発言には「色」を付けて欲しーの!! | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^_^)

 

アタシも社会人になってウン十年。

 

振り返ってみれば、いろんな場面で自分よりも立場が上の方が話をするのを聞いてきた。

 

学生時代の校長先生に担任の先生。入社式の社長及び上層部の方のお話。はたまた結婚披露宴での祝辞を述べる人生の先輩方のお話などなど。

 

だけど、そういう話に対してアタシは今までなーんの疑問を持つことは無かった。「まあーこんなもんだろう」と。だって、右を向いても左を向いてもだいたいみんな同じような当たり障りの無い話をする人しかいない。あれやこれやとネタを仕込んで話を準備しても、それが板に付いたもので無ければ本番で滑ってしまう可能性は高い。誰だって失点をしない安全パイを選びたがるという分けだ。

 

ところが、そんなアタシに転機が訪れる。

 

2015年にアタシが始めた仙台城のガイドボランティア。

 

単なる行き当たりばったりで始めたガイド活動。最初は大変だったけれど、この常に目の前のお客様を相手にした真剣勝負の積み重ねが、アタシの中の「話す魂」に火を付けた。どうやったら良い喋りが出来るのか?どうやったら相手に伝わるのか?そんなことを追求し続けていたら、なんとなく人前で話すということに対して、俯瞰で物事を感じ取れる能力が身に付いて来た。

 

孫悟空の存在だったすこっちが、スーパーサイヤ人の域に達した瞬間である。

 

そうなると、さっきの振り返りの話に戻ると、今まで聞いてきた諸先輩方のお話がなんとも味気のない、しょっぱい話の連続であったということに気付かされる。

 

「話」は存在感である。その人の「色」である。

 

同じような話であっても、その人の存在感=色を出してナンボなのである。

 

だから、当たり障りのない無事故無違反の安全運転の喋りでは、そもそもあなたがこの場でわざわざその話をする意味は、もはや無い。

 

滑ってもいい。大事なことは自分の言葉で、自分の思いや感情を相手に伝える。それが一番重要なことなのである。なぜなら、一生懸命に話をする人の言葉に聞き手の心は揺り動かされるのだから。

 

具体例を挙げよう。

 

今日アタシは職場の安全衛生委員会なる会議に出席した。

 

当然、そういう会議では委員長という立場の管理職の上役が冒頭に挨拶を述べる。

 

今日の挨拶は簡単にまとめると、こんな感じだった。

 

「毎日のお仕事、ご苦労様です。コロナウィルス感染には十分に注意する必要があります、三密を避けて、マスクは必ず付けて、不要不急の外出は控えるようにしてください。また、梅雨も明け、気温の高い日が続きますので、水分補給をこまめに行って、熱中症にならないよう注意していきましょう。」

 

まあ、これといった特徴も無いけど、必要なことはケアしてるし、挨拶としては当たり障りの無い合格点と言えるのでしょう。

 

でも、あたしが仮に委員長だったら、こんな感じの挨拶をします。

 

「毎日のお仕事、ご苦労様です。毎日、毎日、コロナコロナってね、今日は感染者が全国で何人出たとか、県内では何人感染したとか、皆さんももう、うんざりだと思います。やんだぐなってると思います。

もちろん、誰も感染したくて感染するヤツなんていない。

 

でもね、岩手県で感染第一号だった人の勤めてる会社がどんな状況になったか知っていますか?

 

苦情のメールで会社のメールサーバーがパンクして、苦情の電話の処理で他の社員がやんだぐなっていて、会社が同じと言うだけで、周りからバッシングを受けているんだそうです。

 

ウチの会社でもし感染者が出たら、同じようなことが起きるかもしれないんですよ。

 

他の社員や家族が同じような目に遭うかも知れないんですよ。

 

ここで気を緩めて、飲みに行ったり、歓楽街に足を運んで感染したら、今まで皆さんが頑張ってきたことが全て水の泡になってしまいます。

 

だったら、私が皆さんに伝えたいことは、、、言わなくても分かりますよね。

 

基本的な感染予防措置をまずは守る。そして、暑い日が続きますけれども、東北の夏が暑いのはせいぜい8月いっぱいです。まずは2週間、熱中症にも注意していきましょう。」

 

どうです?

 

ご苦労様の挨拶で始まるのは一緒ですが、皆さんの共感を引き出しつつ、岩手県の実例にも触れて、自分の身に当てはめてもらう、そして「言わなくても分かりますよね」とあえて具体的には言わない。

そして、熱中症に対してはとりあえず2週間だけ頑張りましょうと期限を切る。

 

人が語った話なんて大概は忘れてしまうもの。

 

だから、たった一つだけでも聞き手の頭の片隅になにか引っ掛かるものが残せたら、それでOK!

 

話には必ず「色」を付けて話をして!モノクロのまんまで話を終わらせないで!

 

「色男」だったら、それを心掛けて欲しいね。