森から川へと清流は流れませんでしたね | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^o^)

 

今や時の人、「森喜朗」。首相動静よりも「森動静」を追っかけた方が人々の興味を引くんではなかろうか思うくらい、メディアがひっきりなしに追いかけ回し、こき下ろす。まあ、視聴率が取れるからというのもあるんでしょうけど。

 

そして、とうとう難攻不落の「森城」も陥落。結局は上様の切腹で幕を閉じた。しかし、この問題。単なるボヤでは済まなかったよね。炎上して、遠く離れた外国にまで飛び火して山火事。大規模な森林火災を巻き起こした。タダでさえ、開催が危ぶまれている五輪がいつご臨終になってもおかしくなくなった。

 

後を引き継ぐ人も100℃の熱々の火中の栗を拾うというより、口の中に入れるようなものである。案の定、密室談合で森さんから川淵さんに禅譲しようとしたバトンパスは見事に頓挫してしまった。まあ、早い話が「森から川へは清流は流れなかった」ということだね。(そういうのは清流じゃないからね)

 

んでもって、周りの目もあるから「透明性のある後任人事」と来たもんだ。今までやったこともないようなことを、外国の見よう見マネでやってみようという発想。しかし、よーく考えてみて欲しい。そもそも日本という国は太平洋戦争で負けて、アメリカから民主主義を強要されて始めた国。つまり、自分たちで民主主義を勝ち取った分けでも、アメリカみたいに創意工夫を重ねて来たわけでも無く、ただただ与えられたから、上に命令されたからスタートした「仮免民主主義」。結局のところは、まだまだ路上に出れるレベルにまで成熟していないってことなんだよね。

 

不平不満が勃発したら、どうやってそれを解決するか?徹底的に話し合って、頭から煙が出るくらい考え抜いて、解決策を導き出そうというのが本来の欧米型民主主義。それに対して、不平不満や反対意見が出たら、上からの力、数の力で抑え込んでその場を納めてきたのが日本型民主主義。口答えするヤツはNHKのアナウンサーみたいに番組を降板させるか、人事権で更迭する。そうやって見せしめを見せといて、黙らせる。市中引き回しの上、三条川原で打ち首って時代から、なんも変わっていない。

 

つまり、日本という国は「密室談合」が大好きなんです。意見の合わないヤツも入れて、多数決とか合議制とかってたぶん、無理なんです。なんとなく、この人が適任かな、周りからも文句が出ないだろうし、格好が付くんじゃね。何より、アイツなら断らないだろうって人に目星を付ける。そして、裏工作をして、大坂城張りに外堀も内堀も埋めてしまう。断れないような状況を形作ったところで、当人を呼び出して裏で得意の「密室談合」。飴と鞭の見事なハーモニーを奏でながら進む説得工作で、後任人事の幕が降りる。あとは、出来レースの多数決でも仕込むって感じになるのかな。

 

実はつい最近、アタシの周りでもちょっとした後継者問題に直面した。その流れを見ていると、やっぱり多少の違いはあるものの、日本流の「ジャパニーズ透明性」なんだよね。前任者が自分の意中の人にアタックして、アタックして口説き落とす。周りは周りで意図しない方向に進まないように裏工作を続ける。結果は、口説き落として意中の人が引き受ける形になった分けなんだけど、これを見ていて、あらためて感じたんです。今日アタシが書いているようなことがジャパニーズスタンダードなんだと。

 

思えば、大化の改新(乙巳の変)も談合で蘇我入鹿を首ちょんぱしたんだし、頼朝政権の運営だって、大江広元などエリートの密室談合だった。足利尊氏だって、弟の直義と最後の最後まで揉め続けたし、本能寺の変だって明智光秀と一部の独断専行だ。徳川幕府も家光の代からそれまで年寄りは1人だけだったのを3人での合議制(のちに月ごとの当番制)にして、その下に後の若年寄になる六人衆を補佐として置いた。「密室談合」=日本の民主主義の歴史なんだって。

 

果たして、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長がどのような透明性の選考で選出されるのか?そして、どなたがジャンヌ・ダルク(女性とは限りませんが)になるのか?

 

にわか仕込みの公明正大な透明感のある選考過程。

 

みなさんと一緒にとくとお手並みを拝見するとしましょうかね。m(_ _)m