それではすこっちが「仙台牛たん」をガイドしましょう! | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。(^o^)

 

連日コロナウィルス感染者数が再び右肩上がりの雨の土曜日。

 

みなさんはいかがお過ごしでしょうか?

 

お休みだった私はと言うと、最近県内をプチ騒がしている「伊達政宗騎馬像、仙台駅に復活!」と言うニュース。これを仙台城ガイドをしているアタシが自分の目で確かめない訳にはいかない。(>_<)

 

なので、早速言ってきました。(これって、プチすこっち探検隊ですかね)

 

仙台駅3階の牛タン&寿司通りのところと聞いてはいたけど、特段案内表示も何も無い。

ずいぶんと政宗様の扱いもさっぱりしたもんだなあと思いつつ歩を進める。

 

右や左にある牛たんやお寿司のお店のウィンドウショッピングをしながら、奥へ奥へと進むと、、、。

 

ありました、ありました。なるほど、これかー。

 

 

 

仙台城本丸の9.2メートルを見慣れたアタシにとっては、その小ぶりな政宗様は「あれっちょっと背を比べてみようか?」という好奇心をそそられるぐらいのスケールだった。

 

まあ、元が元なんで凛々しい政宗様の魅力は健在なのだが、なにかが違う。

 

う~ん、なんだろう? なんだろう? あっなんとなく分かった!

 

バックだよ、バック(背景)!

 

なんか間の抜けたような緊張感の無い背景ね。楽天イーグルスと牛たん寿司通りを強調したいのは分かるけど、なんか政宗様とはミスマッチなんだよね、これが残念。(>_<)

 

それと、設置してある場所だよね。

 

今までは、仙台駅の中央改札の真ん前でしょう!それがさ、3階の端っこって、どうなのよ?

 

江戸城に大名が招集を掛けられるときだって、序列というものがありまして、陸奥守で従三位言中納言、伊達62万石の大大名だった政宗様はそもそも格はトップクラスのはず。なのに、この位置っていうのはどうやっても解せない。ダメなの?またステンドグラス前に置いたらさ。(複雑な事情はよく分かりませんが)

 

牛たんと寿司と楽天イーグルスと政宗騎馬像のコラボ。

 

以前、コンサートやライブというものは複数のアーティストが出演するものほどお得なようで、意外とチケットが売れないというのを聞いたことがある。

 

コラボというものは、欲張りすぎては返って効果が半減する。

 

多彩な変化球を持つ投手よりも、生きの良いストレートとフォークだけの投手の方が意外と実績が残せて息が長いって気もするし。

 

まあ、騎馬像設置関係者の中にアタシの感じた違和感を感じ取ってくれる人がいればねぇ、、、。(-_-;)

 

さて、じゃあ表題の通りアタシは「牛たん通り」で牛たんを食したのか?

 

いえいえ、食通のすこっちさんが観光客から高額な飲食代をむしり取るための前線基地的な店舗に入る分けが無い。

 

アタシが迷うこと無く向かったのが、こちら。(仙台駅からはちょっと遠いけどね)

 

 

知る人ぞ知る、牛たんの老舗であり本家本元の「一隆本店」さん。

 

今や「仙台牛たん」と言えば、仙台の代名詞みたいなもんで、それを目当てに観光に訪れる人も当たり前にいるぐらいだ。しかし、駅前や歓楽街にこれでもかっていうぐらいに「牛たん屋」が乱立。観光ガイド雑誌やネットを見ても、観光客はロンダルキアの洞窟に迷い込んだごとく、右往左往する始末だ。

 

なので、「牛たん」なんだけど迷える「子羊」のために、すこっちが少しばかり「牛たん」についてガイドしちゃまーす。(^o^)

 

昭和20年(1945年)に太平洋戦争が終結。終戦の僅か1ヶ月前に空襲に遭った仙台市も一面焼け野原からの再出発となった。そんな絶望の最中、1人の男が歴史を作る。仙台牛たんの生みの親で「太助」の店主 佐野敬四郎さんが当時進駐軍が食べ残していた牛たんとテール(尻尾)を食材として活かすことが出来ないかと考案したのが牛たん焼きとテールスープ。その後、セントラルキッチンという工場で一括加工を進めて店舗拡大と初めて「仙台名物 牛たん焼き」のキャッチフレーズを使い出したのが牛たんの「喜助」。その後、牛たん市場は大ブレークを遂げたという分けなのです。

 

ところが、である。

 

市場が拡大すればするほど、競争はエスカレートするもの。そもそも、宮城県民はしょっちゅう牛たんを食している分けでは無い。(高いしね)そう、一番の牛たんユーザーは「観光客」。観光客目線に擦り寄り過ぎれば、商売人のなかにはこんなことを思い付く輩が出てくる。

 

①牛たんをもっと美味しく、食べやすくする方法は無いか?

