すこっち、過去の映画名作劇場「エレファントマン」を鑑賞 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^^ゞ

 

いやあ~映画ってホント良いもんですね。それでは、さいなら、さいなら、さいなら。

 

こんな水野晴郎さんや淀川長治さんの定番決まり文句が懐かしいこの頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?今では、そういう名物案内人もなにもいなくなってしまいましたもんね~。(>_<)

 

さて、気まぐれに始めた「すこっち過去の映画名作劇場」。今回は「エレファントマン」を観てみました。

 

この映画、題名だけは聞いたことはあるって人は意外と多いのでは無いでしょうか?

 

アタシも題名と布袋を頭から被っている写真だけは観たことがあった。でもね~なかなか本作を観るって機会はありませんでした。昔の映画は長い、これも2時間超だからね。でも、なんとなくこの題名は気になっていたし、観ておきたいって思ってました。

 

それでは、早速すこっちの視点で観たあらすじと感想を述べていくとしますかね。

 

その1「あまりにも辛い悲劇の序章から始まる物語」

 

なぜ、「エレファントマン」なのか?像の仮面を被った盗賊の物語?いえいえ、これはいたってシンプルなんです。母親が妊娠4ヶ月くらいの時に野生の象に襲われた。(そもそも妊婦がそんなところに行きますかって、設定に無理がある)そんでもって、象さんに踏まれた関係で、赤子は頭と体が奇形になって生まれてきた。だから、エレファントマンなんですね。そこで親がこの子を育てたんだったら、それはそれでお涙頂戴のいい話なんだけど、それは例によって例の如く醜い我が子をさっさと売り飛ばす。そして、見世物小屋でさらしものにされるってところから、物語はスタートする。

 

まあね、昔ですから、そういう流れになってもしょうがないのかな。その姿は実際に映画を観てのお楽しみと言うことにしておいてください。

 

その2「捨てる神あれば拾う神あり、世の中には目くら千人、目明き千人」

 

単なる民衆のさらしものだったエレファントマン=ジョン・、メリック。そんな彼にも手を差し伸べてくれた人がいた。それが、トリーヴス医師だ。彼は研究も兼ねて彼に興味を持ち、治療と称して病院に入院させる。彼に寄り添っていくうちに、彼も心を開き始め、人間としての自覚を取り戻していく。

もうね~この辺が、心を打ついい話なんですよ。なんか、父親を亡くしてみなしごになった小公女セーラのもとに現れたダイヤモンド王のおじさんの登場みたいな、そんな感じ。

 

まさに捨てる神あれば拾う神あり。「こんなやつどうしようもねえヤツだ」って思うか、「この人は自分の意思をもったれっきとした人間だ」って思うかで、その人の運命は変わるってことなんです。アタシが野村克也さんの講演を聴きに行ったとき、「目くら仙人、目明き千人」って言葉を使っておられた。自分を見いだしてくれたのはヤクルトのオーナーだったと。つまり、ずーっと目くら千人の評価しか受けてこなかったけど、ようやく目明き千人に認められたってこと。ジョン・メリックの人生もトリーヴス医師という目明きの出現で人生が切り開かれたということになるのかな。

 

いやー、自分を認めてくれる人との出会いって大事だね。(^o^)

 

その3「だがしかし、良いことばかりは続かないのが世の中なのよね~」

 

社交界で彼を訪問することが流行し、エレファントマンブームが到来する。一躍時の人になって有頂天のジョン。ビクトリア女王からもお言葉を頂戴し、順風満帆のはずが思わぬ起承転結の「転」が訪れる。彼の醜い姿をお金を取って見せるというとんでもない病院のガードマンが現れ、ある日彼は散々暴行され、いたぶられる。そこには以前見世物小屋でさらしものにしていたアイツもいた。かくして、彼はまた見世物小屋へと連れ去られてしまう。

 

人生とは上手くいかないものである。悪は限りなく、悪なんだよね~。そして忘れた頃に登場して、また傍若無人なジャイアンとして、恐怖に陥れる。分かる、分かるよ~。だから、好事魔多しって言うよね。

 

その4「帰る場所があるというのは、素晴らしいこと」

 

誰もが「終わったな」と思われたジョン・メリックの人生。しかし、別な救いの手が現れた。なんと、見世物小屋の同僚が彼を逃がしくれたのだ。そして、警察に保護されトリーヴス医師のいる病院へと無事帰還する。頑張っている人には助っ人が現れるってことなんだね。なんか、フランダースの犬の最終回のネロと似たような展開って気がしたのは、アタシだけ?

 

まとめ

 

世の中から差別というものは簡単には排除出来ないですね。アメリカなんて未だに人種差別でゴタゴタやっている。日本健常者と障害者という差別は口ではきれい事を言っていても、実際にはなかなか無くならない。実際にエレファントマンを観た感想としては、目の前に彼のような存在が現れたとして、自然に振る舞えますかと言えば、それは難しいかもしれない。今やコロナ禍のせいで自粛警察が目を光らせているような世の中になってしまったもんね。(人と同じくしない人を排除するのが日本流差別だからなー)

 

1980年の映画なんで今から40年前の作品なんですが、差別を含めいろいろと考えさせてくれる映画です。アタシ的には「レインマン」を観たときと同じような衝撃を受けた作品かな。(どっちも○○マンか)

ご覧になったことの無いという方は、全然古さを感じさせないし、ストーリーもしっかりとしているので飽きさせない、良い作品ですし、実話を元にした作品なので、ぜひともご覧頂きたいです。