8/12(土)の聖光学院対仙台育英、実はオールド伊達家VSニュー伊達家の争いだったのです。 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
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どうも、すこっちです。(^o^)

 

みなさんご覧になっていましたか?高校野球。

 

宮城県代表の仙台育英は初戦で難敵浦和学院との対戦を、がっぷり横綱相撲で退けて、ほっと一安心といったところだったのですが、なんとなんと、8・12(土)の2回戦で事もあろうに、お隣り福島県代表の聖光学院と対戦するんだとか。

 

ここで多くの東北の高校野球ファンは間違いなく、こう思ったことだろう。

 

「おいおい、なんで2回戦で東北の高校同士が対戦するんだよ!おかしくないか?東北勢同士で潰しあいをしたら、東北のチームが決勝に駒を進める確率が下がるでしょうが!」

 

そして、こう思った人も多いはず。

 

「あれ、確か高校野球の組み合わせ抽選って、隣県同士が当たらないように東西に分けて抽選してるんじゃなかったっけか?だから、勝ち進まないと隣県が当たらないはずだったような。」

 

これ、アタシもそう思ってた。明らかに西日本&関東あたりの高校が高野連に賄賂もしくは圧力を掛けて、北海道や東北のチームが優勝するのを阻むための裏工作があったんではないかと。

 

ところがですね、落ち着いて聞いてください。実はこの高校野球の組み合わせ抽選って、もともとは近隣の高校が対戦するように抽選されていたんだそうです。ところが1979年から高校野球の参加校数が増えたことを受けて、東西に分けて抽選を行うように変更されたのだそうです。

これはアタシの邪推ですが、「近隣の高校がさっさと敗退してしまったら、高校野球が盛り上がらないだろう」的な裏事情も絶対にあったはずだと思いますよ。

 

ところが状況が一変する。

 

2007年からそれまで東西に分けて抽選が行われていたのを、2007年に、北信越地方の高校が東西に分かれる不公平を是正するために、全地区を自由に抽選するように変更されたんだって。

 

知らんかったわ、16年も前から変わってたの?じゃあ今まではたまたまくじ引きで東北同士の対戦が成立してなかったということになるのかしら。

 

今回は青森代表対秋田代表の1回戦もあるし、四国同士も合ったし、是非に及ばずです。

 

さて、この東北の高校野球ファンにはたまんないゴールデンカードである8・12の聖光学院VS仙台育英ですが、このカードにだけ存在する裏テーマをほとんどの人は知らない。

 

実はこの2校って、「伊達家つながり」がありありなのであります。

 

では、富山敬ばりに説明しよう!

 

聖光学院高等学校のある伊達市は、伊達家の始祖(一番最初の人ね)である伊達朝宗が常陸国伊佐荘中村ってとこに領地を持っていたんですが、源頼朝が奥州藤原氏を滅ぼしに行った戦に従軍して手柄を立てたんで、激戦地だった阿津賀志山のあった伊達郡を拝領して移り住み、伊達市保原にある高子岡に城を築いて、地名の「伊達」を名乗るようになってスタートした地なのです。

 

つまりはもともとは伊佐さんか中村さんだった朝宗さんが、伊達郡を拝領して移り住んで地名を名乗ったことから「伊達家」がスタートしたので、伊達家の出発点とも言える場所にあるのが福島県代表の聖光学院なのです。

 

一方の仙台育英学園。こちらは、今さら説明をするまでもありませんが、アタシも仙台城のガイドボランティアをやっていますけど、もともと米沢生まれの米沢育ちだった伊達政宗様が南奥州の領土をどんどん広げて、会津まで手に入れていい気になっていたところ、やんちゃが過ぎて天下人秀吉にまんまと取り上げられた上に、国替えまで命ぜられて、結局今の宮城県の仙台領に転勤させられて、岩出山から仙台に城を移したところからニュー伊達家がスタートする。

 

仙台育英学園高等学校の校歌には、「青葉城」もちゃんと出てくる。

 

そうなのです、今回の聖光学院VS仙台育英は”伊達家発祥の地VS仙台伊達家の争い、伊達家風に言えば、「令和版伊達騒動」とも言えるのです。

 

さあて、オールド伊達家VSニュー伊達家果たしてどっちが勝つんでしょうかね?

 

宮城県人としてはもちろん仙台育英推しとなるんですが、この貴重な「伊達対決!」アタシとしては見届人として、ぜひサンドイッチマンの伊達みきおさんに甲子園に行って欲しいなぁ。

 

両校には伊達政宗の辞世の句にある、”曇りなき心の月を先立てて”正々堂々、精一杯プレーをして欲しいものです。

 

そして、勝利したチームにはぜひとも「伊達の一本締め」で締めて欲しい。(高野連的には不謹慎でたぶん無理でしょな)(-_-;)