。
あのですね、まずそもそもの前提として、
わが夫(英国人)の父が所有する
牧草地の草がこの夏、
伸びすぎてしまったのです。
で、この牧草を無駄なく活用するために
冬の間に羊を飼おう、と。
羊の購入資金は私が支払うが
羊の実際の世話は夫の妹がする、と
(正確には購入代金を義妹と折半しています)。
春になったら冬の間に太らせた
羊達を売り払い、そこで利ざやを稼ごう、と。
羊が売れなかったら
食べてしまえばいいじゃない、と。
こういう素敵な計画なわけです。
読み返せば読み返すほど
無謀な計画がするのはたぶん気のせいです。
ポートフォリオ的に問題はありません。
ただね・・・羊はほら・・・生き物で・・・
購入した羊63頭が
義父の牧場に到着するなり
まず4頭が怪死を遂げる。
そしてさらに1頭が
入水自殺を図り大成功。
やはりこの投資計画は無謀だったか、
いや、それよりもまずだ、
もっと元気な羊を競りで買い取りましょうよ、と
私も密かに落胆していたわけですが
先日義妹に会って直接話を聞いたところ
「お義姉さん、安心して。
こういう事態も想定した上で、私は
競りではあえて安い羊を買ったの」
なんですと。
「それはまた何故」
「うちの父の牧草地の草は
今年、本当に質がいいのよ。
だから多少健康状態の悪い羊でも
ここに連れて来てこの草を食べさせたら
体調は回復するな、と私は見通したの」
ほほう。
「死んでしまった5頭は可哀想だけど、
他の子達はすくすく成長しているわ。
体の大きさだけで考えれば、
もう食肉用として
売りに出してもいいくらいなの」
「おお、それはすごいね」
「あくまでも私のこれは見立てなんだけど、
この子達は元の所有者のところで
いい牧草を食べさせてもらえなかったのね。
だから免疫力も低いし、体も小さかったの。
ここにやって来てすぐに
私は全部の子にワクチンを接種して
虫下しを飲ませたのよ。
最初の4頭はそれが間に合わなかったんだけど、
今ここにいる子達は全員元気。
いくらで売れるかはまだわからないけど、
心配が必要な状態じゃないと思うわ」
というわけで、わが羊達は
現在すべて順調に成長中なのだそうです。
私を勇気ある投資家と考えるか、
それとも有能な証券会社の
セールスレディの口先に
ころっとまいった愚か者と見るかは
皆様のご気分次第。
決算報告は来年の春あたりに
発表できる予定です。
写真の羊達はすべてわが子です
プリプリしていて可愛いでしょう
この場合の『可愛い』は
『美味しそう』を意味するんですぜ
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