人の話に費やした時間=人の話を引き出す術なのである | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
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どうも、すこっちです。(^o^)

 

アタシの敬愛する残間里江子さんの著書に「人と会うと明日が変わる」という本がある。

 

大変良い本なので、機会があったらぜひ呼んで欲しいんですが、この本の中にはためになることがいっぱい散りばめられているんだけど、その中の1つにこんなことが書かれていた。

 

「人の話を引き出す術としてもっも大切なこと。それは、人の話に費やした時間である。自分が22歳の夏、女性自身の記者として毎日6つの放送局の宣伝部や広報部を訪ねては、情報集めのために、御用聞きみたいなことをやっていた。何回も足を運んで顔見知りになり、気心が知れてくると、普通だったら立ち入れない場所に入れて貰えたり、特ダネを教えてくれた。これは自分に特別な能力があったからという分けでは無く、話を聞くために費やした時間の恩恵なのだ。」

 

これを読んだときに、思わず「なるほど!」とアタシは納得せずにはいられなかった。確かにそうなのである。誰しも、電話一本やメール1つでショートカットして用件を済ませようとする人と、何回も足を運んで担当の人と顔を付け合わせる人とでは、対応するのも人間ですから、おのずと接し方には温度差が出てきてあたり前なんだよね。

 

今の世の中は超合理的至上主義。どいつもこいつも無理、無駄、ムラを排除して、業績優先、利益優先、目先の結果優先で勝った者が正義の世の中。無駄だと思えることにもちゃーんと価値があるということを理解しようとしない。よく刑事ドラマとかで使われたフレーズ「現場百編」、「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起きているだ」なんて明言もありましたね。

 

この一見無駄だと思える、「費やす時間」というのは、目先の利益だけにとらわれていたら、見逃してしまうものなのである。男女の恋愛も合理的にショートカットで早送りで進められたら、これほど楽なことはない。でも、お互いがお互いに時間を費やすことで、積み上げられるポイントもあるのである。

仕事だってそうだ。前述した残間さんのような手法でGETした情報を仕事して形にするのだって、結局は上のGOサインが出なければ前進はしない。それだって、上との交渉に掛けた時間がものを言う。

 

費やした時間を馬鹿にしてはいけない。無駄だと思えることも長い目で見れば、無駄では無いのである。それをひとくくりに「無駄」と決めつけるのか?価値があると腹をくくるのか。そこにその人の度量が見て取れるような気がする。

 

目の前の人の本心、本音を聞き出したかったら、1回に掛ける時間は短くても良い。回数を掛けろ!ということなんです。男女の愛情表現も時間は短くてもいいんです、大事なことは回数。

回数が情を生み、人と人との仲を親密にする。それは、お金には換えられないものなのである。