どうも、すこっちです。(^o^)
2、3ヶ月前に買った及川浩二さんのピアノ・リサイタル「名曲の花束」。
1月がコロナ禍でどんな状況になっているのか?そんな不安もあったのですが、アタシの中でこのリサイタルはどうしても行っておきたいという思いが募り、購入を決めました。そしたら、買ったタイミングが早かったからなのかな?なんと、席は1列目だったのであります。
なんで、そんなにもこのリサイタルにご執心なのかと言いますと、別にアタシは自慢するほど及川浩二さんのファンという分けでもなんでも無い。じゃあ、なにがすこっちの心を誘惑したのかと言いますとね、
今回の目玉がこの及川浩二さんがベートーヴェンの「運命」を第1楽章から第4楽章までを全てピアノで演奏するっていうんです。これはね~興味深い。だって、あの「運命」ですよ!普通だったらオーケストラでやるのが当たり前なのに、それをピアノで一人で演奏する。そんなのを聴く機会なんて、そうそうないでしょう。もうね、アタシの中では迷わず「買い」だったのであります。
どうです?ピアノで弾く「運命」。それだけで、そそられるよアタシゃ。(>_<)
正直、他の演目はどっかで聴いたことがあるな~ぐらいの感じでして、まあ多少のクラシック好きを語ってはいるものの、所詮は「なんちゃってクラシッカー」のすこっちさんですから、、、。(-_-;)
でね、ここにもちゃーんと書いてあるでしょう。交響曲第5番ハ短調「運命」ってね。
ここでよーく見て欲しいのが、誰もが知っている「運命」の出だしの「ジャジャジャジャーン」これは、「運命の動機」と呼ばれているんだけど、正しくは出だしは「休符」だと書かれている。だから、「んジャジャジャジャーン」なんだって。へぇ~、へぇ~、も1つオマケにへぇ~。そんなんじぇんじぇん知らんかった。
っていうか、知っている人の方が断然少ないぞーそのトリビア。(これだけでも、得した気分だわ)
演目は淡々と進み、休憩を挟んでいよいよピアノ版「運命」の演奏がスタート!
やっぱり、良いよね~この出だしから始まる「運命」。しかも、ピアノですよ。なんかね、もちろん及川さんの1人演奏なんだけど、これがまた迫力満点なんですわ。よくもまあ、両手が端から端まで行ったり来たりするは、交差するわ、ダイナミックな演奏は鬼気迫るモノがあった。
なんかねぇ、ほら今ってコロナ禍でしょ。アタシを始め、みなさんが息を殺しながら日々を過ごしているみたいな状況じゃないですか?世が世ならこんな苦労なんて、しなくてもいいはずなのに、ロシアンルーレットで当たってしまったんだよね、今の世界に住む我々は。そんなことが頭をよぎるとね、この「運命」を聴いているうちに、段々と目頭が熱くなってきたんです。もちろんそれは、及川さんの情熱のこもった演奏が素晴らしくて、アタシの心の動機とシンクロしたからに他ならないんですけどね。
かくしてオーケストラバージョンのフル演奏だと35分ぐらいになるんだから、同じぐらいの時間を及川さんお一人で演奏しきった「運命」の幕は降りた。
声は出せないけど、観客は精一杯の拍手で彼に賛辞を送りましたよ、あー素晴らしかった。(^o^)
実は2020年はベートーヴェンの生誕250年だったのです。なので、結構頻繁に彼の作品が演奏されていたんですが、なにせコロナ禍ですから思うようにコンサートも開けない。そうこうしているうちに2020年は過ぎ去ってしまったという分けなんです。
生誕250年のメモリアルイヤーに人類に訪れた最大のコロナ危機。これぞまさに「運命」なのかな。
最後にコロナ禍にあえぐみなさんを鼓舞するようなベートーヴェンの力強い名言で締めたいと思います。
・「苦難の時に動揺しないこと。これが真に賞賛すべき卓越した人物の証拠である。」
・「私は運命の喉首を締め上げてやるのだ。決して運命に圧倒されないぞ!この人生を千倍も生きたなら、どんなに素敵だろう!」
・「不死の心を持つ我々人間は、苦悩と歓喜の為だけに生まれる。その中で最も優れた者は、苦悩を突き抜けて、歓喜を勝ち得ると言えるだろう。」
・「神がもし、世界でもっとも不幸な人生を私に用意していたとしても、私は運命に立ち向かう。」
・「優れた人間は、どんなに不幸で苦しい境遇でも、黙って耐え忍ぶ。」
・「困難な何事かを克服するたびごとに、私はいつも幸福を感じます。」
・「神に頼るとはなんたることだ。自らの力で自らを助けたまえ。」
1827年3月26日がベートーヴェンの命日、享年56歳。
3月26日はなにかしら、自分の中の「ベートベン供養」をしてあげたいものです。