すこっち探検隊が行く「盛岡城址公園をガイドさんと巡る」 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^^♪

 

今アタシは岩手県の盛岡市でこのブログを書いています。

 

放送大学の面接授業で今度は岩手学習センターの授業を受講しに来ました。

 

「よくもまあ物好きな」と思われるかもしれませんが、訪れたことのない街を訪れる良いきっかけなんですね。でもって、今回は授業の1日前乗りして、盛岡城をガイドさんに案内してもらうことにしました。

 

このガイド団体が「盛岡ふるさとガイド」っていうんですが、7日前までの予約しか受け付けてくれなくて、1名以上10名までがなんと3,500円と来たもんだ。

 

えええー高くない?一人でも?そう思うでしょう、誰もが。

 

アタシも仙台城ガイドをしてなかったら、間違いなく頼んではいないでしょう。

でもね、お金を払ってでもなにか得るものがあるのではないか?向学心というか、他山の石をなめてみようというか、他のお城がどんなガイドをやっているかという見聞を広めるという意味では、悪くない投資だったりするのです。

 

そうして、多賀城から高速に乗っておよそ2時間弱で盛岡市に到着です。

 

着いてみてびっくり!なんと盛岡城目当てできたものの、専用の駐車場はないんだそうで、自分でコインパーキングを探して駐車しなきゃならない。初めて来た人にとっては、いきなりのカウンターパンチ!しかも後でガイドさんも漏らしていましたけど、止め放題の駐車料金がそこそこお高い。まあ、やむを得んでしょうなあ。

 

ガイドさんと落ち合っていざ、出陣!となったのですが、なんとこのガイドさん。今日が初陣なんだとか。ええーマジか?まあこっちも知らないことを教えてもらうんだから、とりあえず気にはしませんけど、あまりそういう発言はされない方がいいのでは?と思いました。

 

では、早速ガイドスタートです。

 


まずは、お城跡に建てられた桜山神社

この向かい側が大手筋の道だったんだそうです

最初に紹介されたのが「盛岡藩の守り岩」とされている「烏帽子岩(兜岩)」

岩の前にはこんな説明書きの看板が

これがその「烏帽子岩」ですなかなかの巨石

 

なんでも岩手県という名の通り、大きな岩や石が地面を掘るとゴロゴロと出てくるんだそうです

なのでお殿様も最初は撤去しようとしたんだけど、あまりに大きいもんだから「ええい、だったら守り神ってことにしちゃえー」ってなったみたいです。まあ、これだけでも見応えはありますから、後世のためにはいい判断だったのかもしれません。

 

三の丸は石垣の修復工事をしておりまして、立ち入ることはできませんでしたが、こんな風に取り外した石垣が並べられていました。これはこれでなかなかお目に掛かれないものなのかも。

 

ではここからは駆け足で、盛岡城の素晴らしい石垣のオンパレードとまいります。

まあとにかく積まれた石垣の種類が多いのなんのって。

しかも、「今にも崩れそう」って感じなのに、崩れない。積み方の技術は相当なものです。

ガイドさんの説明によると、岩手県は宮城県に比べて地震が少ない。しかも盛岡市が内陸なのと、前述したようにもともと岩盤が固いというか地盤が安定しているんだそうで、被害も少ないんだそうです。仙台城のように石垣の真ん前に道路を通して、1日1万5千台も通行させる「石垣アンファースト」みたいなこともしないんだろうからね。石垣に優しい街なのかもです。

それと凄いのが、この城址公園ってやたらと樹木が多いのです。(種類も多い)

公園としてのクオリティが高い!なんでも桜と紅葉が相当な数植えられているそうで、市民は春は花見、秋は紅葉狩りがこの公園内で完結できてしまうという優れもの。」秋に来てみたいね。

こんな松なんかもあったりして

こちらは石川啄木の歌碑だそうで

中学3年生の時に学校をサボって、ここに来ていたんだって

有名人だとそんなことも語り継がれるっていうね

こちらは宮沢賢治直筆の石碑

きゃあ、台座だけ?これは南部藩の末裔の方の騎馬像があったんだけど、金属供出令でもって接収されて、そのままの状態なんだそうです。仙台城は2代目の騎馬像がありますけど、一歩間違えばこうなっていたのかも。

お城の周辺はこのようにアーケードの掛かった商店街になってまして、こじんまりとしたいい感じのお店が軒を連ねていまして、レトロな味のある雰囲気を醸し出していました

 

一通り盛岡城址を回った感想は、城址公園としての機能と街並みに一体感があって、ひじょうに魅力的なものを感じました。さすがは、ニューヨークタイムズ紙が2023年に行くべき52か所に選んだ街だけのことはありますな、南部だけに伊達じゃない!

 

やっぱねガイドさんとも話したんだけど、明治維新~廃城令~軍隊~引き渡しの一連の流れのときにうまーく自治体が城跡のプロデュースが出来たところは、イケてる場所になってるわ。

盛岡城は最初っから「市民の公園にする!」って割り切って花や樹木を植えたりしたから、市民の憩いの場になってる。一方われらが仙台城はというと、神社との確執とか、第2師団がいいように利用して二の丸を火事で燃やしちゃったり、空襲にあったり、米軍が居座ったりと、一貫性を保てないまま時代の波に翻弄されて、結果観光客は訪れるけれど、仙台市民が憩う場所かというと決して自信をもって「はい、そうです」とは言い切れない場所になってしまっていると思うのはアタシだけでしょうか?

 

まあ、そうは言っても仙台は東北の中心都市としてことあるごとになにかと表舞台に引っ張り出されてきたってこともあるから、文化財の保護も一筋縄では行かなかったんでしょうかね。

 

以上、盛岡城のレポートでしたぁ。(^^)/

 

あーそうそう、ガイドさんは全部で30名ぐらいいるんだそうで、去年は1年間に110組ぐらいのガイド実績があったんだそうです。


料金高め設定で予約のみという割り切り方も人材確保難の今の時代にあっては、維持していく上での堅実なガイドの在り方なのかもしれません。