すこっち探検隊が行く「絵図を読み解く 城と城下町」で仙台城を街歩き | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^o^)

 

さて、問題です。

 

この2日間、すこっちはどこで何をしていたのでしょうか?

 

正解は放送大学の2日間面接授業でしたぁ。(+_+)

 

といっても別にずーっと教室に籠もって朝から晩まで缶詰だったわけじゃあない。

 

実は今回の面接授業。「絵図を読み解く 城と城下町」と題しまして、なんと座学+仙台の昔と今を比較して街歩きをするという、アタシにとっては「大谷翔平にど真ん中」的な願ったり叶ったりの金森先生の大変有り難い有意義な授業の2日間だったのであります。

 

では、ここですこっちからのおすそ分けタイムとしまして、授業の中の街歩きの部分から少しばかり皆さんにも紹介をしてみたいと思います。

 

その1「この2つの石はなぁに?」

 

仙台市博物館を正面に見て左側の花壇に埋もれるように置かれている2つのストーン(石)

実はこれ、仙台城の石垣修復工事のときに出てきた石なんですって。

なんでそんな貴重なものが、こんなところにぞんざいな状態で置かれているの?と思ってしまうのはアタシだけでしょうか?(そもそもこの表示板もよく見えない)

でね、こちらが政宗様が仙台城を築城した当時の石垣なんです。切り出した石をほとんど加工しないまま石の重心が安定するポイントで組み合わせて石を積んでいた。ということは、熟練の石工さんでないと、ポイントが分からない。そんでもって、重い石と石を重ねてるってことは、大きな地震の揺れに耐えられず、崩れちゃうってことなんですね。

一方こちらは仙台藩4代藩主伊達綱村の頃の石垣の石。上の写真と比較すると一目瞭然ですが、石が加工されていて小さい。しかも角や面取りがしっかりしていて、扱いやすい。つまりね、石の加工レベルがアップした。そして、ベテランの石工でなくても、ブロックを積み上げるようにして、石積が出来るようになったという分け。しかも、四角錐型の石の間に細かい石を入れることで、水はけが良くなり地震の揺れを逃がすという免震構造もプラスされました。

石工さんも頑張ったんだね。

 

その2「なにこれ、石が2個と木が2本?」

 

さて、この風景なんだか分かりますか?単なる石碑と木が2つずつ、わからないよねぇ。

これの向かい側にこんなものがあるのですが、たぶん分からないと思います。

 

実は上の写真、仙台にゆかりの深い中国の文筆家魯迅の碑なんです。魯迅って近代中国の創建に多大な功績を残した人として、中国人には畏敬の念を持たれている方が多いそうで、中国人の方が仙台を訪れたときには必ず立ち寄られる場所なんだそうです。

 

それを踏まえて、さっきの石碑と木が2つずつはなにかと言いますと、中国の江沢民国家主席が仙台を訪れた際に、ここに立ち寄られて奥さんと記念植樹をされた場所ということなんだそうです。日本と中国の友好の架け橋に魯迅と仙台が一役買っていたという話なのですわなぁ。

 

その3「戊辰戦争の発端となった?導火線に火を付けた人物とは?」

 

そして、次がこちらの石碑(石碑が多いなぁ、仙台城は)

 

誰も知らない、知られちゃいけない~♪この石碑がなんなのかぁ~♪

いや知られても一向に差し支えはないんですけど、誰もが素通りするこの石碑。

実は江戸幕府滅亡のカウントダウンだったそのとき、仙台藩では立て直しを図ろうとした徳川幕府の佐幕派と勤王派(倒幕派)のどっちに付こうかと喧々諤々の議論が戦わされていたんですが、こともあろうに血気にはやった仙台藩士と福島藩士その他数名が新政府軍の長州藩の世良修蔵を斬り殺してしまうということをやらかしてしまいました。

 

もうそうなっては、仙台藩は後には引けません。敵の重要人物を殺したということは手切れとなり、一戦交えると回答したのと同じこと。結果として、奥羽越列藩同盟からの戊辰戦争、敗戦という経緯をたどるのですが、この大ヒール役だった世羅を倒したということで当時地元で一躍ヒーロとして祭り上げられた人物がおりました。

 

それが、仙台藩士・若生文十郎景祐。彼の功績を称えて建てられたのがこの石碑なんだそうです。そんなものがここに残っているなんて、、、。

歴史好きの中でも幕末フェチの人は、こりゃあ一回は訪れて手を合わせませんとな。

 

その4「デートの待ち合わせ場所はぜひこのベンチで!」

 

仙台国際センターの向かい側、道路を挟んだところに仙台緑彩館があります。

そこにひっそりとたたずむ石のベンチ

実はこれ、ベンチなんかじゃありません。何だと思います?

冒頭で紹介したのと同じく、石垣修復工事で使われなかった石垣の石なんです。

長さ2メートル、幅1メートルで重さが5トンもあります。

想像してみてください。移動すんのにクレーンもない時代に、超能力でも無理っぽい。さぞ大変だったでしょうねぇ。

 

そこで、カップルおよび夫婦だったりパートナーのいる方にぜひともお願いがあります!

 

この「石のベンチ」いや正しくは300年前の石垣に使われた石の残骸ですが、ここをぜひとも青葉山デートをする際の待ち合わせ場所として活用して頂きたい。

 

だって凄くないですか?二人の待ち合わせの場所が300年の時を刻んできたパワーストーン。そこに座って愛を語り合う。恋愛ドラマのシチュエーションとして、これ以上の演出があったら教えて欲しいぐらいです。二人の愛も300年は長く続くってことでしょ。石だけに簡単に割れないし、、、。

 

東京ラブストーリ、韓流恋愛ドラマの主人公になったつもりで、青葉山の中心で愛を叫んで頂きたい。

 

以上、すこっち探検隊からのおすそ分けタイムでした。

 

あなたも仙台城にお越しの際は、パワーストーンのご利益をゲットだぜ!