 

②牛たんの仕込みを楽にして、もっと多くのお客さんに提供出来ないか?

 

③牛たんの部位をランク分けして、プレミア価格で売ろうよ!

 

まあね、②は許せるかな。前述した「喜助」の功績とも言うべきか、工場で一括加工すれば、お店でちゃんとした料理人を雇って、下ごしらえをしなくともいいし、コスト削減だものね。

 

ただ、③は諸刃の剣となってしまった。牛たんは奥にいくほど脂が乗っていて美味しいとされている。マグロで言う「トロ」と「赤身」の違いと言ったところかな。たん元部分は「芯たん」と呼ばれ、他の部位とは差別化され、今はプレミア価格で提供するのがお店の常識。ひどいお店になると、常連さんには牛たんの美味しい部分を提供し、観光客にはどうせ味は分からないだろうと、ランクの低い部位を平気で提供するらしい。(観光客は足下を見られている、スーツケースは置いてきましょうね)

 

一番の問題は①である。

 

「美味しくて食べやすいのに、何か問題でも?」確かにそう思う人は多いでしょう。

 

そもそも牛たんとはタンパク質の塊。火を通したら、堅くなるのは避けて通れない問題。

それを食べやすく肉を柔らかくするのは、本来は職人技なんだね。

 

前述した工場加工のお陰で、牛たんは皆さんの目の届かないところで劇的な進歩を遂げた!

 

それが「インジェクション加工」。

 

早い話が、お肉の「ドーピング」である。お肉に脂肪分や食品添加物なんかを液状にしたものを注射して

お肉を柔らかくしたり、風味を変化させることなのである。ブロック状の牛肉に巨大な注射針が60本~100本ついた「ピックルインジェクター」なるもので、「闘魂注入」ならぬ「牛脂注入」をすると、たちまち「歩」が「と金」に成り上がるという分けだ。

 

そうなるとね、そもそも「柔らか仙台牛たん」というネーミング自体が怪しい。(>_<)

 

だから、多店舗展開している大手牛たん店は「ドーピング店」である確率が河井夫妻の容疑と同じくらいに極めて高い。(ブラックに切れ込むね~)

 

ただし、「柔らかくって、食べやすい牛たんの方が私は好きだな」って人もいるので、さすがに人の好みにアタシは「自粛警察」を押しつけるつもりもないので、こう割り切ってください。

 

①「伝統の老舗のこだわりの味を味わってこそ、本物」

 

②「時代と共にお客のニーズに合わせて進化した今の味が、本物」

 

そんでもって、ずいぶんとお待たせしちゃいましたが、アタシは当然①派なので、その①派の代表格である、「一隆本店」さんを紹介します。

 

この「一隆本店」さんの何が凄いかって、この5点

 

①創業48年を迎える。

 

②前述した生みの親である佐野さんの直弟子が開業したお店。なので、仕込みから焼き上げまで一切機械は使用していない。仕込数に限りがあるので、無くなったら「売り切れ御免」である。

 

③前述した牛たんのランク分け提供はしていない。つまり、お客様には差別なし。

 

④価格がリーズナブル。牛たん定食がなんと、1,200円(税込)で提供中!(^o^)↓

 

 

⑤奥さんの実家である名古屋の味噌かつも超絶ウマの一品。

 

コロナ禍で雨天ってこともあってか、土曜日だというのにお客は私、1人。

 

偶然か、神のお告げか、私が食事中に店内の有線放送から流れた曲がテレサ・テンの「時の流れに身を任せ」と来たもんだ。思わず、お店の人に「今の心境は、この曲の通りですか?」と話し掛けようとしたけど、たまたま今日が不入りなだけだったりしたら大変失礼なので、止めました。(よくぞ、こらえた!)

 

とにかく味はアタシ好みのう~ん、This is 牛たん!って感じかな。

 

詳しく知りたい方は、HPでチェックしてみてくださいな。http://tanyaki-ichiryu.com/

 

さて、あなたの好みは、どっち? 仙台牛たん 食べに来てね~。(^o^)